![[PukiWiki]](image/pukiwiki.png "[PukiWiki]")
呉英淑（オ・ヨンスク）：「朝鮮の声」放送へようこそ。
シン・ヨンイル：「朝鮮の声」放送へようこそ。
呉英淑：春の気配が感じられるこの頃の平壌ですが、皆さんの地方では如何ですか？
シン・ヨンイル：そうですね。早く春の花が見たいですね。
呉英淑：さて先日、埼玉県のほしのあきらさん、ほしのあきらさんからファックスが届きましたのでお読みしましょう。
「私の住む埼玉県では新型コロナウイルス感染拡大の為緊急事態宣言が2週間延長となりました。明るい話題の無い日々が続いています。間も無く3月11日です。東日本大震災から10年となります。被災地では莫大な人的・物的被害が出た事はご存知の通りです。外交関係も無い中、偉大な金正日総書記が日本赤十字社に10万ドルもの義捐金を送ってくれた事は、当時私は隣国に住む者として大変嬉しく思いました。特に被害の大きかった岩手県・宮城県・福島県のリスナーは、10年経ったのですが当時の貴放送からのエールを永遠に忘れられないはずです」
シン・ヨンイル：お便りを拝見しますと10年前の3月、東日本大震災のニュースにショックを覚えた事が思い起こされます。
『2011年3月11日 日本で史上最大規模の地震発生 マグニチュード8.8の強い地震が東北地方を中心に広い地域を襲った 莫大な被害が出た 震源は岩手県の三陸沖の海底10キロの地中である』
呉英淑：そうですね。初のニュースが流されて間も無く福島原発の炉心事故や死者続出の速報が出てスタッフを不安がらせ、皆の視線はテーブルの上の日本地図から離れませんでした。
シン・ヨンイル：はい。さいとうまさるさん、さいとうまことさん、ちだこうせいさんがお住まいの宮城県とたけうちひろのりさんがお住まいの千葉県、まつしまかずやさんとたきかずひとさん、あいかわたけゆきさんがお住まいの愛知県、いりえゆうきさんとおがさわらみつこさんがお住まいの栃木県、おかだやすひこさん、ひがしひろとさんがお住まいの茨城県、すぎやまいちろうさんがお住まいの岩手県等、「朝鮮の声」放送のリスナーの方々がお住まいの地名を一つ一つ探してみました。
呉英淑：そして地元の被害の程度を計って見、無事を祈る心を込めてお見舞いのお手紙を送り、放送で歌やお見舞いの番組を流す等エールを送った訳です。
シン・ヨンイル：間も無くリスナーの方々から相次いでお便りが届きましたね。
呉英淑：はい。一番被害が大きかった宮城県のちだこうせいさんからのお便りが届いた時、スタッフの皆はとても喜びましたね。
「地震発生直後、『朝鮮の声』放送から私を含む東北地方のリスナーの安否を尋ねる番組が流されて、とても感心しました。また朝鮮赤十字会をはじめ多くの朝鮮人から支援とエールが送られた事を知り、感謝の気持ちを禁じ得ませんでした。1990年代、朝鮮人民が舐めた苦労に比べようも無いですが自然災害の悲惨さは戦争を髣髴させました。私は今回の大震災の被害を癒すのに捧げられた世界人民の真心に心から感謝し、世界の平和の為にこれからも努めて参りたい決心を新たにしました。 2011年3月28日 ちだこうせい 敬具」
シン・ヨンイル：おかだしんやさん、おかだしんやさんからも、こんな内容のお手紙が届きました。
「この3月11日、ここ埼玉県でもマグニチュード5の震度が記録されましたが、幸いな事に家族は無事でした。深刻な原発事故で被害が拡大し続けています。『お便りの時間』にて日本人民へのお見舞いとエールを伝えて下さり、とても感心しました。これからも『朝鮮の声』日本語放送が、日本のリスナーを励ます生活の親しい道連れとしての役割りを果たして欲しいと心からお願いする次第です」
呉英淑：くさなぎよしひろさん、さいとうまことさん、たきかずひとさん、たけうちひろのりさんをはじめリスナーの方々からも相次いでお便りが届きました。
シン・ヨンイル：その時から10年が経ちました。しかし当時の福島原発事故による被害が完全に癒されず、またその後の自然災害で家屋を失ったリスナーの方々がテント張りの生活の中苦労しているという知らせに接する度に、特にこの頃の新型コロナウイルスの影響で被害者が出るというニュースに接する度に胸が痛む思いがします。
呉英淑：世界の人皆が力と知恵を出し合えば如何なる自然災害や新型コロナウイルスのような伝染病も予防出来、またその被害を最小化出来ると思います。
シン・ヨンイル：これからも文通を続けて理解し合い協力して参りましょう。では今日はこの辺で失礼します。皆さん、次のこの時間にまたお会いしましょう。
（「朝鮮の声」郵便箱）
