#author("2017-03-29T21:50:22+09:00","default:pop hok","pop hok")
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*社会主義朝鮮のお陰です [#g7048731]
ピョンヤン市((平壌市（평양시）))チュン区域((中区域（중구역）))のリュソンと言う町((柳城洞（류성동）))に住む''日本人妻ラ・オクヒ''さんの手記をお送りします。
>「私の本名は''奈良切子''で日本の福島県に生まれました。朝鮮人の夫''キム・ギョンジョン''について朝鮮に来てから54年の歳月が流れ、いつしか84歳になりました。当時、4人の子を連れて来た私が今は43人の大家庭を従えて幸せな余生を送っています。日本にいる私の兄弟や親戚、友人、そして近所の人たちも、息子、娘をみな立派に育てた、子に恵まれていると羨んでいます。そのことについては私も誇りに思っています。

>母の本分ってなんでしょう。わが子を立派に育てることではないでしょうか。それで立派な子の後ろには立派な母がいると言われているのでしょう。しかし、人みなが羨んでやまないその幸運は''社会主義朝鮮のお陰''です。日本にいたとき、私たちは貧しい生活をしました。居候していたので、家計の切り盛りもままならず、また、お腹がすいて泣きじゃくる赤ん坊を背負って夫とともに工事現場に稼ぎに行かなければなりませんでした。そんな中で子たちを勉強させるなんて、空想に過ぎませんでした。

>朝鮮に来て始めて私は四人の子みなを幼稚園と学校に送り、心配なく暮らすことができました。これはすべて国の配慮によるものでしたが、それでも気がかりはひとつありました。四人の子みなが日本に生まれたことでした。それでもう一人もうけて、その子はピョンヤン生まれに、なんの曇りもない清らかな心の持ち主に育てようと決心しました。

>私がみごもった時、国では担当医までつけてやり、施設の完備した病院に入院して無事にお産が出来るようにしました。退院するとき、何気なく入院費と出産にかかった費用、薬代などを合わせていくらなのかと聞いてみました。ところが看護婦さんはそんな心配はいらないというのではありませんか。私の母は7人も子を産みましたが、医師の顔など見たこともなく、まして入院というのは考えも及ばないことだといっていましたが、こんなに素晴らしい世の中で子を一人だけ産むのはすまなく、それでその後、また二人を産みました。私はお金一銭払わずに子みなを大学に送り、家庭も築いてあげました。そのことは日本の新聞でも紹介されたといいます。

>20年余り前のことだと思いますが、日本にいる同じ故郷の友人から手紙が来たことがありました。その人は新聞で見て、わたしがピョンヤンで7人の息子娘をみな大学を卒業させ、所帯を持たせ、孫たちと一緒に幸せに暮らしているということを知ったと言って、とても羨むのでした。そして、自分は息子ひとりしかいないが、その子はまだ結婚もできず、年ばっかり取っていていつ孫の顔が見られるか心配だとその悩みを打ち明けるのでした。

>子沢山の親に悩みは付き物だとよく言われています。しかし、私は子沢山にして幸福ありと言いたいです。それで里帰りに日本に行ったとき、息子、娘の自慢話だけをしました。7人の子だけでなく、今は14人の孫たちが大学を卒業したり、在学中にいたりし、ひ孫たちも生まれています。大学の卒業証書だけでも20以上になります。金日成総合大学ピョンヤン医科大学、キムチェク工業総合大学、ピョンヤン建築総合大学、ハンドクス・ピョンヤン軽工業総合大学、朝鮮体育大学、キムウォンギュン・ピョンヤン音楽大学、ピョンヤン外国語大学などです。

>嫁や婿たちもみな同じです。祝日などに43人もの一家が揃って楽しく過ごすときはいろいろと考えさせられることがあります。私がもし日本にいたなら、今のような幸せは考えられないことだと。それで、息子娘、孫たちに言っています。''ありがたい社会主義のこの国''のために、仕事にもっと励むようにと、です」

RIGHT:'''2015年の記事'''
LEFT:[[帰国・帰国者関連まとめ]]
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