朝鮮の声郵便箱240624

「朝鮮の声」郵便箱 2024.06.24

朝鮮戦争の真実

姜成姫（カン・ソンヒ、カン・ソニ）：真実は紙の上に書いた字のように消し去る事も歳月の流れの中に葬り去る事も出来ません。ところが世界の一角には愚かにも真実を覆い隠す事も出来ると思う人達がいます。

20世紀にあった朝鮮戦争について今尚嘘をつく人達が正にその部類に属する人達だといえるでしょう。しかし正義を目指す人達、虚偽と不義を断じて許さないという人達がいて歴史の真実は色褪せないものです。

ではロシアのウラジーミル・グドゼンコさんとドイツのヘンドリット・トレンチさん、イギリスのジョン・ダグラスさん、ウクライナのビャチェスラフ・ドダルキンさん等、「朝鮮の声」放送のリスナーの皆さんから寄せられた文を通じて1950年代の朝鮮戦争について一緒に振り返ってみましょう。

挑発者の正体

姜成姫（カン・ソンヒ、カン・ソニ）：1950年6月25日の未明、アメリカが李承晩*1傀儡集団を唆して共和国に対する全面的な不意の武力侵攻を開始した事を歴史ははっきりと記しています。アメリカが戦争を起こした目的は朝鮮を占領し、延いてはアジア全土を征服する事により世界制覇の野望を実現する処にありました。

ところが当時アメリカは厚顔無恥にも「米軍が朝鮮で国連名義の警察の機能を果たすだけだ」とデマ宣伝をしました。戦争を挑発した者の正体を隠し、戦争勃発の責任を朝鮮民主主義人民共和国に擦り付けようとのこうしたデマ宣伝は今も続いています。

これについて「朝鮮の声」放送のリスナーの皆さんの見解はどうなのか見てみましょう。

ドイツのリスナーであるヘンドリット・トレンチさんはスタッフ宛のお手紙にこう書いています。

「遺憾にも朝鮮戦争の勃発とその全過程について西側では相変わらず目的意識的な歴史歪曲が行なわれ、米軍の犯罪については沈黙を守るか取るに足りないものと見做されている。1950年6月25日から1953年7月27日まで行なわれた朝鮮戦争はアメリカによる侵略戦争だった。戦争はアメリカと李承晩傀儡政権によって起きた。アメリカの計画は朝鮮民主主義人民共和国に戦争勃発の責任を転嫁する事で、その為に戦争を挑発した者としてのその正体を覆い隠す為の対策を執った。『ウィークエンドを過ごす』といって米軍高官達の旅行を演出し所謂平和を愛するアメリカを見せかけようとした。アメリカは戦争前夜に米軍家族を退避させた。戦争開始の日を故意に日曜日に定めているが、それは日曜日がキリスト教国では安息日となっているだけにこの日にキリスト教国であるアメリカが戦争を起こしたとは、つい信じないだろうという事だった。アメリカの命令に従って韓国傀儡軍は1950年6月25日、朝鮮民主主義人民共和国に対する不意の武力侵攻を始めた。アメリカのデマ宣伝にも拘らず諸般の事実はアメリカが朝鮮民主主義人民共和国に反対して戦争を起こしたという事を明白に示している」

アメリカは侵略戦争計画の作成に特別注目して総力を結集しました。朝鮮と中国東北地方、ロシアのシベリアの占領を予期したABC計画が研究され作成されました。

この計画は戦争を3段階に分け第1段階Aは朝鮮侵略戦争から始まり、第2段階Bでは戦争を満州へと拡大し、最後の段階Cではウラルまでのシベリア全土を占領する事を予見していました。

これについてイギリスのリスナーであるジョン・ダグラスさんは自分の見解をこう書いています。

「朝鮮戦争は世界制覇を実現しようとのアメリカの侵略的な意図によって起きた。朝鮮戦争の勃発は朝鮮と中国東北地方、ロシアのシベリアを制覇しようとの3段階の計画の内最初の段階だった。朝鮮戦争以後の目標は中国、その次はシベリアだった」

