朝鮮民話「ほとけが選んだむこ」 をテンプレートにして作成
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*朝鮮民話「ほとけが選んだむこ」 [#kb1c2423]
#ref(ike240722015_001.jpg,wrap,around,right,77x120)
ある山里にトルセという柴刈りの若者がいました。かれは暮ら...
トルセは年下の若者たちが嫁をもらってまげを結っているのに...
それで、なんとかして嫁をもらおうと思っていましたが、貧し...
（さて、いつまでたってもひとり暮らしなのか…）
トルセはゆううつになりました。そこで嫁のきてが現れるのを...
ある日のこと、トルセは柴刈りの帰りに、柳のおい茂った泉の...
黄色のチョゴリに黒いチマ、つやつやしたお下げ髪には薄絹の...
心を引かれたトルセは、娘のそばへ寄っていき、重たそうに持...
（どこの娘だろう。あとをつけていこうか）
ぼうぜんと後ろ姿を眺めていたトルセは、思いきってあとを追...
娘は水がめのしずくを指ではらいながら、しおり戸のついたわ...
トルセは柴を背おったまま戸の外に立っていましたが、「ごめ...
「どなたですか。何かご用で…」&br;
「薪はいりませんか」&br;
「よく乾いた薪ならもらいましょう」
主婦はしおり戸をあけてトルセを庭に招き入れました。みすぼ...
トルセは庭にしょい子をおろして縁側に座り、水を一杯求めま...
トルセはどんぶりを手にして、さりげなくたずねました。
「娘さんがおいでなのに、どうしてお年寄りが水を汲んでくだ...
「うちに娘がいることを、どうして知ってるんです？」
主婦はつっけんどんに答えて、トルセをにらみつけました。
「チョウは花をしたい、若者は娘にひかれるのがあたりまえじ...
「なんですって、あんたのような人はまっぴらごめんだよ。さ...
主婦は怒ってトルセの背中を押しました。だがトルセは、どう...
「ほら、ちょっとした男前じゃないですか。そう怒らずに、願...
「ふん、薪売りのくせに、なにさ福の神だなんて…お前のような...
「貧乏人は貧乏人同士でうまが合うというもんです。わたしは...
主婦はそれには答えようともせずに、「さあさあ、もういいか...
「薪とりをしていたんじゃ嫁ももらえんのか」
がっかりしたトルセは、それからというもの嫁をもらうことな...
#clear
#ref(ike240722015_002.jpg,wrap,around,right,258x120)
数日後のことです。柴刈りに山へ行ったトルセは、雨が降り出...
「ほとけさま、うちのひとり娘を金持ちの家にとつがせてくだ...
（娘のことならほとけに祈るよりも、おれに祈ればよいものを…）
トルセは笑いをこらえて、その女に目をこらしました。
するとどうでしょう。それはこの前かれを追い出した主婦では...
（あ、腹がへった。あの供え物から先にたいらげてやろう）
仏像の後ろにかくれていたトルセは、そっと供え物に手をのば...
ふと顔をあげた主婦は、供え物がなくなったのを見て、ほとけ...
「ほとけさま、わたしの真心を汲みとってくださってありがと...
「うむ、せっかく運んできたごちそうだからな」
こうつぶやいたトルセは、ほとけの声をまねて叱りつけました。
「なんじゃ、これは。食べ物がまずいぞ。真心がかよっとらん...
「はい、恐れ入ります」
主婦は食べ物がまずいととがめられたので、地べたに身を伏せ...
「この罪をぬぐうためには、あすから15日のあいだ、娘のけが...
「は、はい、仰せのとおりにいたします」
家に帰った彼女は、真心をこめて食べ物をつくるようにと娘に...
一方、トルセは、毎日、昼食どきになると、柴刈りの手を休め...
トルセはそれもすっかりたいらげて、おごそかに言いました。
「たいしたご馳走だ。そちの真心をめでて縁結びをしてつかわ...
「ありがとうございます」
翌日、ほとけに言われたところへ行ってみると、はたして釣り...
主婦は駆けよってその手を取りました。ところがなんと、それ...
でも主婦はほとけが縁結びをしてくれたむこなので、いまさら...
「ほとけさまが選んだおむこさんとも知らず、すんでのところ...
「いや、両班の息子が貧乏人の娘と緑を結ぶわけにいきません」
トルセはわざと断り、それとなく相手の顔色をうかがいました。
彼女はぎくりとしました。
「でも、ほとけさまが縁結びをしてくださったんですもの、断...
彼女は知恵の深そうな男前のトルセに、縁談を断られはしまい...
トルセはいかにも気のりがしないといったふうに婦人に伴われ...
