朝鮮民話「あきれた行商人」 をテンプレートにして作成
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*朝鮮民話「あきれた行商人」 [#m27906cc]
寒い寒いある日のことです。
人家のない山道を上っ張りを着た櫛売りに革靴をはいた塩売り...
夕日が西に傾きましたが、どこにも泊まるところはありません...
「ここで一晩休んでいこう」
3人はほっとして小屋に入りました。
#ref(ike240722001_001.jpg,wrap,172x120)
狩に出かけたのか主人は留守で、小屋の中はがらんとしていま...
長いあいだ火を入れていなかったので、小屋の中はひんやりと...
「火をたけば部屋があたたかくなりますがねえ」
ひえびえとした部屋で寒さにふるえていた櫛売りが言いました。
「そうですとも。体もぬくもりますしね」
塩売りが答えました。
「なにしろ、服を脱いでぐっすり眠れますからね」
木綿売りもあいづちをうちました。
しかし誰も火をたこうとはしないで、他人の顔色をうかがって...
戸外は肌を刺す冷たい風が吹きすさび、障子の目張りもすき間...
「わたしが火打ち石で火をつけますから、お2人は薪を運んでき...
すると櫛売りが首を横にふりました。
「火打ち石は手間がかかりますね。わたしにマッチがあります...
すると今度は木綿売りが首を横にふりました。
「冗談じゃない。ぬれたマッチをいつ乾かすんですか。わたし...
かれらは外へ出て薪を運ぶのがおっくうで、他人に運んでもら...
夜更けのすき間風が吹きこみ、火の気のないオンドルは氷のよ...
#ref(ike240722001_002.jpg,wrap,83x120)
歯がカチカチと鳴りました。
こらえきれなくなった櫛売りが塩売りに話しかけました。
「もう寒くてたまりません。早く火をたこうじゃありませんか...
すると、革靴をはいた塩売りは、「お2人のために薪を取ってき...
「お2人のために薪を取りに行きたいのですが、わたしは綿入れ...
木綿売りも口実をもうけて、櫛売りにおしつけました。3人は、...
夜が更けて、明け方の冷たい風が吹きこみました。床が冷えき...
そこで木綿売りが知恵をしぼりました。
「わたしは毛皮の帽子のおかげで体がぬくもっていますが、あ...
すると塩売りが言い返しました。
「寒いなんてとんでもない。わたしは革靴をはいているので足...
寒さをしのぐには、なんといっても革靴が一番ですからね。ど...
櫛売りも小憎らしそうに口をとがらしてやりかえしました。
「寒さをしのぐには、靴より綿入れのほうが向きますな。わた...
しかし今度も、誰も動こうとしません。
小屋はますます寒くなり、体がカチカチに凍えてきました。か...
そこへ狩りに出かけていた年老いた狩人が帰ってきました。か...
凍えていた行商人たちは、目をあけてあたりを見まわしました。
「どうしたのじゃ。オンドルの上で凍えているとは」
狩人は目を丸くしてたずねました。
「あきれた道づれでしてね。わたしは火をたこうと思ったので...
櫛売りがぶつくさ不平を鳴らすと、塩売りと木綿売りもだまっ...
「まったく、あんな不精者と一緒になったばかりに、凍え死に...
「ほんとに・・・」
こう言って2人も、やはり他人のせいにしました。
眉をひそめて、かれらの話を聞いていた狩人が言いました。
「火をたくのがおっくうで寒さにふるえているなんて、いやは...
狩人は行商人たちを小屋から追い出してしまいました。
（コンテンツ―本）
RIGHT:'''2024.07.31の記事'''
LEFT:[[朝鮮民話（一覧）>た行#id174c41]]
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#include(vok_navi01,notitle)
//（コンテンツ―本 2024.07.31）
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*朝鮮民話「あきれた行商人」 [#m27906cc]
寒い寒いある日のことです。
人家のない山道を上っ張りを着た櫛売りに革靴をはいた塩売り...
夕日が西に傾きましたが、どこにも泊まるところはありません...
「ここで一晩休んでいこう」
3人はほっとして小屋に入りました。
#ref(ike240722001_001.jpg,wrap,172x120)
狩に出かけたのか主人は留守で、小屋の中はがらんとしていま...
長いあいだ火を入れていなかったので、小屋の中はひんやりと...
「火をたけば部屋があたたかくなりますがねえ」
ひえびえとした部屋で寒さにふるえていた櫛売りが言いました。
「そうですとも。体もぬくもりますしね」
塩売りが答えました。
「なにしろ、服を脱いでぐっすり眠れますからね」
木綿売りもあいづちをうちました。
しかし誰も火をたこうとはしないで、他人の顔色をうかがって...
戸外は肌を刺す冷たい風が吹きすさび、障子の目張りもすき間...
「わたしが火打ち石で火をつけますから、お2人は薪を運んでき...
すると櫛売りが首を横にふりました。
「火打ち石は手間がかかりますね。わたしにマッチがあります...
すると今度は木綿売りが首を横にふりました。
「冗談じゃない。ぬれたマッチをいつ乾かすんですか。わたし...
かれらは外へ出て薪を運ぶのがおっくうで、他人に運んでもら...
夜更けのすき間風が吹きこみ、火の気のないオンドルは氷のよ...
#ref(ike240722001_002.jpg,wrap,83x120)
歯がカチカチと鳴りました。
こらえきれなくなった櫛売りが塩売りに話しかけました。
「もう寒くてたまりません。早く火をたこうじゃありませんか...
すると、革靴をはいた塩売りは、「お2人のために薪を取ってき...
「お2人のために薪を取りに行きたいのですが、わたしは綿入れ...
木綿売りも口実をもうけて、櫛売りにおしつけました。3人は、...
夜が更けて、明け方の冷たい風が吹きこみました。床が冷えき...
そこで木綿売りが知恵をしぼりました。
「わたしは毛皮の帽子のおかげで体がぬくもっていますが、あ...
すると塩売りが言い返しました。
「寒いなんてとんでもない。わたしは革靴をはいているので足...
寒さをしのぐには、なんといっても革靴が一番ですからね。ど...
櫛売りも小憎らしそうに口をとがらしてやりかえしました。
「寒さをしのぐには、靴より綿入れのほうが向きますな。わた...
しかし今度も、誰も動こうとしません。
小屋はますます寒くなり、体がカチカチに凍えてきました。か...
そこへ狩りに出かけていた年老いた狩人が帰ってきました。か...
凍えていた行商人たちは、目をあけてあたりを見まわしました。
「どうしたのじゃ。オンドルの上で凍えているとは」
狩人は目を丸くしてたずねました。
「あきれた道づれでしてね。わたしは火をたこうと思ったので...
櫛売りがぶつくさ不平を鳴らすと、塩売りと木綿売りもだまっ...
「まったく、あんな不精者と一緒になったばかりに、凍え死に...
「ほんとに・・・」
こう言って2人も、やはり他人のせいにしました。
眉をひそめて、かれらの話を聞いていた狩人が言いました。
「火をたくのがおっくうで寒さにふるえているなんて、いやは...
狩人は行商人たちを小屋から追い出してしまいました。
（コンテンツ―本）
RIGHT:'''2024.07.31の記事'''
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