長編小説「15少年物語」(12) をテンプレートにして作成
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*長編小説「15少年物語」(12) [#w57a455e]
徳善峰で仲間と言い争ったとき、茂漢は泉さえ見つければ文句...
かれは草むらをかき分けたり、岩の下をさぐったりしながら、...
夕暮れごろ、大きな岩かげのヤナギの茂みで、寝そべって反す...
(あいつをつかまえれば、万事がうまくいくんだがな)
茂漢はごくりとなまつばを飲みこんだ。シカなら水がめにいっ...
みなのいるところへ戻って木槍でも持って来ようかと思ったが...
かれはふと、腰にさげた斧に気がついた。
(いまごろ気がつくなんてまったく…。これであいつの頭をたた...
茂漢は斧の刃にさわってみて、ほくそえんだ。 そして足音をし...
(あいつも鈍感だな)
茂漢は両手につばをつけて、斧を握り直した。すると、寝そべ...
茂漢ははっとした。
(感づかれたのか)
いますぐ襲ったものかどうか迷っていると、シカは茂漢には気...
息を殺して見守っていると、母ジ力はのんびりと草をはみ、子...
(正真正銘のシカだ)
茂漢はにんまりと笑って、トンボを取るときのように、そろそ...
あと4、5歩というところで、草をはんでいたシカが、さっと頭...
茂漢は逃げるシカに飛びかかって、力まかせに斧をうちおろし...
あわを食ったシカは、残りのつのをそり返らせて一目散に逃げ...
茂漢は素手のまま必死になって追いかけた。子ジカを気づかっ...
茂漢はそのすきに飛びついて、つのをつかんだものの、力にあ...
シカは全速力で雑木林に逃げこんだ。茂漢は意地になって追い...
(ちぇっ、おれの黒星だな)
茂漢は立ち止まって、ぼんやりとシカのうしろ姿を見送った。
シカはさっきと同じようにふり返って子ジ力を呼び、 ゆっくり...
子ジ力があとを追っていたのだ。
「小さくてもシカはシカだ」
こうひとりごちた茂漢は、今度こそはと意気ごんで走りだした...
(母ちやんとしあわせに暮らしな。おれは降参したよ)
茂漢は息をはずませて草むらに座りこみ、シカが消え去った木...
「なんて情ないざまなんだろう」
茂漢は四方を見まわしたが、自分がいまどこにいるのか、まる...
「大変なことになったぞ」
シカを逃かしたくやしさよりも、仲間のところにまっすぐ帰れ...
「本物のほら穴だ。ほら穴のないわけがないよ」
かれはこうつぶやきながら、胸をわくわくさせて中へ入った。
はじめのうちは暗かったが、目が慣れてくると、物の見分けが...
「もう少し平たくて広かったらなあ。でもぜいたくなことは言...
茂漢は自分をなぐさめた。
そして枯れ葉をかき集めてほら穴の真ん中に敷き、ごろりと寝...
(あいつら、大口をたたきやがって、どんな顔するか見ものだ...
こんなことを考えているうちに、茂漢は眠りに落ちていった。
(芸術)
RIGHT:'''2020年の記事'''
#br
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#include(boys_navi,notitle)
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#include(vok_navi01,notitle)
//(芸術 2020.08.29)
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*長編小説「15少年物語」(12) [#w57a455e]
徳善峰で仲間と言い争ったとき、茂漢は泉さえ見つければ文句...
かれは草むらをかき分けたり、岩の下をさぐったりしながら、...
夕暮れごろ、大きな岩かげのヤナギの茂みで、寝そべって反す...
(あいつをつかまえれば、万事がうまくいくんだがな)
茂漢はごくりとなまつばを飲みこんだ。シカなら水がめにいっ...
みなのいるところへ戻って木槍でも持って来ようかと思ったが...
かれはふと、腰にさげた斧に気がついた。
(いまごろ気がつくなんてまったく…。これであいつの頭をたた...
茂漢は斧の刃にさわってみて、ほくそえんだ。 そして足音をし...
(あいつも鈍感だな)
茂漢は両手につばをつけて、斧を握り直した。すると、寝そべ...
茂漢ははっとした。
(感づかれたのか)
いますぐ襲ったものかどうか迷っていると、シカは茂漢には気...
息を殺して見守っていると、母ジ力はのんびりと草をはみ、子...
(正真正銘のシカだ)
茂漢はにんまりと笑って、トンボを取るときのように、そろそ...
あと4、5歩というところで、草をはんでいたシカが、さっと頭...
茂漢は逃げるシカに飛びかかって、力まかせに斧をうちおろし...
あわを食ったシカは、残りのつのをそり返らせて一目散に逃げ...
茂漢は素手のまま必死になって追いかけた。子ジカを気づかっ...
茂漢はそのすきに飛びついて、つのをつかんだものの、力にあ...
シカは全速力で雑木林に逃げこんだ。茂漢は意地になって追い...
(ちぇっ、おれの黒星だな)
茂漢は立ち止まって、ぼんやりとシカのうしろ姿を見送った。
シカはさっきと同じようにふり返って子ジ力を呼び、 ゆっくり...
子ジ力があとを追っていたのだ。
「小さくてもシカはシカだ」
こうひとりごちた茂漢は、今度こそはと意気ごんで走りだした...
(母ちやんとしあわせに暮らしな。おれは降参したよ)
茂漢は息をはずませて草むらに座りこみ、シカが消え去った木...
「なんて情ないざまなんだろう」
茂漢は四方を見まわしたが、自分がいまどこにいるのか、まる...
「大変なことになったぞ」
シカを逃かしたくやしさよりも、仲間のところにまっすぐ帰れ...
「本物のほら穴だ。ほら穴のないわけがないよ」
かれはこうつぶやきながら、胸をわくわくさせて中へ入った。
はじめのうちは暗かったが、目が慣れてくると、物の見分けが...
「もう少し平たくて広かったらなあ。でもぜいたくなことは言...
茂漢は自分をなぐさめた。
そして枯れ葉をかき集めてほら穴の真ん中に敷き、ごろりと寝...
(あいつら、大口をたたきやがって、どんな顔するか見ものだ...
こんなことを考えているうちに、茂漢は眠りに落ちていった。
(芸術)
RIGHT:'''2020年の記事'''
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//(芸術 2020.08.29)
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