長編小説「15少年物語」（26） をテンプレートにして作成
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*長編小説「15少年物語」（26） [#y1bed965]
夜がだいぶ更けた。
ひとしきり勉強に油がのっていたころ、急に家が揺れ、台所の...
「地震かな」
昌植の言葉に、みな顔を見あわせた。また家が摇れ、台所の戸...
みな息を殺して台所の方を見た。地震なら部屋の戸もガ夕ガ夕...
「けだものじゃないのか」
万洙が低い声で言った。
「きっと、あの怪物がやって来たんだ」
京三は泣き顔になって部屋の隅へはって行った。台所の戸がつ...
思い切って窓の戸をあけて、外をのぞいた成哲は、あやうく悲...
ウシほどもある大きなけだものが、口で台所の戸を押していた...
「白いウシみたいなけものだ。なんだろうか」
成哲は大きく目を見開いて言った。
「白いウシ？ この島にウシなんかいないはずだけど・・・」
昌植と万洙が窓に近づいた。そのあいだも家は揺れつづけ、台...
「クマだ、クマ」
昌植が叫ぶなりバタンと窓をしめた。その顔が恐怖にひきつっ...
「泣き声をたてたら、クマに食べられちゃうわよ」
永洙は声も立てられないで、しくしく泣いた。ほかの子らも隅...
「槍で突き刺そう。おれがやってみる。のどを突けばのびるだ...
万洙が腕をたくしあげて、槍をつかんだ。
「槍でクマを突き刺すんだって？ 冗談じゃない」
成哲が万洙の腕をつかんで座らせた。台所の戸は相かわらず激...
「クマに食われるのをじっと待つなんて、馬鹿らしい話だ。お...
成哲は低いが力のこもった声で言った。
「でも、斧や槍や弓だけで、どうたたかうんだ」
昌植が困ったような顔をして言った。
「こうしよう。クマは毛深いから、火をこわがるはずだ。だか...
「うん、それがいい」
成哲の言葉に万洙が同意した。
「じゃ、早くたいまつを作ろう」
少年たちは台所のたきぎでたいまつを5本作り、オットセイのあ...
そんなことは知らないで、シロクマはしきりに頭で戸を突いた...
徳善が戸をあけることにし、残りの4人は両側にひかえた。台所...
徳善が仲間に目くばせしてかんぬきをはずし、力まかせに戸を...
虚をつかれたシロクマは、頭をのけぞらせて飛びあがった。そ...
少年たちはときの声をあげ、たいまつを振りながら追って行っ...
翌朝早くから子どもたちはクマの足跡を探した。
「おーい。ここに足跡があるぞ」
昌植が叫んだ。
「おやっ、前に見た足跡と同じじゃないか」
クマの足跡に自分の足をあわせてみて、万洙は目を見張った。
「だからあれは怪物なんかじゃなくて、クマの足跡だったんだ...
成哲がこう言って、ゆうべシロクマが逃げた方向をたどって行...
長いあいだのなぞは解けたが、子どもたちの恐怖心はつのった...
「結局島の主はシロクマだったんだな。だからここはシロクマ...
成哲は森に目を向けたまま、つぶやくように言った。
「シロクマ島とはよかったな」
昌植が相づちをうった。
「でもシロクマは北極に住む動物だのに、どうしてこんなとこ...
俊浩が眉をひそめて言うと、「北極のクマは、氷のかたまりに...
「だけどあいつ、おれたちがいるのがよくわかったもんだな」&...
「クマはね、においをよくかぎつけるんだってさ。引っ越し祝...
徳善の言葉に、みなうなずいた。
CENTER:＊ ＊ ＊
怪物が恐ろしくて、渡り鳥をつかまえる計画を中止していたが...
少年たちは、その夜たくさんのたいまつを作って森に出かけ、...
子どもたちは鳥の品定めをしたり、鳴き声をまねてみたりして...
