コグクウォン王陵のバックアップ(No.2)

故国原王陵

朝鮮初の封建国家だったコグリョ、高句麗の21代王コグクウォン、故国原の王陵として4世紀に作られました。ファンヘ南道*1アンアク郡*2のオグク里*3にあります。王陵は華麗で壮大な作りと豊かな壁画の内容で世に広く知られています。

王陵の石造技術は目を見張るようなもので、いくつもある玄室の壁は殆ど一枚岩からなっています。壁画には当時の人物風俗がわかる絵がたくさんあります。一部に色あせたところもありますが、長い歳月が経った今なお、その色は鮮やかさを失わずにいます。

羨道から玄室に入るところの部屋には王陵の主人公を護衛する衛兵が描かれ、玄室の前のほうの部屋にはぎじょう兵、相撲取り、踊り子、楽器を奏でる人が描かれています。

玄室の西のほうの部屋には王と王妃が描かれています。主人公はコグリョで王だけが使ったと言う白い冠をかぶり、華麗な絹の服を着て幕が張られた部屋に座り、家来の進言を聞いて何かを言いつけています。

王妃も侍女を従え、腕を組んでいます。入り口の左右には武士が剣を握って立っています。玄室の東のほうの部屋には台所と肉類貯蔵庫、井戸、穀物を臼でつく所、家畜小屋などが描かれています。

東と北の回廊の壁には大行列図があります。この行列図に登場する人物がなんと250人を越えますが、輿（こし）に乗った王が武士と家来に守られて進みます。

このようにコグクウォン王陵は当代の王の行列など宮城内の生活と文化、コグリョの高い建築技術、絵画のレベルを今に伝えています。

2016年の記事