今日もその愛を胸にひめて

今日もその愛を胸にひめて

ピョンヤン市*1ポトンガン区域*2のテボという町*3に住むチェ・ヨンファンさんの手記をお送りしましょう。

偉大な金日成主席の生誕日、4月15日が日一日と近付くほど、人民の幸せのために生涯を尽くした主席への恋しさは募るばかりです。他でもない我が家にも主席の熱い愛情が注がれたからです。数十年たった今でも、主席の胸に抱かれた幼いころのことが昨日のことのように思い浮かびます。

チュチェ49年、1960年1月10日のことでした。この日、ごく普通の市民の家庭に過ぎない我が家に主席がこられました。本当に夢のようなことでした。突然の主席の来訪に母はうろたえてしまい、感激の余り、あいさつの言葉もろくに申し上げることができませんでした。

母の気持ちを察した主席は優しく微笑み、私を膝の上に座らせて暮らし向きについて聞きました。部屋の間数と家族の数、そして暖房はどうしているのか、寒くはないか、生活で不便なことはないかと一つ一つ尋ねるのです。事実、当時のうちの生活条件は人並みのものだと言えました。

それで母は主席に家の構造や生活条件などすべて申し分ないと申し上げました。すると主席は微笑みながら、不便でないはずがない、水道管がないのにのみ水はどうしているのかとたずねました。瞬間、母は胸が熱くなりました。こうして家に来ていただいたことだけでも恐縮なのに、水道のことまで心配するとは思わなかったのです。もちろん水の問題は主婦にとって大事なことです。

しかし車で水を供給してくれるのでさほど不便を感じていなかった母は大丈夫だと答えました。すると主席は、供給してくれる量で足りるのかと聞きました。そして随行の幹部に早く水道管の工事をして飲み水の問題を解決するよう指示しました。まさに父親の愛情そのものでした。

次いで主席は今後、暖房も供給システムを改善し、台所でガスを使うようにして人民にきれいで文化的な暮らしをさせるべきだ、そうしてこそ人民の理想の街だといえるといいました。その場に居合わせた人たちは人民の幸せを思う親のような愛情を胸熱く感じながら感謝の念を禁じえませんでした。

いまも私は子達にそのときのことを話しながら主席の愛情を忘れてはならないと言い聞かせています。人民の幸せな生活のため心を砕いた主席の思いやりは、ピョンヤンのモダンな街と住宅にそのままこめられています。 栄光通り

チョンリマ通り*4、ヨングァン通り*5、ムンス街*6、クァンボク街*7、トンイル街*8など、主席とその意を体した金正日総書記の人民愛宿るモダンな街が国中に広がっています。日と共に一新するピョンヤンの町並みを見るたびに胸が熱くなります。

ニュータウン、チャンジョン通り*9の労働者、事務員の家を訪ねた敬愛する金正恩元帥の姿をテレビで見たとき、数十年前、うちに来られた金日成主席の姿を見るようでした。その時、我が家に注がれた主席の親のような愛情は今日も脈々と引き継がれ、国中の家庭に幸せの花を咲かせているのです。