朝鮮民話「ほんとうの友」 をテンプレートにして作成
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*朝鮮民話「ほんとうの友」 [#tdf53d8f]
むかし、あるところに父親と息子が2人で暮らしていました。
その父には友だちがあまりいませんでしたが、息子にはたくさ...
「チャンセ、いるかい」
友人たちは部屋にあがりこんでは、笑いさざめきながらお酒を...
けれども、父の友だちはめったにたずねてきませんでした。
（お父さんはなんてきまじめなんだろう。友だちづきあいもし...
こう思った息子は父にたずねました。
「お父さんには友だちがいないのですか」&br;
「わしにもいるさ」&br;
「じゃ、なぜ遊びにこないのですか」&br;
「遊びにこなくたって、友だちにはちがいないよ。わしの友だ...
息子は父の言葉が理解できず、首をかしげました。
「友だちなら、しょっちゅう会って、笑ったり騒いだりするの...
しかし父のほうは息子の言葉が理解できず、首をかしげました。
そこで2人は、どちらがほんとうの友だちかをためしてみること...
父親は家のブタを1匹つぶして、こもにつつみました。
「チャンセ、これをかつぐんだ」
息子は言いつけられたとおり、こもにつつんだブタを背負いま...
#ref(ike241007045_001.jpg,wrap,around,right,130x200)
月のない夜道を2人は歩きました。
「おまえの友だちの家はどれだ？」
ある村の入り口で、父は前に立って歩く息子に聞きました。
「この村の家はほとんど、ぼくの友だちの家です」&br;
「それじゃ、そのまま誰かの家へかけこんで、かくまってくれ...
「どうしてですか」&br;
「おまえの友だちが、どれほど友情に厚いか、ためしてみるの...
息子は、わかったとうなずきました。
ちょうどそのとき、ある家から明りがもれてきました。チャン...
息子はその家の戸をあけて中へ入り、「おい、おれをかくまっ...
「なんだ、それは？」
友だちはチャンセが背負っているこもづつみを見て、目を見張...
「見てもわからんのか。追われてるんだ。早くかくまってくれ...
「かくまってくれって？ そんな恐ろしいことをしでかして、...
友だちは、あとのわざわいを恐れて、チャンセを押しもどしま...
チャンセは腹をたてながら、つぎの家へ向かいました。そこは...
「どろぼうだ、つかまえろ！」
父親が声をはりあげると、息子はその家にかけこみました。
「おい、これをちょっとかくしてくれないか」
チャンセは息をはずませながら言いました。
「えっ、なんだいそれは？」
友だちはこもづつみを見て、目を丸くしました。
「何がなんだ。ブタだよ。追われてるんだ。早くかくまってく...
チャンセはいらいらしながら言いました。
「ちえっ、ブタを盗んだんだな。おれんちには、そんなものを...
その友だちもあとがたたっては大変だと、チャンセを外へ押し...
2度も追い出された息子は気分を害して、第三の家へ向かいまし...
（こんどこそは、うまくいくだろう）
そこは、ばくち仲間の家でした。
また父が「どろぼうだ。つかまえろ」とどなると、チャンセは...
「おい、とんだぬれぎぬを着せられたんだ。おれを助けてくれ...
息子は息をはずませながらたのみました。
「どうしたんだ？」&br;
「おれがブタをかついでいるんで、どろぼうと間違えられて、...
「ブタを盗んだから、盗っ人呼ばわりされたんだろう。ここで...
その友だちもあわてて、チャンセを外へ押し出しました。
3度も追い出されたチャンセは、がっかりしました。
それでもまた、何人かの友だちをたずねてみましたが、だれ一...
（いつもは、骨だろうが肉だろうがけずってやる、なんて言っ...
友だちが多いことを自慢にしていたチャンセは、気がめいって...
こんどは父親のほうがこもづつみをかついで、自分の友だちの...
そこは野良仕事をしながら親しくなったオさんの家でした。
父は息子に、「どろぼう！」と叫ばせたあと、その家にとびこ...
「オさん、困ったことができたんだ。これをちょっとかくまっ...
父はおろおろしながら言いました。
「えっ、なんだそれは？」&br;
「見てわからんのか。どろぼうだとか言って追われてるんだ。...
「おやおや、とんだ災難だ。さあ、あがれよ」
オさんは、どろぼうという言葉を聞いても、すこしも気にせず...
やがて家の中からは、おだやかな話し声がもれてきました。外...
「どろぼうをかくまったからといって、あとがこわくないのか...
「じょうだんじゃない。おまえが盗みをはたらくなんて、そん...
「なぜ信じないんだ」&br;
「そりゃ、おれの親友だからさ。おれは親友がまじめな男だっ...
チャンセは胸がキリでさされたように痛みました。
（あ、これこそほんとうの友だちだ。あんなに深く信じている...
チャンセは、飲み友だちやばくち仲間を親友だと考えていた自...
部屋の中からは、また話し声が聞こえてきました。
「あしたは誕生日なんだろう。つまらないものだが、おれの気...
父がオさんに言う言葉でした。
#clear
#ref(ike241007045_002.jpg,wrap,277x120)
ほんとうの友とはどんなものかを知った息子は、深く反省しま...
そして酒を飲んだり、ばくちを打ったりしてつき合ってきた仲...
