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#author("2017-03-27T13:31:52+09:00","default:pop hok","pop hok") *反日人民遊撃隊の創建に際して [#s061a425] ''反日人民遊撃隊の創建式でおこなった演説''&br; '''1932年4月25日''' ''金日成'' みなさん！ きょう我々は、反日武装闘争をくりひろげて強盗日本帝国主義を打倒し、祖国解放の歴史的大業をなし遂げるために、反日人民遊撃隊を組織することになりました。 祖国が日本帝国主義者に占領されてから20余年になります。こんにち、祖国―三千里錦の山河は、日本帝国主義者の軍靴のもとに完全な植民地と化し、5000年の悠久な歴史とさん然たる文化をもつ朝鮮民族は日本帝国主義者の植民地奴隷となり、過酷に搾取され抑圧されています。祖国と民族の悲運は、日本帝国主義の大陸侵略の野望が露骨になるにつれて、ますます耐えがたいものとなっています。 昨年９月、侵略戦争を引き起こして満州を占領した日本帝国主義者は、大陸侵略の拡大に狂奔するとともに、朝鮮人民にたいする残虐な白色テロをほしいままにしています。 日本帝国主義者は、朝鮮を大陸侵略の「強固な後方」につくりあげるため、朝鮮人民から言論、出版、集会、結社の自由などの最小限の政治的自由をすべて奪い、銃剣でその革命的進出を阻み、各地で罪のない人民を大量に検挙、投獄、虐殺しています。 朝鮮人民にたいする日本帝国主義者の野獣さながらの蛮行は、東満州をはじめ、満州一帯においてもその極に達しています。日本帝国主義者は朝鮮人民の反日闘争を抹殺するため、連日、朝鮮人居住部落を襲撃して、殺しつくし、焼きつくし、奪いつくすといった蛮行を狂気のようにおこなっています。こうして国を奪われた朝鮮同胞は、異国の地にきてさえも無惨な死を強いられています。情勢は座して死を待つか、生きるために立ち上がってたたかうかという分岐点に立っている朝鮮人民に、そのいずれかを選ぶことを要求しています。 朝鮮人民はいま、日本帝国主義の野獣じみた蛮行に抗して敢然と立ち上がり、いたるところでたたかっています。 労働者、農民は、日本帝国主義のファッショ的暴圧に暴力闘争をもってこたえており、愛国の血に燃える青年はつぎつぎと隊を組んで新しい闘争の道を求めています。春の端境期に入った現在、豆満（トウマン）江沿岸の延吉、汪清、和竜、琿春など各地では、朝鮮青年共産主義者の指導のもとに、10余万の農民が日本帝国主義者とその手先および反動地主に反対する闘争に立ち上がりました。 中国人民も反日闘争を力強く展開しています。中国人民は、日本帝国主義者の満州占領に反対して反日救国運動をくりひろげており、東満州など各地で抗日救国軍、抗日義勇軍といった反日部隊を組織して日本帝国主義と戦っています。 こうした情勢の発展は、既に我々が２年前、長春県の卡倫でうちだした武装闘争路線が正しかったことを立証するものです。いまこそ、我々が革命武力を大々的に組織して武装闘争を本格的に進める絶好の機会であり、適切な時機です。 我々、青年共産主義者と革命的人民は、長いあいだの血みどろの闘争を通じて、人民遊撃隊を組織する土台をきずきあげました。 我々はまず武装闘争の準備として1930年７月、朝鮮革命軍を結成しました。朝鮮革命軍は、我が国最初のマルクス・レーニン主義的武装組織でした。朝鮮革命軍の隊員は、都市と農村の広範な地域に進出し、労働者、農民、青年学生にたいする政治・軍事活動を力強くおこない、遊撃隊結成の準備活動をおし進めました。 その後、我々は、各地に共産主義青年同盟をはじめ、数多くの革命組織を結成し、半軍事組織である赤衛隊も広く組織し、東満州各地には小規模の遊撃隊グループを組織しました。 