アメリカが朝鮮戦争を起こしたのは経済危機からの活路を開く処にも目的があったと見るリスナーもいます。

中国のしゅけんぐさんはこう書いています。

「アメリカの強権政治・覇権主義の無知な思想の下に同時に本国を襲った由々しい経済危機から脱する為1950年6月25日、李承晩傀儡軍を唆して朝鮮民主主義人民共和国に対する全面的な武力侵攻を開始した。この日の朝、米軍事顧問の指揮の下に10万人以上の韓国傀儡軍は不意に38度線を越えて進行を開始し、朝鮮民主主義人民共和国の領土の1～2キロメートルまで侵入した」

「朝鮮の声」放送のリスナーの皆さんが書いているように、いくら歳月が経っても消し去る事も覆い隠す事も出来ないのが朝鮮戦争を挑発したアメリカの正体です。

野獣と懲罰者との対決

呉英淑（オ・ヨンスク）：米軍は野獣の集団でした。朝鮮戦争を起こしたアメリカは自分達の惨敗を免れようと無差別空爆を加え細菌兵器と化学兵器の使用も躊躇いませんでした。

平壌市だけでも人口より多い42万8千発以上の爆弾を投下して都市はまともな建物1つ残っていない廃墟と化しました。また国際条約によって禁じられている化学兵器を朝鮮の各市・郡と前線地区で使用し有毒性ガスを大量散布しました。

アメリカのこうした野蛮な犯罪行為によって戦争の全期間、数多い平和な住民が無残に虐殺されました。

中国のリスナーであるおうめいぼくさんは「アメリカが起こした朝鮮戦争は平和を破壊し人類を圧殺する為の戦争、自分の残忍さと悪辣さ・厚顔無恥さを曝け出した戦争だった」と書いています。

そしてその実例として侵略軍の第8軍司令官だったウォーカー*2が国連軍の雇い兵に、「例え自分の前に立っているのが子供であれ老人であれ手が震えてはならない、残らず殺せ。そうして初めて自分達を破滅から救い出し国連軍兵士としての義務を全うする事になる」と命令した事を挙げて、「この殺人命令に従って米軍は国際法に乱暴に反して至る所で朝鮮人民を残酷に虐殺した」と指摘しました。

ウクライナのリスナーであるビャチェスラフ・ドダルキンさんも米軍の野蛮行為について次のように暴いています。

「朝鮮戦争の時アメリカ侵略者は朝鮮人民に反対して身の毛のよだつ行為を働いた。これは朝鮮人民に対する全く計画済みの集団大虐殺の政策だった。都市と農村を計画的に破壊した。野獣さながらの米軍は女声と子供達を虐殺しナパーム団と細菌兵器まで使用した」

しかしアメリカの野獣達も朝鮮人民を屈服させる事は出来ませんでした。朝鮮人民は国を護る為に奮起し野獣の集団を懲罰しました。

イギリスのリスナーであるジョン・ダグラスさんは、こう書いています

「祖国解放戦争の時、朝鮮民主主義人民共和国では数多い英雄が輩出したがその中には同志の為に、戦闘勝利の為に我が身を犠牲にして偉勲を立てた英雄、李寿福*3もいる。李寿福はアメリカが戦争を起こし朝鮮に侵入するや人民軍に入隊した。1211高地戦闘の時、李寿福は18歳だった。部隊の進撃路を開く為李寿福は我が身で敵軍のトーチカを塞ぎ命を捧げた。李寿福の犠牲は戦闘勝利に大いに寄与した李寿福は戦闘の前に『一つしかない祖国の為に』という詩を書いた。今までその詩は人々を感動させている。その詩は次の通りである。

私は解放された朝鮮の青年だ、生命も大切だ、輝かしい明日の希望も大切だ
しかし私の生命、私の希望、私の幸せ、これは祖国の運命には代えられない
一つしかない祖国の為に、二つとない生命ではあるが
私の青春を捧げる事以上に貴い生命、美しい希望、偉大な幸せが他にあるだろうか」

