長編小説「15少年物語」（13） をテンプレートにして作成
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*長編小説「15少年物語」（13） [#c00033cf]
茂漢が、けだものとも鳥ともつかない妙な鳴き声に驚いて、目...
茂漢は急に空腹をおぼえた。目がくらくらし、背すじにあぶら...
なにか食べて元気を出さなくてはと思い、ポケットに手を突っ...
（ここで倒れたら最後だ）
こう思うと急にこわくなった。茂漢は心を引きしめて、あたり...
（なんてざまだ。おれもこれでおしまいなのか）
茂漢は力なく枝をつかんで、ふらつく体を支えた。それはオオ...
うとうとと眠りかけたとき、近くでオオカミのほえる声がした...
あたりはまた静寂につつまれた。早くほら穴に戻ろうと、かれ...
茂漢は、さっき敷いた枯れ葉の上に横だおしになった。
全身が地の底に引きずりこまれるようで、蚊にさされても追い...
・・・茂漢は宮殿のような家に寝ていた。天井でドスン と音が...
進退きわまって左右を見やると、片方は海でもう一方は断崖だ...
茂漢は羽につかまって下を見おろした。さっきの大蛇とトラが...
痛快なあまりワシに乗っていることも忘れ、両手をあげて万歳...
夢からさめてみると、あたりはやはり真っ暗だった。 ひたいに...
やっと東の空が白みはじめた。茂漢は木の葉を払いのけて起き...
きのうの出来事をひとつひとつ思いだしながら腰に手をやると...
（早く斧を探して、みんなのところに帰らなくちゃ）
かれはすぐそこを発ったが、シカに出あった場所がどの方角か...
シカがいたところさえ探しだせば、徳善峰もわかりそうなので...
太陽はいつのまにか、空高くのぼっていた。茂漢は不安にから...
（1人で小屋に戻らなきゃならないのか）
いらいらした気持で谷を渡り、カラマツ林をさまよっていると...
「おれたちの旗じゃないか」
目をこすって見直したが、間違いなかった。
「おれたちの旗だ。とうとう助かったぞ。おーい」
茂漢はのどが張り裂けんばかりに仲間を呼びながら、すっとん...
一方成哲らは徳善峰で一休みしたあと、また茂漢を探しに行こ...
「おーい」
誰かが草むらをかき分けて走って来る。
「茂漢じゃないか」&br;
「うん、茂漢だ」&br;
「茂漢」&br;
「兄ちゃーん」
子どもたちは、息せききって駆けて来る茂漢の方に向かって、...
前につんのめりそうになりながら走って行く茂英の目には、涙...
かれらは大きい岩の前で出あった。成哲と茂漢は抱きあって喜...
「いったいどこで、なにをしてたんだ」
成哲は茂漢の肩をこぶしでたたきながら言った。
「すまん。おれのためにどこへも行かなかったんだな」
茂漢は成哲や茂英、そして仲間たちをなつかしそうに見まわし...
「すまないなんて、そんなこと言うな。それよりか、どこかで...
昌植が水筒をさしだした。
「この水はどこで…」
茂漢は目を丸くした。
「もう、安心して飲めるのよ。万洙さんが見つけたの」
茂英がまた感動からさめず、目頭をぬぐいながら言った。
「そうだったのか」
茂漢はにこにこして万洙を見た。万洙もにっこり笑った。
「だから結局、みんな見つけたわけだな」
茂漢はだしぬけにこう言って、成哲の方をふり返った。成哲は...
「おれなあ、ほら穴を見つけたんだよ」
みな手をたたいて喜び、万歳を叫んだ。
「うん、お前ほら穴を探しに行ってたのか」&br;
「こいつ、そんならはじめからそうだと言えばよかったのに」&...
「茂漢は欲張りだから、仕方ないさ」&br;
「そうとも知らずに、おれたち、お前のことを悪く思ってたん...
子どもたちは口々に言った。
「茂漢、腹がへっただろう。腹ごしらえをしてから、泉も見、...
「めしは食わなくてもいいよ。オオサンザシの実を食ったんで...
茂漢は腹を突きだしてみせた。みな大笑いしたが、それでも茂...
「お前、おとといは気を悪くしただろうな」
成哲が微笑を浮かべて言った。だが、茂漢は顔を赤らめて黙っ...
「もう、水のためけんかすることはないだろうし、ほら穴も見...
成哲の忠告は身にこたえた。
「あのときは、おれが悪かった」
茂漢は蚊の泣くような声で言った。
「二度とそんなことがないようにしよう」
成哲と茂漢は笑顔を見あわせた。一緒に歩いていた子たちも、...
「目がすごくへっこんじゃったな。それにその服はなんだ。だ...
昌植がにやにやしながらひやかした。
「苦労もしたけど、痛快なこともあったよ。まあおれの話を聞...
茂漢の2日間の冒険談を聞いて、みな面白がった。とくにほら穴...
茂漢は、久しぶりに水を好きなだけ飲みながら、焼き魚を5匹も...
少年たちは笑いさざめきながら、泉のある谷間へおりて行った...
「今度はおれがほら穴に案内しよう」
茂漢はこう言って立ちあがった。ほら穴への道すじにはかなり...
ほら穴を見た成哲は、決心がつきかねた。ほら穴の発見はうれ...
「どうだい、少しせまいけれど、15人くらいは座れると思うよ」
茂漢が2人に言った。
「座れるだけじゃだめだよ。横になれなきゃ」と、徳善が答え...
「座れば寝ることも出来るさ。こんなほら穴でも、ないよりは...
成哲はなにも言わず迷っていた。
どうしようか。力にあまっても、家を建てるべきじゃなかろう...
