人民のために捧げた一日

人民のために捧げた一日

ピョンヤンの風光に恵まれたテドン川*1には人民にもっとよい文化生活の条件を作ってあげようと全てを尽くした偉大な金日成主席の労苦が秘められています。

チュチェ75（1986）年6月のある日曜日、金日成主席は周りの人たちに今日は遊覧船に乗ってテドン川の景色を愛でて見ては、と言うのでした。周りの人たちは顔を見合わせるだけで、誰も答えられませんでした。

つかの間の休みもなく仕事に没頭していた主席だったからです。ちょっとまごついているその人たちを優しく眺めていた主席は早く支度するようにと言いました。こうして主席と共にみなが遊覧船に載りました。

船がモラン峰*2のチョンリュビョク*3という絶壁を過ぎてオクリュ橋*4を近くにするとあっちこっちで楽しい一時を送る人々の姿が目に付きました。ボートに乗って楽しむ人たちの喜びの笑い声、きれいに整えられたプロムナードを散策するカップルたち、柳の木が垂れ下がる岸辺で釣を楽しむ人。

市民の幸せそうな姿を見て主席は喜びました。主席のその姿を仰ぐ周りの人たちの胸を強く打つものがありました。人民をもっと幸せにしようと尽くした主席の労苦が思い起こされたのです。

いつの間にか、遊覧船が郊外のマンギョン峰*5の下に差し掛かった時でした。しばらくの間、岸辺を眺めていた主席は、今日、船に乗ってここまで来て良かった、と言いました。

そして、都心はテドン川の岸に沿って石積みもし、木もたくさん植えて見た目にもよいがここはそうでない、テドン川の護岸工事をよくしなければならない、短い間にテドン川の岸辺の石積み工事も行い、木もたくさん植えて人民の憩いの場をもっとよく整えなければならないと言いました。

その時になって初めて、随行の人みなが、主席が遊覧船に乗ってテドン川の景色を愛でようと言ったのが、結局、休みのためでなく、人民によりよい生活環境を作ってあげるためのものであったことがわかりました。

正にその日は人民をもっと幸せにしようとの偉大な金日成主席の献身の一日でした。

（偉人伝）