「弱ったな。渡り鳥かどうかわからないのがずいぶんあるよ」
はじめて見る鳥が多すぎるので、俊浩は心配した。
「かまわないよ。渡り鳥らしいものだけ、手紙をつけて放すの...
昌植がポケットから取りだした紙切れには、こう書かれてあっ...
「朝鮮のキンヨウル村の少年たちは、7月4日から西南の風に吹...
「どうだ。下書きに意見があったら言ってみな」
成哲がたずねた。反対意見はなく、みなうまく書けているから...
「金成哲ほか9人てのはなんだ。ほら穴にいる子たちは、置いて...
「あいつらは抜いた方がいいよ。手紙を出したけりゃ、自分た...
俊浩が口をとがらせて言った。
「向こうはどう思っても、おれたちがそう考えるのはよくない...
「お前はあいつらの根性を知らないんだ。このあいだ、おれた...
「そんなら、もし助け船が来たら、おれたちだけで帰れると思...
みな黙りこんだ。
「万洙はどう思う」&br;
「おれも俊浩と同じ考えだったけど、やっぱりお前の言うとお...
「ほかに意見はないだろうな」
みな黙ってうなずいた。かれらは手紙の人数を書き直し、徹夜...
翌日の朝早く、子どもたちは丸太小屋の前に集まった。
「じゃ、鳥を飛ばすことにしよう。俊浩が先にやれよ」
俊浩は鳥かごをのぞきこんで、人間に言って聞かせるように話...
「かわいい鳥よ。どうか無事に海を渡って、あたたかい南の国...
鳥どもは承知したというふうに目をくりくりさせて、少年たち...
俊浩は鳥かごをあけて、力の強そうな美しいコオバシギを取り...
「さあ、お前が先頭に立つんだ。成功を祈るぞ」
俊浩は鳥を手のひらに乗せた。鳥はかれの顔を覚えておこうと...
「さあ、ほかの鳥も飛ばそう」
俊浩がふり向いて言った。多くの鳥がいっせいに放たれた。あ...
みな最後の鳥が見えなくなるまで、そこに立っていた。
少年たちはその後も毎晩鳥をつかまえて来て、手紙をゆわえて...
今度はのろし台を作ることになり、みなそろって徳善峰に向か...
「ちょっと待ってろよ。あっちの峰を見て来るから」&br;
「1人で行くことはないさ。みんな一緒に行こう」
こうして、みな隣の峰に足を向けた。
先に登った徳善が何か大声で叫びながら、早く来いと手招きし...
「どうしたんだー。けものがいるのかー」
京三が好奇心にかられて叫んだ。
「違うよー。りっぱなのろし台があるんだ」
急いで登ってみると、見晴らしのいい頂上に、石でのろし台が...
石がすすけ、燃えさしの木もあった。確かに以前のろしをあげ...
「誰が作ったんだろう。原住民がのろしをあげたのかな」&br;
「原住民なら、のろしをあげるわけがないじゃないか」&br;
「じゃ誰があげたんだ」
みな黙りこんでしまった。
「おれたちみたいに難破した人たちが、助け船を呼ぶためにあ...
しばらくして成哲が言った。
「きっとそうだ。嵐にあって島に流れつき、ここにのろし台を...
昌植が目を輝かせてうなずいた。
「その人たちはどうなったのかな」
徳善が聞いた。
「そりゃ、助け船で帰ったにきまってるさ」
昌植はのろし台を見ながら話しつづけた。
「おれたちも、きっと帰れるよ。その人たちは世界中に手紙を...
京三が、うれしくなって踊りだしたので、みな大笑いした。
成哲にも、自分たちの思いつきがすばらしいことのように思わ...
「のろし台はほかに作らないで、これをそのまま使ったらどう...
もちろんみな賛成だった。
「じゃ、のろしをあげることにしよう」
少年たちは倒木を引っ張って来たり、木の枝や枯れ草をかき集...
誰かが「なつかしい古里」をうたいだした。それはやがて力強...