（コンテンツ―本）
RIGHT:'''2024.11.02の記事'''
LEFT:[[朝鮮民話（一覧）>た行#id174c41]]
#br
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//（コンテンツ―本 2024.11.02）
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*朝鮮民話「ほんとうの友」 [#tdf53d8f]
むかし、あるところに父親と息子が2人で暮らしていました。
その父には友だちがあまりいませんでしたが、息子にはたくさ...
「チャンセ、いるかい」
友人たちは部屋にあがりこんでは、笑いさざめきながらお酒を...
けれども、父の友だちはめったにたずねてきませんでした。
（お父さんはなんてきまじめなんだろう。友だちづきあいもし...
こう思った息子は父にたずねました。
「お父さんには友だちがいないのですか」&br;
「わしにもいるさ」&br;
「じゃ、なぜ遊びにこないのですか」&br;
「遊びにこなくたって、友だちにはちがいないよ。わしの友だ...
息子は父の言葉が理解できず、首をかしげました。
「友だちなら、しょっちゅう会って、笑ったり騒いだりするの...
しかし父のほうは息子の言葉が理解できず、首をかしげました。
そこで2人は、どちらがほんとうの友だちかをためしてみること...
父親は家のブタを1匹つぶして、こもにつつみました。
「チャンセ、これをかつぐんだ」
息子は言いつけられたとおり、こもにつつんだブタを背負いま...
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月のない夜道を2人は歩きました。
「おまえの友だちの家はどれだ？」
ある村の入り口で、父は前に立って歩く息子に聞きました。
「この村の家はほとんど、ぼくの友だちの家です」&br;
「それじゃ、そのまま誰かの家へかけこんで、かくまってくれ...
「どうしてですか」&br;
「おまえの友だちが、どれほど友情に厚いか、ためしてみるの...
息子は、わかったとうなずきました。
ちょうどそのとき、ある家から明りがもれてきました。チャン...
息子はその家の戸をあけて中へ入り、「おい、おれをかくまっ...
「なんだ、それは？」
友だちはチャンセが背負っているこもづつみを見て、目を見張...
「見てもわからんのか。追われてるんだ。早くかくまってくれ...
「かくまってくれって？ そんな恐ろしいことをしでかして、...
友だちは、あとのわざわいを恐れて、チャンセを押しもどしま...
チャンセは腹をたてながら、つぎの家へ向かいました。そこは...
「どろぼうだ、つかまえろ！」
父親が声をはりあげると、息子はその家にかけこみました。
「おい、これをちょっとかくしてくれないか」
チャンセは息をはずませながら言いました。
「えっ、なんだいそれは？」
友だちはこもづつみを見て、目を丸くしました。
「何がなんだ。ブタだよ。追われてるんだ。早くかくまってく...
チャンセはいらいらしながら言いました。
「ちえっ、ブタを盗んだんだな。おれんちには、そんなものを...
その友だちもあとがたたっては大変だと、チャンセを外へ押し...
2度も追い出された息子は気分を害して、第三の家へ向かいまし...
（こんどこそは、うまくいくだろう）
そこは、ばくち仲間の家でした。
また父が「どろぼうだ。つかまえろ」とどなると、チャンセは...
「おい、とんだぬれぎぬを着せられたんだ。おれを助けてくれ...
息子は息をはずませながらたのみました。
「どうしたんだ？」&br;
「おれがブタをかついでいるんで、どろぼうと間違えられて、...
「ブタを盗んだから、盗っ人呼ばわりされたんだろう。ここで...
その友だちもあわてて、チャンセを外へ押し出しました。
3度も追い出されたチャンセは、がっかりしました。
それでもまた、何人かの友だちをたずねてみましたが、だれ一...
（いつもは、骨だろうが肉だろうがけずってやる、なんて言っ...
友だちが多いことを自慢にしていたチャンセは、気がめいって...
こんどは父親のほうがこもづつみをかついで、自分の友だちの...
そこは野良仕事をしながら親しくなったオさんの家でした。
父は息子に、「どろぼう！」と叫ばせたあと、その家にとびこ...
「オさん、困ったことができたんだ。これをちょっとかくまっ...
父はおろおろしながら言いました。
「えっ、なんだそれは？」&br;
「見てわからんのか。どろぼうだとか言って追われてるんだ。...
「おやおや、とんだ災難だ。さあ、あがれよ」
オさんは、どろぼうという言葉を聞いても、すこしも気にせず...
やがて家の中からは、おだやかな話し声がもれてきました。外...
「どろぼうをかくまったからといって、あとがこわくないのか...
「じょうだんじゃない。おまえが盗みをはたらくなんて、そん...
「なぜ信じないんだ」&br;
「そりゃ、おれの親友だからさ。おれは親友がまじめな男だっ...
チャンセは胸がキリでさされたように痛みました。
（あ、これこそほんとうの友だちだ。あんなに深く信じている...
チャンセは、飲み友だちやばくち仲間を親友だと考えていた自...
部屋の中からは、また話し声が聞こえてきました。
「あしたは誕生日なんだろう。つまらないものだが、おれの気...
父がオさんに言う言葉でした。
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ほんとうの友とはどんなものかを知った息子は、深く反省しま...
そして酒を飲んだり、ばくちを打ったりしてつき合ってきた仲...
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RIGHT:'''2024.11.02の記事'''
LEFT:[[朝鮮民話（一覧）>た行#id174c41]]
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//（コンテンツ―本 2024.11.02）
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