恩師の姿のバックアップ(No.1)

恩師の姿

この5月、ピョンヤンのソンギョ区域*1人民病院に入院した患者の中にはキムチョルチュ師範大学の学生もいました。その学生に休日はもちろん、毎朝、ご馳走を持って見舞いに来る女性がいました。

忙しい出勤の時間を割いて立ち寄っては体の具合も聞いてみ、時には珍しい補い薬も持ってくる中年の女性…その真心に感心して同じ病室の人たちが学生に聞いてみました。

－受け持ちの先生です－

彼女はキムチョルチュ師範大学の教師であるペ・ヨンシムさんでした。ペさんは大学時代にテドンガン区域*2の特別部類の娘の傷痍軍人のために真心を尽くしたことで、周りの人たちに心優しい娘と呼ばれたことがありました。

大学の教師になってからも真心を尽くして学生たちを顧みるその思いに変わりはありませんでした。ある年、地方で教育の実習に当たっている教え子に代わって産婦を訪ね、赤ちゃんの出生を祝ったり、除隊軍人の学生の結婚式も上げてやったりしました。

いつも笑顔で教え子たちに当たるペさんです。ペさんは学業の成績が上がらない学生を見ればその原因が自分にあるとみなして、夜も眠れず新しい授業の方法を探したりしました。努力の甲斐あって多くの学生が学位を取得しました。

自分たちの学習の指導で疲れている教師を見てすまない気持ちの学生たちに、ペさんはこう話しています。

－母は子のために尽くすのを負担に思いません－

20歳を越えてから教師を務め始めたペさんには、自分より年上の教え子もいれば、17歳の教え子もいます。20数年間、変わることなく学生に真心を尽くすペさんですから教え子たちの胸には実の母、姉の姿として刻まれています。それで嬉しいことがあっても、また困ることがあっても教え子たちはまず恩師を訪ねています。

ペさんの教え子の殆どは今教壇に立っています。

教え子たちは忘れられない恩師の姿を思い描きながら学生たちを教えています。

（今日の朝鮮）

2020年の記事