このような祖国への熱い思いは朝鮮人民を英雄に育て、人非人のアメリカの野獣との戦いで勇猛を馳せるようにしました。

勝利したのは誰

呉英淑（オ・ヨンスク）：創建されて2年にしかならない朝鮮民主主義人民共和国にとって世界最強を豪語するアメリカによって強いられた戦争は言うに言われぬほど力に余るものでした。

世界の多くのマスコミも「強大なアメリカと双葉のような朝鮮との戦争の結果は分かりきっている」とし朝鮮の運命を懸念しました。アメリカ自身朝鮮戦争は3日の内に終わるだろうと大言壮語しました*4。

しかし現実は正反対でした。戦争開始3日目の6月28日、傀儡韓国の首都だったソウルは陥落、7月には米軍第24歩兵師団の完全な包囲殲滅、師団長のディーン*5は人民軍兵士の捕虜になり傀儡韓国の臨時首都だったは大田*6は解放されました。

中国のリスナーであるしゅうけんうさんは、こう書いています。

「1950年7月20日の未明、金日成主席は大田への総攻撃を命令した。人民軍連合部隊は攻撃へと移り敵軍の防御陣地を速やかに占領して市街戦を開始し敵軍を包囲殲滅した人民軍が包囲網を縮めると敵軍の指揮システムは完全に麻痺した。アメリカ侵略軍の第24歩兵師団長のディーンは事態を収拾出来なくなるや慌てふためいた。朝鮮人民軍が大田解放戦闘で収めた輝かしい勝利を世界が見守った。朝鮮人民軍は2万4200人以上の敵軍を殺傷、捕虜にし多数の兵器と装備を鹵獲した。これは偉大な金日成主席の独創的で主体的な先鋒と用兵術が生んだ現代包囲戦の輝かしい模範だった」

ロシアのウラジーミル・グドゼンコさんは「大田解放作戦の時、師団長だったディーンは戦闘で敗北した後森の中に長い間隠れていて捕虜になったが、ディーンは朝鮮戦争で捕虜になった一番階級の高い米軍の指揮官だった」と書きました。

戦争の3年間、百戦百勝の鋼鉄の総帥である偉大な金日成主席の指導を受ける朝鮮人民の政治・思想・戦略戦術の優勢に数と軍事技術の面でのアメリカの優勢は脆くも崩れ去り、世界がその運命を懸念していた朝鮮は世界最強のアメリカ帝国主義者を撃ち砕いた英雄の国として脚光を浴びました。

イギリスのリスナーであるジョン・ダグラスさんは自分の文で「朝鮮戦争停戦協定は1953年7月27日に調印された。当時、国連軍司令官だったクラーク*7は国連を代表した」と書きました。そして「朝鮮人民軍が勝利したのは金日成元帥の洗練された指導があった為で、自分は史上、勝利を収められなかった停戦協定にサインした初の米軍司令官という恥ずべき汚名を担うようになった」というクラークの告白を添えています。

朝鮮の声放送のリスナーの皆さんが自分の文で強調しているように、金日成主席の卓越した軍事思想と戦略戦術があって朝鮮人民はアメリカの強大さの神話を撃ち砕いた英雄的な人民となり、110数回の戦争で只の一度も敗北した事が無いというアメリカの不敗の戦争史には勝利を豪語して起こした朝鮮戦争での恥ずべき敗戦の歴史が歴々と記されるようになりました。

これが正に消し去る事も覆い隠す事も出来ない朝鮮戦争の真実です。

『日差しは塞ぐ事が出来ず、真理の明るい光は消す事が出来ない』という格言があります。

その通りです。

侵略者アメリカを撃ち倒した朝鮮人民の戦勝の歴史は、正義と真理を重んじ平和を目指す世界の進歩的人々によって消し去る事の出来ない永遠の真実として歴史に刻まれ、後々の世代に伝えられるでしょう。

（「朝鮮の声」郵便箱）