#clear
（コンテンツ―本）
RIGHT:'''2024.10.14の記事'''
LEFT:[[朝鮮民話（一覧）>た行#id174c41]]
#br
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//（コンテンツ―本 2024.10.14）
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*朝鮮民話「ほとけが選んだむこ」 [#kb1c2423]
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ある山里にトルセという柴刈りの若者がいました。かれは暮ら...
トルセは年下の若者たちが嫁をもらってまげを結っているのに...
それで、なんとかして嫁をもらおうと思っていましたが、貧し...
（さて、いつまでたってもひとり暮らしなのか…）
トルセはゆううつになりました。そこで嫁のきてが現れるのを...
ある日のこと、トルセは柴刈りの帰りに、柳のおい茂った泉の...
黄色のチョゴリに黒いチマ、つやつやしたお下げ髪には薄絹の...
心を引かれたトルセは、娘のそばへ寄っていき、重たそうに持...
（どこの娘だろう。あとをつけていこうか）
ぼうぜんと後ろ姿を眺めていたトルセは、思いきってあとを追...
娘は水がめのしずくを指ではらいながら、しおり戸のついたわ...
トルセは柴を背おったまま戸の外に立っていましたが、「ごめ...
「どなたですか。何かご用で…」&br;
「薪はいりませんか」&br;
「よく乾いた薪ならもらいましょう」
主婦はしおり戸をあけてトルセを庭に招き入れました。みすぼ...
トルセは庭にしょい子をおろして縁側に座り、水を一杯求めま...
トルセはどんぶりを手にして、さりげなくたずねました。
「娘さんがおいでなのに、どうしてお年寄りが水を汲んでくだ...
「うちに娘がいることを、どうして知ってるんです？」
主婦はつっけんどんに答えて、トルセをにらみつけました。
「チョウは花をしたい、若者は娘にひかれるのがあたりまえじ...
「なんですって、あんたのような人はまっぴらごめんだよ。さ...
主婦は怒ってトルセの背中を押しました。だがトルセは、どう...
「ほら、ちょっとした男前じゃないですか。そう怒らずに、願...
「ふん、薪売りのくせに、なにさ福の神だなんて…お前のような...
「貧乏人は貧乏人同士でうまが合うというもんです。わたしは...
主婦はそれには答えようともせずに、「さあさあ、もういいか...
「薪とりをしていたんじゃ嫁ももらえんのか」
がっかりしたトルセは、それからというもの嫁をもらうことな...
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#ref(ike240722015_002.jpg,wrap,around,right,258x120)
数日後のことです。柴刈りに山へ行ったトルセは、雨が降り出...
「ほとけさま、うちのひとり娘を金持ちの家にとつがせてくだ...
（娘のことならほとけに祈るよりも、おれに祈ればよいものを…）
トルセは笑いをこらえて、その女に目をこらしました。
するとどうでしょう。それはこの前かれを追い出した主婦では...
（あ、腹がへった。あの供え物から先にたいらげてやろう）
仏像の後ろにかくれていたトルセは、そっと供え物に手をのば...
ふと顔をあげた主婦は、供え物がなくなったのを見て、ほとけ...
「ほとけさま、わたしの真心を汲みとってくださってありがと...
「うむ、せっかく運んできたごちそうだからな」
こうつぶやいたトルセは、ほとけの声をまねて叱りつけました。
「なんじゃ、これは。食べ物がまずいぞ。真心がかよっとらん...
「はい、恐れ入ります」
主婦は食べ物がまずいととがめられたので、地べたに身を伏せ...
「この罪をぬぐうためには、あすから15日のあいだ、娘のけが...
「は、はい、仰せのとおりにいたします」
家に帰った彼女は、真心をこめて食べ物をつくるようにと娘に...
一方、トルセは、毎日、昼食どきになると、柴刈りの手を休め...
トルセはそれもすっかりたいらげて、おごそかに言いました。
「たいしたご馳走だ。そちの真心をめでて縁結びをしてつかわ...
「ありがとうございます」
翌日、ほとけに言われたところへ行ってみると、はたして釣り...
主婦は駆けよってその手を取りました。ところがなんと、それ...
でも主婦はほとけが縁結びをしてくれたむこなので、いまさら...
「ほとけさまが選んだおむこさんとも知らず、すんでのところ...
「いや、両班の息子が貧乏人の娘と緑を結ぶわけにいきません」
トルセはわざと断り、それとなく相手の顔色をうかがいました。
彼女はぎくりとしました。
「でも、ほとけさまが縁結びをしてくださったんですもの、断...
彼女は知恵の深そうな男前のトルセに、縁談を断られはしまい...
トルセはいかにも気のりがしないといったふうに婦人に伴われ...
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（コンテンツ―本）
RIGHT:'''2024.10.14の記事'''
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//（コンテンツ―本 2024.10.14）
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