このように我々は、遊撃隊創建の準備活動を積極的におし進め、反日人民遊撃隊を結成する強固な基盤をきずきあげました。 我々は反日人民遊撃隊の組織的根幹の育成に大きな力を注ぎ、朝鮮革命軍の隊員および共青員や反帝青年同盟員の組織生活を強化して、かれらの思想、意志を革命的に鍛え、貴重な革命闘争の経験をつみあげました。 反日人民遊撃隊を組織する準備活動で重要な問題の一つは、中国人反日部隊との関係を改善することでした。極左冒険主義者が引き起こした５．３０暴動の禍いと、朝中人民間の離間をはかり、満州侵略の口実をつくるために日本帝国主義者がでっちあげた「万宝山事件」によって、満州では一時、一部の中国人や中国人反日部隊が朝鮮人民と朝鮮共産主義者にたいし誤った認識をいだいていました。かれらは朝鮮人民と朝鮮共産主義者を敵視し、危害を加え、朝鮮では日本帝国主義者にそそのかされた一部の無頼漢が「中国人排斥運動」なるものを起こしたために、朝中人民の関係は極めて険悪な状態に陥りました。しかし、我々は、中国人反日部隊に入って犠牲的に忍耐強く工作をおこない、日本帝国主義と断固たたかう実践的模範を示したので、朝中人民の関係はある程度改善され、我々を敵視していた一部の中国人反日部隊は、その誤った認識を改めて我々とともに反日闘争をおこなうようになりました。 我々は人民大衆を政治的に目覚めさせ、組織的に結集するためにたたかい、豆満江沿岸一帯の多くの農村地区に、武装闘争を展開しうる革命化された大衆的基盤をきずきあげました。 きょう我々は、人民遊撃隊を組織する準備活動でおさめたこれらの成果にもとづいて、ここに、我が国最初のマルクス・レーニン主義的革命武力である反日人民遊撃隊を結成し、その創建を宣言します。 反日人民遊撃隊は、日本帝国主義者とその手先に反対し、祖国と人民を愛する労働者、農民および愛国青年で組織された、真に人民の利益を守る革命的武力であります。 人民遊撃隊の目的と使命は、朝鮮で日本帝国主義の植民地支配をくつがえし、朝鮮人民の民族的独立と社会的解放を達成することです。 我々は反日人民遊撃隊の創建によって、朝鮮の反日民族解放運動の主流である武装闘争を担当し導く原動力をもつことになり、日本帝国主義侵略者に決定的な打撃を加え、我が国の反日民族解放闘争をより高い段階へ発展させうるようになりました。 反日人民遊撃隊の創建は、日本帝国主義の植民地奴隷の境遇にあえぐ朝鮮人民に大きな力と勇気を与え、かれらを反日闘争に奮い立たせて、反日統一戦線路線とマルクス・レーニン主義党創立方針の実現をめざすたたかいに新しい局面を切り開くことになるでありましょう。 みなさん！ 我々は、当面の情勢の要請に即し、全力を尽くして武装闘争を本格的にくりひろげるべきであります。 武装闘争を本格的に展開するためには、なによりもまず反日人民遊撃隊の力を強化しなければなりません。 人民遊撃隊を大部隊の革命武力に強化すれば、日本帝国主義者の反革命軍事力に決定的な打撃を加えることができ、武装闘争を拡大発展させ、その影響力を強めて朝鮮革命全般をさらに発展させることができます。 遊撃隊を強化するためには、すべての指揮幹部と隊員が革命にたいして限りなく忠実でなければなりません。 高度の革命的自覚と革命にたいする限りない忠実さは、人民遊撃隊が日本帝国主義を撃破して勝利する力の源泉であり、決定的な裏付けであります。したがって、人民遊撃隊のすべての指揮幹部と隊員は、政治学習を強化してマルクス・レーニン主義と朝鮮革命にかんする戦略・戦術で武装し、闘争の過程でたえず自らを鍛えて革命的世界観を確立し、いかなる逆境のもとでも革命的節操を守りぬかなければなりません。 