朝鮮を代表する名酒である平壌焼酎です。灰色の下地に朝鮮の歴史遺跡の大同門*1を描き出し、酒樽を運ぶ人の姿を昔の朝鮮画の画法で表わしたブランドがとても印象的です。誰もが好む大衆化した酒というのがブランドを見てすぐ分かります。
ブランドをデザインしたのは朝鮮商業美術創作社のチョン・ヨンイルさんです。チョンさんは朝鮮の商業美術界では個性のあるデザイナーに数えられています。チョンさんのデザインは象徴的なイメージを強く強調しています。
爽やかでありながらユニークな味を出す事で誰もが好んで飲んでいる大同江ビール*2。朝鮮のビールの代表格ともいえる大同江ビールのブランドも、やはりチョンさんが手掛けました。見ただけで平壌の都心を流れる大同川*3の涼しい空気が、大同江ビールのさっぱりした味にそのまま滲んでいるようです。
チョン・ヨンイル
「ブランドやマークは個々の製品、企業の顔、名前ともいえます。それで象徴的なもの、簡潔なものの創作に力を入れています」
美林乗馬クラブ*4のマークです。敬愛する金正恩総書記はこのマークのデザインを見て、「デザインがシンプルな上に対象の本質的特徴が一目に分かり、テーマがはっきりしているので実に良い」と高く評価しました。
60歳を遥かに越えた今も血気旺盛なチョンさんです。チョンさんは若い人達に、こう話しています。
「創作者は個性が無ければならない」
(フィーチャー)