ぐっすり眠るよう

ぐっすり眠るよう

シン・ヨンイル：或る年の早春にあった事です。

夜明けまではまだまだ時間がありましたが敬愛する金正恩総書記は或る人民軍部隊を訪れました。夢にも描いた総書記をお迎えして部隊の指揮官達はとても喜んでいました。

指揮官達を眺めていた総書記は「深夜だから軍人達には会えないが、寝ている姿でも見なければ気が済まないようだ」と言い寝室へ足を運びました。総書記が或る小隊の寝室に入った時、兵士達はぐっすり眠っていました。

満ち足りた気持ちでその姿に見入っていた総書記は「寝室が暖かいので軍人達がぐっすり寝入っているようだ」と言いました。そして「夜明け頃には室温が下がるのでは」と心配し、長い事寝室の温度加減を測りました。

次いで他の寝室のドアの前で足を止めた総書記は随員に用心するよう手まねをして、「軍人達が寝ているので静かでなければ」と優しく言いました。寝室に入った総書記は長い事深く眠っている兵士達の姿をまたもや眺めました。

ずんと静まり返った*1寝室から聞こえるのは兵士達の単調な息遣いと時計の秒針の音だけでした。総書記は随員達に「軍人達が起きれば困る、早く出て行こう」と言い静かに足を運びました。

寝室を出た総書記は随員達に「兵士達がぐっすり眠るのを見ると疲れが取れるようだ」と言いました。

この日、金正恩総書記は部隊の各所で軍人達の生活を温かく顧みてから兵士達が起きる前に部隊を後にしました。

（政治―為民献身）