これとともに遊撃隊の指揮幹部と隊員は、同志を愛し、思想、意志のうえでかたく団結し、人民と血の通ったつながりを結び、大衆の切実な利益を擁護し、鉄の規律を守ることによって、真の人民の軍隊、革命の軍隊としての自己のすぐれた政治的・道徳的品性を大いに発揮すべきであります。 我々が強盗日本帝国主義と戦って勝利するためには、早急に遊撃隊を拡大しなければなりません。遊撃隊を拡大するためには、まず実際の闘争を通じて点検された先進的な愛国青年を数多く受け入れるべきであります。そうすることによって人民遊撃隊は、真の人民の軍隊、革命の軍隊となることができます。 我々は遊撃隊を拡大するとともに、より多くの武器を確保しなければなりません。愛国心のみでは精鋭な近代的武器で装備された日本帝国主義に勝利することはできません。武装した敵にうちかつためには、みずからを武装しなければなりません。 我々は敵を奇襲して武器を奪い、あるいは自力で武器を作って、遊撃隊の武装をたえず強化すべきであります。 反日人民遊撃隊を強化するためには、遊撃隊の指揮幹部と隊員がすぐれた遊撃戦術を身につけ、それを十分活用できる能力をつちかわなければなりません。 すぐれた遊撃戦術を所有すれば小兵力をもって、数的にも技術のうえでも優勢な敵を劣勢に追い込んで撃滅することができ、武器を奪うこともできます。 現在、遊撃隊の指揮幹部と隊員は、遊撃戦をいかにおこなうべきかを熟知していません。それに、国家的後方と正規軍の支援もなしに日本帝国主義と戦う我々にとって、参考にすべき遊撃戦争の経験もありません。 それゆえ不断の闘争のなかで戦闘経験をつみ、遊撃戦法を一つ一つ新しく編み出していかなくてはなりません。 我々は遊撃戦をくりひろげるうえで、遊撃隊の力を最大限に保存しつつ多くの敵を掃滅することを基本原則とすべきです。遊撃隊の力を保存しつつ敵を大量に掃滅するためには、当面の情勢と敵味方の力関係を正しく分析し、それにもとづいて勝利しうる戦闘のみをおこなうべきです。 我々は主導権を握って積極的な戦闘をおこない、遊撃隊の勢力保存と敵の掃滅とを正しく結びつけなければなりません。 遊撃隊が自己の力を保存しつつ多くの敵を掃滅するためには、敵の弱点を正しく見ぬき、それを巧みに利用すべきです。日本帝国主義の軍隊は侵略軍隊としての本質的弱点と、この一帯の地理と環境にうといことなど、多くの弱点と制約をもっています。このような敵の弱点を極力助長しそれを最大限に利用して、各地で伏兵戦、襲撃戦を展開し、敵を受け身の立場に追い込み、間断なく掃滅すべきであります。 つぎに、豆満江沿岸の北部朝鮮一帯と東満州に、人民遊撃隊が活動しうる遊撃区の創設を積極的におし進めるべきです。 遊撃闘争をおこなうためには、遊撃隊の依拠する遊撃根拠地がなければなりません。 現状のもとでは自然地理的条件と住民構成からして、豆満江沿岸一帯に遊撃根拠地を創設するのが最も適切だと考えます。 今後、遊撃根拠地をさらに拡大し、鴨緑（アムノク）江沿岸一帯と南満州などで活動する朝鮮独立軍とも緊密な連係を保って遊撃闘争をくりひろげる方針を立てなければなりません。それに、国内の革命組織とも組織的連係を緊密にし、革命根拠地を漸次国内に接近させなければなりません。 つぎに、中国人民との反日統一戦線の結成をめざす活動をいっそう強力に進めるべきです。 中国人民との反日統一戦線を結成するためには、中国人反日部隊との反日連合戦線を形成すべきです。 中国人反日部隊は、朝中人民の共通の敵日本帝国主義に反対し、我々とともに戦うことのできる武装力です。反日部隊は少なからぬ武装力をもち、満州の広大な地域をしめて軍事活動を展開しています。それゆえ、人民遊撃隊が中国人反日部隊との連合戦線を形成することは、日本帝国主義侵略勢力を孤立、弱体化させ、反日武装力が確固たる優勢を保つうえで大きな意義をもちます。 既に、我々は反日部隊にたいする工作を忍耐強くおこない、かれらとの関係をある程度改善しました。 