（芸術）
RIGHT:'''2020年の記事'''
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#include(boys_navi,notitle)
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#include(vok_navi01,notitle)
//（芸術 2020.09.01）
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*長編小説「15少年物語」（13） [#c00033cf]
茂漢が、けだものとも鳥ともつかない妙な鳴き声に驚いて、目...
茂漢は急に空腹をおぼえた。目がくらくらし、背すじにあぶら...
なにか食べて元気を出さなくてはと思い、ポケットに手を突っ...
（ここで倒れたら最後だ）
こう思うと急にこわくなった。茂漢は心を引きしめて、あたり...
（なんてざまだ。おれもこれでおしまいなのか）
茂漢は力なく枝をつかんで、ふらつく体を支えた。それはオオ...
うとうとと眠りかけたとき、近くでオオカミのほえる声がした...
あたりはまた静寂につつまれた。早くほら穴に戻ろうと、かれ...
茂漢は、さっき敷いた枯れ葉の上に横だおしになった。
全身が地の底に引きずりこまれるようで、蚊にさされても追い...
・・・茂漢は宮殿のような家に寝ていた。天井でドスン と音が...
進退きわまって左右を見やると、片方は海でもう一方は断崖だ...
茂漢は羽につかまって下を見おろした。さっきの大蛇とトラが...
痛快なあまりワシに乗っていることも忘れ、両手をあげて万歳...
夢からさめてみると、あたりはやはり真っ暗だった。 ひたいに...
やっと東の空が白みはじめた。茂漢は木の葉を払いのけて起き...
きのうの出来事をひとつひとつ思いだしながら腰に手をやると...
（早く斧を探して、みんなのところに帰らなくちゃ）
かれはすぐそこを発ったが、シカに出あった場所がどの方角か...
シカがいたところさえ探しだせば、徳善峰もわかりそうなので...
太陽はいつのまにか、空高くのぼっていた。茂漢は不安にから...
（1人で小屋に戻らなきゃならないのか）
いらいらした気持で谷を渡り、カラマツ林をさまよっていると...
「おれたちの旗じゃないか」
目をこすって見直したが、間違いなかった。
「おれたちの旗だ。とうとう助かったぞ。おーい」
茂漢はのどが張り裂けんばかりに仲間を呼びながら、すっとん...
一方成哲らは徳善峰で一休みしたあと、また茂漢を探しに行こ...
「おーい」
誰かが草むらをかき分けて走って来る。
「茂漢じゃないか」&br;
「うん、茂漢だ」&br;
「茂漢」&br;
「兄ちゃーん」
子どもたちは、息せききって駆けて来る茂漢の方に向かって、...
前につんのめりそうになりながら走って行く茂英の目には、涙...
かれらは大きい岩の前で出あった。成哲と茂漢は抱きあって喜...
「いったいどこで、なにをしてたんだ」
成哲は茂漢の肩をこぶしでたたきながら言った。
「すまん。おれのためにどこへも行かなかったんだな」
茂漢は成哲や茂英、そして仲間たちをなつかしそうに見まわし...
「すまないなんて、そんなこと言うな。それよりか、どこかで...
昌植が水筒をさしだした。
「この水はどこで…」
茂漢は目を丸くした。
「もう、安心して飲めるのよ。万洙さんが見つけたの」
茂英がまた感動からさめず、目頭をぬぐいながら言った。
「そうだったのか」
茂漢はにこにこして万洙を見た。万洙もにっこり笑った。
「だから結局、みんな見つけたわけだな」
茂漢はだしぬけにこう言って、成哲の方をふり返った。成哲は...
「おれなあ、ほら穴を見つけたんだよ」
みな手をたたいて喜び、万歳を叫んだ。
「うん、お前ほら穴を探しに行ってたのか」&br;
「こいつ、そんならはじめからそうだと言えばよかったのに」&...
「茂漢は欲張りだから、仕方ないさ」&br;
「そうとも知らずに、おれたち、お前のことを悪く思ってたん...
子どもたちは口々に言った。
「茂漢、腹がへっただろう。腹ごしらえをしてから、泉も見、...
「めしは食わなくてもいいよ。オオサンザシの実を食ったんで...
茂漢は腹を突きだしてみせた。みな大笑いしたが、それでも茂...
「お前、おとといは気を悪くしただろうな」
成哲が微笑を浮かべて言った。だが、茂漢は顔を赤らめて黙っ...
「もう、水のためけんかすることはないだろうし、ほら穴も見...
成哲の忠告は身にこたえた。
「あのときは、おれが悪かった」
茂漢は蚊の泣くような声で言った。
「二度とそんなことがないようにしよう」
成哲と茂漢は笑顔を見あわせた。一緒に歩いていた子たちも、...
「目がすごくへっこんじゃったな。それにその服はなんだ。だ...
昌植がにやにやしながらひやかした。
「苦労もしたけど、痛快なこともあったよ。まあおれの話を聞...
茂漢の2日間の冒険談を聞いて、みな面白がった。とくにほら穴...
茂漢は、久しぶりに水を好きなだけ飲みながら、焼き魚を5匹も...
少年たちは笑いさざめきながら、泉のある谷間へおりて行った...
「今度はおれがほら穴に案内しよう」
茂漢はこう言って立ちあがった。ほら穴への道すじにはかなり...
ほら穴を見た成哲は、決心がつきかねた。ほら穴の発見はうれ...
「どうだい、少しせまいけれど、15人くらいは座れると思うよ」
茂漢が2人に言った。
「座れるだけじゃだめだよ。横になれなきゃ」と、徳善が答え...
「座れば寝ることも出来るさ。こんなほら穴でも、ないよりは...
成哲はなにも言わず迷っていた。
どうしようか。力にあまっても、家を建てるべきじゃなかろう...
（芸術）
RIGHT:'''2020年の記事'''
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//（芸術 2020.09.01）
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