昌植が作った2節目の歌詞である。
>なつかしいふるさと 日がのぼる国&br;
お日さまについて行こうかしら&br;
遠い遠いわがふるさと&br;
鳥よ便りを伝えておくれ
このとき、茂英が山菜のかごをかかえて、ひょっこりあらわれ...
「あら、久しぶりね」
明玉とヤムジョンが駆け寄って、手を取った。
「みんなで、なにしに来たの」
明玉がひそひそと答えた。
「あんたも一緒に、のろしをあげましょうよ」
成哲も誘ったので、茂英は2人に手を引かれるままに、ついて行...
明玉とヤムジョンが、ゆうべきれいに洗った服を着こんだ少年...
みなおごそかな顔をして、のろし台をとりかこんだ。
万洙がたきつけの前にマッチを置いた。
「万洙、火をつけろよ」
成哲が言ったが、万洙はかぶりを振った。
「世界中の人に知らせるのろしだから、隊長がつけなくちゃ」&...
「そうだとも、隊長がつけるベきだよ」
昌植が成哲の肩を押した。
成哲は微笑してマッチ箱を取った。母の面影やキンヨウルの情...
静かにマッチをすって、たきつけにあてると、火はみるみる枯...
みな希望にみちたまなざしで、のろしを見つめた。
子どもたちは、煙よ、空高くのぼって地球をめぐれ、そして世...
「これからはどんなことがあっても、のろしを消さないように...
成哲は力をこめて言った。
「当番を決めて毎日来てみようよ。あしたはおれがやるから」
昌植が言うと、みな賛成した。
勇日が一口言った。
「来てみるだけじゃだめだよ。まきをいっぱい積んで、火が消...
「あたりまえさ。お前はただ来てみるだけだと思ってるのか」
俊浩はこうやりこめたかったが、思い直して言った。
「勇日の言うとおりだ。当番は火が消えないようにしなくちゃ...
（芸術、文芸作品―その他）
RIGHT:'''2020年の記事'''
#br
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#include(boys_navi,notitle)
----
#include(vok_navi01,notitle)
//（文芸作品―その他 2020.10.31）
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*長編小説「15少年物語」（26） [#y1bed965]
夜がだいぶ更けた。
ひとしきり勉強に油がのっていたころ、急に家が揺れ、台所の...
「地震かな」
昌植の言葉に、みな顔を見あわせた。また家が摇れ、台所の戸...
みな息を殺して台所の方を見た。地震なら部屋の戸もガ夕ガ夕...
「けだものじゃないのか」
万洙が低い声で言った。
「きっと、あの怪物がやって来たんだ」
京三は泣き顔になって部屋の隅へはって行った。台所の戸がつ...
思い切って窓の戸をあけて、外をのぞいた成哲は、あやうく悲...
ウシほどもある大きなけだものが、口で台所の戸を押していた...
「白いウシみたいなけものだ。なんだろうか」
成哲は大きく目を見開いて言った。
「白いウシ？ この島にウシなんかいないはずだけど・・・」
昌植と万洙が窓に近づいた。そのあいだも家は揺れつづけ、台...
「クマだ、クマ」
昌植が叫ぶなりバタンと窓をしめた。その顔が恐怖にひきつっ...
「泣き声をたてたら、クマに食べられちゃうわよ」
永洙は声も立てられないで、しくしく泣いた。ほかの子らも隅...
「槍で突き刺そう。おれがやってみる。のどを突けばのびるだ...
万洙が腕をたくしあげて、槍をつかんだ。
「槍でクマを突き刺すんだって？ 冗談じゃない」
成哲が万洙の腕をつかんで座らせた。台所の戸は相かわらず激...
「クマに食われるのをじっと待つなんて、馬鹿らしい話だ。お...
成哲は低いが力のこもった声で言った。
「でも、斧や槍や弓だけで、どうたたかうんだ」
昌植が困ったような顔をして言った。
「こうしよう。クマは毛深いから、火をこわがるはずだ。だか...
