力学界が注目する人材

力学界が注目する人材

任意の材料の破壊解析に利用されるフェーズ・フィールド模型の研究は、2010年代から力学界の重要な論題となりました。

当時、コンクリートと花崗岩などの材料からなる構造物の破壊模型を正確にシミュレーションして解析するのは、色々な面で極めて重要な意義がありましたが、明確な基準がありませんでした。これに挑んだのが、金日成総合大学力学部の学生だったチュ・ボムヒャンさんです。

研究タイプの大学の建設が本格的に進められ、それに合わせてチュさんも2020年からフェーズ・フィールド模型に関する共同研究チームに加わりましたが、それ以来、並外れた人材の闘魂と潜在力を振るい始めました。

これといって目立つところのない20代初めの女学生は、カリキュラムの課題と膨大な研究目標の達成で抜群の能力を見せましたが、そのファイトには誰もが驚きました。

研究者のオ・ジュソンさんのお話です。

「力学分野、分けてもフェーズ・フィールド模型について掘り下げて研究したチュさんは、SCIクラスの雑誌に共同執筆者として初の論文を発表する過程を通じて、アイディアを科学的に定義付けて、学界にフェーズ・フィールド模型に関する重要な基準を提案し、学界の注目を浴びました。これにおごることなく、再び、力学分野で大きな現実的意義がある研究に取り掛かり、SCIクラスの雑誌に3度目の論文を投稿しました」

昨年、SCIの中で最もハイクラスで、力学分野で世界的な権威のある国の学術雑誌にチュさんの論文が載りました。

大学院生のチュ・ボムヒャンさんは語ります。

「普通の家の娘である私をチュチェの科学教育の最高学府である金日成総合大学の学生に推し立て、何の心配もなく思う存分学べるようにしてくれたこの国の恩に先端科学のより高い目標を達成することで報いたいのです」

新進気鋭の人材として学界が注目しているチュ・ボムヒャンさん、その研究の成果は国内に導入され、実効を生じています。

（文化―教育、保健医療）