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朝鮮人民は誰もが自分の職業を愛しており、国と人民のために知恵と熱情の限りを尽くしています。ピョンヤンのミレ科学者通り*1にある教員洋服店に努めているチョン・チョソンさんも30年あまり、服飾デザイナーとして真面目に働いています。
数々の職の中、この服飾デザイナーの職を選んだことについてチョンさんはこう話しています。
「母が服飾デザイナーでしてね。一緒に街を歩くたびに母が多くの人から挨拶を受けるのを見て、この服飾デザイナーと言う職に好感が持てました。女性にあつらえ向きの職だと思って、服飾デザイナーになったわけです」
こうして希望通り、大学を卒業してピョンチョン区域*2の洋服店の服飾デザイナーになりました。
最初のデザインのことをチョンさんは今も忘れていません。それは還暦を迎える年寄りの洋服でした。息子、娘の誠意が分かるようにデザインしようと言う思いと、初めから腕前を見せようという思いでデザインしました。
仮縫いまでしてみると、自分ながらもよくできたと思われました。ところが当の本人に着てもらうと窮屈そうに見え、年寄り自身も不便がっていました。サイズに合わせてスタンダードでやったのに、と言う疑問を抱いて、キャリアウーマンの母のところへ行きました。
母は若者と違って、年寄りたちはゆったりとした服を着ている、年齢と体格によってサイズの測り方も違うべきだということなどをつぶさに教えてくれました。その時、チョンさんは人民に親しく呼ばれると言うのが決してたやすいことではないことを知りました。
それ以来、チョンさんはデザインの前にその人の年齢と体格、格好などを先ず見計らうようになりました。そして街を歩くときも男たちの体つきと身なりに注意を払い、さまざまなスタイルによるデザインもしました。特に標準でないスタイルであらわれがちのうしろのえりぐりとおくみの引きあがりをなくすために工夫を凝らしました。
服のデザインは文字通り一つの創作なので、デザイナーは片時も思索と探求を止めてはならない、チョンさんはいつもこう思いました。発展する時代にふさわしい眼識を持つため人民大学習堂などを訪れ、スタイルブックなどでデザインの合理的な方法も会得しました。努力の甲斐あって、チョンさんは衣服展示会に色々な種類の紳士服を出すことができました。チョンさんはみなから親しまれる服飾デザイナーになりました。
チョンさんは今も人民への奉仕の精神を強く発揮しています。
「服飾デザイナーの誇りをいつも感じています。体にぴったり合い、好みにも合う服をもらって喜ぶ人たちを見るときが一番うれしいでした。そして、ありがとう、という挨拶を受けるときは心が弾むようでした。デザインによってユニークな服が仕立てられると思うと仕事が本当に面白く、またもっと頑張らなくては、という欲望を抱くようになりますね。30数年間、この仕事に携わってきましたが、一度もいやになったときがなく、人民に奉仕するこの服飾デザイナーが一番だと思っています」
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