しかし、人民遊撃隊と反日部隊との関係は全面的な反日連合戦線を形成しうる段階までにはいたっておらず、一部の反日部隊の将兵は日本帝国主義の民族離間策に乗せられ、朝鮮共産主義者や反日人民遊撃隊を敵視しています。このような状況のもとで、我々は反日部隊にたいする工作をひきつづき忍耐強くおこなうべきです。 反日部隊にたいする工作を強化するためには、なによりもまず朝鮮共産主義者からなる別働隊をさらに多く組織し、その役割を強めなければなりません。 遊撃隊の力がまだ弱く、一部の反日部隊の将兵が朝鮮共産主義者や人民遊撃隊を敵視している状況のもとで、我々は別働隊の活動を通じて反日部隊との関係を改善し、人民遊撃隊の勢力を拡大しつつ、漸次全面的な反日連合戦線を形成する準備をととのえるべきです。 別働隊は反日部隊に入ってかれらとともに活動しながら、説得と実践的模範をもって反日部隊の将兵に、朝鮮共産主義者と反日人民遊撃隊こそ真の愛国者であり、日本侵略者と勇敢に戦う闘士であることを示し、かれらが朝鮮共産主義者にたいして正しい認識をもち、反日闘争に積極的に立ち上がるようにしなければなりません。 反日部隊にたいする工作を強化するためにはまた、反日兵士委員会の役割を強めなければなりません。 反日部隊との活動範囲が日を追って広がりつつある状況のもとで、かれらにたいする工作を専門とする反日兵士委員会の役割をさらに強める必要性が切実に提起されています。 反日兵士委員会は、反日部隊にたいする活動で提起される問題を統一的に掌握して解決し、偏向を適時に正していくべきです。 反日部隊にたいする工作を成功裏に進めるためには、すべての人民遊撃隊員と広範な革命大衆をこの活動に極力動員し、反日兵士にたいする工作を大衆的運動として展開すべきであります。そうすることによって、朝鮮人と朝鮮共産主義者にたいする反日部隊の偏見をなくすことができます。 つぎに、人民遊撃隊は、大衆活動を巧みにおこなって人民大衆と血の通ったつながりを強め、人民大衆の積極的な支援のもとに戦わなければなりません。 我々はいま、国家的後方も外部からの支援もない困難な状況のもとで、強大な日本帝国主義と戦っています。 我々は、もっぱらみずからの団結力を信じ、みずからの力で敵と戦って勝利するという確信をもたなければなりません。みずからの力とは、まさに組織され団結した人民大衆のことであります。 我々は、もっぱら組織され団結した人民の力を信じ、人民の力に依拠して遊撃戦をくりひろげるべきです。 人民大衆との血の通ったつながり、人民大衆の積極的な支援―これは人民遊撃隊の力の源泉であり、勝利の重要な裏付けであります。したがって、人民遊撃隊は人民大衆にたいする革命的な正しい観点と態度、人民の生命と財産を保護する規律を確立し、いついかなる場合でも人民大衆の力に依拠して戦い、極力人民の利益を守らなければなりません。 また反日人民遊撃隊は、朝中人民大衆のあいだで組織・政治活動を積極的におこない、かれらが反日人民遊撃隊をあらゆる面から支援し、武装闘争とあわせて日本帝国主義に反対する政治闘争をいたるところで力強く展開するようにすべきです。 みなさん！ 我々は、祖国と民族の運命を切り開く誇り高い反日人民遊撃隊の最初の隊員です。 祖国と民族の前途は、我々がいかに戦うかにかかっています。 我々はいかなる障害や難関にも屈することなく、祖国と民族が提起する任務を立派に遂行しなければなりません。 ともに、祖国解放の歴史的大業をなし遂げるために、革命の赤旗をさらに高くかかげ、日本帝国主義に反対する武装闘争を力強く展開しましょう。 '''出典：「金日成著作集」1巻''' RIGHT:'''（小林よしおの研究室）''' #br ---- #include(vok_navi01,notitle)
