ある少年の日記

チュチェ105（2016）年10月30日（日曜日）　天気　晴れ

明日はすっかりなついたキャンプ場を発つことになる。

キャンプの間に撮った写真をアルバムに入れた。

写真がとても多くて驚いた。

ボートに乗って撮ったもの、オウム小屋の前で撮ったもの、オオタカの剥製のそばで撮ったもの、水着の姿で撮ったものなどなど。仮面劇の写真は余りに大きく笑って目が見えず、口だけが見える。ロッククライミングの写真もある。料理実習室でコックの帽子をかぶって撮った写真を他人が見れば、有名レストランのシェフに間違えるだろう。写真を見ていたら我知らず笑ってしまう。

この写真を見ればお父さんも笑うだろう。

友達は私がキャンプの間に性格がまったく変わったと言っている。

・・・

今日、合唱公演をした。歌うとき、私は一度も涙を見せなかった。

私たちが明るく笑うと、金正恩元帥様が一番喜ぶだろうから、他の子よりもっと力強く手を振り、足を踏み鳴らした。

歌いながら心の中で叫んだ。

「元帥様、ソングァンが歌を歌います。もう二度と泣きはしません。家に帰ってからもいつも今日のように笑います。私たちの明るい笑いを守ってくださる父なる金正恩元帥様！　本当に、本当にありがとうございます」