極度に至った日本の軍事的膨張の野望

極度に至った日本の軍事的膨張の野望

この10月16日、日本防衛相が或る席で「宇宙でも集団的自衛権の行使が可能だ」とし、「自衛隊は憲法の範囲内で対応するだろう。地球上と宇宙では差があると考えられるが、そうではない」と妄言を吐きました。これは同盟国を守るという名目で軍事大国化と海外膨張策動を宇宙にまで拡大しようとの企みを剥き出しにしたもので、尋常でない発想です。

日本が宇宙への軍事的進出を正当化するのに登用している集団的自衛権とは、実際の所侵略戦争への参戦・戦争挑発の権利でしかありません。

日本の反動勢力は敗戦から今まで、交戦権と参戦権・戦力を保有しない事を明記した平和憲法を白紙に戻す為の法整備に執着する一方、これを復讐主義的再侵略の野望を覆い隠し国際社会の耳目を他に逸らす為の隠れ蓑にして来ました。実際に日本は戦後数々の政治的・法律的制約の中でも敗北への仕返しを企て、軍国化・軍事大国化への道を突っ走ってきました。

詰まる所創設当時は脆弱であった自衛隊が今は最新鋭装備を備えた世界的な侵略武力に様変わりし、集団的自衛権の行使を容認する安全保障関連法の採択・発行によりその活動範囲は領内を越えて海外へと大幅に拡大しました。更に日本が集団的自衛権の行使をバックにアメリカ、イギリス、オーストラリア等と締結した物資労力の相互提供の協定は、日本にとって専守防衛の範囲を超えて有事の際、多国間・地域間の戦争に自分勝手に介入出来る条件を作っています。

このような権利が宇宙でまで行使される場合、平和な宇宙空間が軍国主義の反動勢力の戦場に化するのは火を見るより明らかで、それによってそうでなくても脅威に曝されている世界の平和と安全は危険千万な状態に陥るでしょう。

昔も今も日本が狙う主なターゲットは他ならぬ地域諸国です。昨年末、日本は軍事作戦の領域を宇宙及びサイバー空間に拡大する事を明記した新たな防衛計画大綱と中期防衛力整備計画を発表し、その理由として中国の軍事的動きを挙げました。今年9月に発表した2019年防衛白書にも共和国と中国、ロシアを主な脅威と罵倒し、自衛隊の武力増強を正当化しました。諸般の事実は日本の反動勢力の軍事的膨張の野望が極めて危険千万な段階に至った事を見せています。

軍国主義の狂奔して世界の進歩と繁栄に利用されるべき宇宙にまで侵略の魔の手を伸ばす日本は世界共通の敵であり危険な敵国です。

（時事評論）