情勢激化の目的

情勢激化の目的

最近安倍集団が、「全ての手段を利用して朝鮮に最大限のプレッシャーをかけようとの方針は変わりが無い。朝鮮が非核化の為の具体的な行動を取らない限り本格的な対話には応じない」等と、朝鮮半島の情勢緩和の流れに逆らっています。

首相の安倍は年頭の記者会見で、「挑発行動が一方的にエスカレートした。朝鮮の政策に変更を加える為国際社会と連帯する」と言い触らしました。防衛相の小野寺、外務省アジア・オセアニア局長の金杉等が次々と出て同じ事を並べ立てました。笑止に耐えないのは内閣官房長官の菅が、「第23回冬季オリンピック大会に関する朝鮮の北と南の高位高官会談が制裁緩和を狙ったものだ」という荒唐無稽な詭弁を弄し、「朝鮮が非核化の為の具体的な行動を取らない限り本格的な対話に応じず、引き続きプレッシャーをかけなければならない」と言った事です。

朝鮮半島の緊張を意図的に激化させて漁夫の利を得ようとの、日本の反動勢力の低劣で意地悪い魂胆の表れだと言わざるを得ません。

安倍集団が朝鮮半島の緊張を高めようと躍起になっているのは、長期政権維持という目的があるからです。日本の経済成長率がマイナスを記録し政府が巨額の負債を抱えている一方、貧富の格差は大幅拡大しています。特定秘密保護法、組織犯罪処罰法等が作り上げられ、または改悪されて、日本人の権利と自由を大いに抑制しています。政府絡みの汚職スキャンダルが次々と明るみに出て、今もその後遺症に捉われています。現政権への支持率も低下しています。長期政権を夢見る安倍集団は、政府に向けられる民心の怒りを逸らして危機局面を打開しようとしているのです。

その目的はまた、軍事大国化、軍国主義の野望を果たす為です。敗戦国家でアメリカの手先に過ぎない日本にとって、軍事大国化は決して容易な事ではありません。この為、朝鮮半島の緊張激化を口実にしているのです。安倍集団が共和国の自衛の措置に言い掛かりをつけて、住民退避訓練を行う等騒ぎ立てているのは、日本の安全が共和国によって脅かされているという強いイメージを国際社会に与えて、それを口実にして戦争を行える国家になる為の法的、軍事的土台を築く為です。

朝鮮半島の情勢緩和は、戦争国家を目指す安倍集団にとって不利な事です。朝鮮押し潰し政策を固執する理由もその為です。今の安倍集団の言動は、濡れたズボンを乾かそうと他人の家に火を点けようと煽るも同じ事です。

朝鮮半島で戦争が起きれば日本も決して安全にはいられず、廃墟と化すでしょう。日本は無謀に振舞わず、朝鮮民族に犯した特大の反人倫の犯罪から清算すべきです。

（時事評論）