「うん、それがいい」
成哲の言葉に万洙が同意した。
「じゃ、早くたいまつを作ろう」
少年たちは台所のたきぎでたいまつを5本作り、オットセイのあ...
そんなことは知らないで、シロクマはしきりに頭で戸を突いた...
徳善が戸をあけることにし、残りの4人は両側にひかえた。台所...
徳善が仲間に目くばせしてかんぬきをはずし、力まかせに戸を...
虚をつかれたシロクマは、頭をのけぞらせて飛びあがった。そ...
少年たちはときの声をあげ、たいまつを振りながら追って行っ...
翌朝早くから子どもたちはクマの足跡を探した。
「おーい。ここに足跡があるぞ」
昌植が叫んだ。
「おやっ、前に見た足跡と同じじゃないか」
クマの足跡に自分の足をあわせてみて、万洙は目を見張った。
「だからあれは怪物なんかじゃなくて、クマの足跡だったんだ...
成哲がこう言って、ゆうべシロクマが逃げた方向をたどって行...
長いあいだのなぞは解けたが、子どもたちの恐怖心はつのった...
「結局島の主はシロクマだったんだな。だからここはシロクマ...
成哲は森に目を向けたまま、つぶやくように言った。
「シロクマ島とはよかったな」
昌植が相づちをうった。
「でもシロクマは北極に住む動物だのに、どうしてこんなとこ...
俊浩が眉をひそめて言うと、「北極のクマは、氷のかたまりに...
「だけどあいつ、おれたちがいるのがよくわかったもんだな」&...
「クマはね、においをよくかぎつけるんだってさ。引っ越し祝...
徳善の言葉に、みなうなずいた。
CENTER:＊ ＊ ＊
怪物が恐ろしくて、渡り鳥をつかまえる計画を中止していたが...
少年たちは、その夜たくさんのたいまつを作って森に出かけ、...
子どもたちは鳥の品定めをしたり、鳴き声をまねてみたりして...
「弱ったな。渡り鳥かどうかわからないのがずいぶんあるよ」
はじめて見る鳥が多すぎるので、俊浩は心配した。
「かまわないよ。渡り鳥らしいものだけ、手紙をつけて放すの...
昌植がポケットから取りだした紙切れには、こう書かれてあっ...
「朝鮮のキンヨウル村の少年たちは、7月4日から西南の風に吹...
「どうだ。下書きに意見があったら言ってみな」
成哲がたずねた。反対意見はなく、みなうまく書けているから...
「金成哲ほか9人てのはなんだ。ほら穴にいる子たちは、置いて...
「あいつらは抜いた方がいいよ。手紙を出したけりゃ、自分た...
俊浩が口をとがらせて言った。
「向こうはどう思っても、おれたちがそう考えるのはよくない...
「お前はあいつらの根性を知らないんだ。このあいだ、おれた...
「そんなら、もし助け船が来たら、おれたちだけで帰れると思...
みな黙りこんだ。
「万洙はどう思う」&br;
「おれも俊浩と同じ考えだったけど、やっぱりお前の言うとお...
「ほかに意見はないだろうな」
みな黙ってうなずいた。かれらは手紙の人数を書き直し、徹夜...
翌日の朝早く、子どもたちは丸太小屋の前に集まった。
「じゃ、鳥を飛ばすことにしよう。俊浩が先にやれよ」
俊浩は鳥かごをのぞきこんで、人間に言って聞かせるように話...
「かわいい鳥よ。どうか無事に海を渡って、あたたかい南の国...
鳥どもは承知したというふうに目をくりくりさせて、少年たち...
俊浩は鳥かごをあけて、力の強そうな美しいコオバシギを取り...
「さあ、お前が先頭に立つんだ。成功を祈るぞ」
俊浩は鳥を手のひらに乗せた。鳥はかれの顔を覚えておこうと...
「さあ、ほかの鳥も飛ばそう」
俊浩がふり向いて言った。多くの鳥がいっせいに放たれた。あ...
みな最後の鳥が見えなくなるまで、そこに立っていた。
少年たちはその後も毎晩鳥をつかまえて来て、手紙をゆわえて...
今度はのろし台を作ることになり、みなそろって徳善峰に向か...
「ちょっと待ってろよ。あっちの峰を見て来るから」&br;
「1人で行くことはないさ。みんな一緒に行こう」
こうして、みな隣の峰に足を向けた。
先に登った徳善が何か大声で叫びながら、早く来いと手招きし...
「どうしたんだー。けものがいるのかー」
京三が好奇心にかられて叫んだ。
「違うよー。りっぱなのろし台があるんだ」
急いで登ってみると、見晴らしのいい頂上に、石でのろし台が...
石がすすけ、燃えさしの木もあった。確かに以前のろしをあげ...
「誰が作ったんだろう。原住民がのろしをあげたのかな」&br;
「原住民なら、のろしをあげるわけがないじゃないか」&br;
「じゃ誰があげたんだ」
みな黙りこんでしまった。
「おれたちみたいに難破した人たちが、助け船を呼ぶためにあ...
しばらくして成哲が言った。
「きっとそうだ。嵐にあって島に流れつき、ここにのろし台を...
昌植が目を輝かせてうなずいた。
「その人たちはどうなったのかな」
徳善が聞いた。
「そりゃ、助け船で帰ったにきまってるさ」
昌植はのろし台を見ながら話しつづけた。
「おれたちも、きっと帰れるよ。その人たちは世界中に手紙を...
京三が、うれしくなって踊りだしたので、みな大笑いした。
成哲にも、自分たちの思いつきがすばらしいことのように思わ...
「のろし台はほかに作らないで、これをそのまま使ったらどう...
もちろんみな賛成だった。
「じゃ、のろしをあげることにしよう」
少年たちは倒木を引っ張って来たり、木の枝や枯れ草をかき集...
誰かが「なつかしい古里」をうたいだした。それはやがて力強...
昌植が作った2節目の歌詞である。
>なつかしいふるさと 日がのぼる国&br;
お日さまについて行こうかしら&br;
遠い遠いわがふるさと&br;
鳥よ便りを伝えておくれ
このとき、茂英が山菜のかごをかかえて、ひょっこりあらわれ...
「あら、久しぶりね」
明玉とヤムジョンが駆け寄って、手を取った。
「みんなで、なにしに来たの」
明玉がひそひそと答えた。
「あんたも一緒に、のろしをあげましょうよ」
成哲も誘ったので、茂英は2人に手を引かれるままに、ついて行...
明玉とヤムジョンが、ゆうべきれいに洗った服を着こんだ少年...
みなおごそかな顔をして、のろし台をとりかこんだ。
万洙がたきつけの前にマッチを置いた。
「万洙、火をつけろよ」
成哲が言ったが、万洙はかぶりを振った。
「世界中の人に知らせるのろしだから、隊長がつけなくちゃ」&...
「そうだとも、隊長がつけるベきだよ」
昌植が成哲の肩を押した。
成哲は微笑してマッチ箱を取った。母の面影やキンヨウルの情...
静かにマッチをすって、たきつけにあてると、火はみるみる枯...
みな希望にみちたまなざしで、のろしを見つめた。
子どもたちは、煙よ、空高くのぼって地球をめぐれ、そして世...
「これからはどんなことがあっても、のろしを消さないように...
成哲は力をこめて言った。
「当番を決めて毎日来てみようよ。あしたはおれがやるから」
昌植が言うと、みな賛成した。
勇日が一口言った。
「来てみるだけじゃだめだよ。まきをいっぱい積んで、火が消...
「あたりまえさ。お前はただ来てみるだけだと思ってるのか」
俊浩はこうやりこめたかったが、思い直して言った。
「勇日の言うとおりだ。当番は火が消えないようにしなくちゃ...
（芸術、文芸作品―その他）
RIGHT:'''2020年の記事'''
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//（文芸作品―その他 2020.10.31）
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