金日成19900524 の変更点

追加された行はこの色です。
削除された行はこの色です。
金日成19900524 へ行く。
金日成19900524 の差分を削除
#author("2017-04-14T23:44:08+09:00","default:pop hok","pop hok")
*我が国の社会主義の優越性をさらに強く発揮させよう [#x40bad04]
''朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第９期第１回会議でおこなった施政演説''&br;
'''1990年5月24日'''

''金日成''

代議員のみなさん！

朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議第９期代議員選挙は、1990年代の大進軍運動が力強くくりひろげられているもりあがった雰囲気のなかで、全人民の高い政治的熱意と積極的な参加のもとに成功裏におこなわれました。

我々は今回の最高人民会議代議員選挙を通じて人民政権をさらに盤石のようにうちかため、朝鮮労働党と共和国政府のまわりにかたく団結した朝鮮人民の政治的・思想的統一を力強く示威しました。

私は、代議員のみなさんが全人民の意思を代表して、私に国家主席として共和国の新しい政府をひきつづき導くようあつい信頼を示してくれたことにたいし、心から感謝します。

新たに組織された共和国政府は、人民政権の崇高な使命と人民の強い期待にこたえて人民大衆にいっそう忠実に奉仕すると同時に、社会主義偉業の勝利と祖国の自主的平和統一の達成をめざしてあらゆる努力をつくすでしょう。

**１ [#x3b2fd11]
同志のみなさん！

我が国の社会主義制度は、朝鮮労働党と共和国政府の正確な指導のもとに、朝鮮人民が自主性の実現をめざすたたかいでかちとった最も偉大な獲得物です。

朝鮮人民は、自己の信念にもとづいて社会主義への道を選択し、自分の力で社会主義を成功裏に建設してきたことを誇らしく思っています。

我が国の社会主義は、一言でいってチュチェ思想を具現した人間中心の社会主義です。我々の社会の基本的特徴は、人民大衆が社会の真の主人となっており、社会のすべてのものが人民大衆に奉仕する真の人民の社会であるというところにあります。

チュチェ思想を具現して社会主義を建設する過程は、革命の主体を強化し、社会のすべての分野をチュチェの要求どおり改造していく過程、言いかえれば主体性を確立していく過程であるといえます。

革命の主体を強化することは、社会主義のためのたたかいにおいて根本問題となります。人民大衆が革命の主体としてしっかり準備されなくては、政権のためのたたかいで勝利することができず、主体をたえず強化せずには社会主義社会を建設することも、その優越性を発揮させることもできません。

我々は革命と建設において、常に主体を強化することに第一義的な力をそそぎ、革命と建設が高い段階に発展するにともなって、主体を強化する事業をさらに深化させてきました。

我々は朝鮮革命の指導思想であるチュチェ思想で人民大衆を武装させ、思想において主体性を確立し、党を強化して党のまわりに全人民をかたく結集し、革命隊伍が一つの社会的政治的生命体をなすようにしました。こんにち我が国では、洗練された朝鮮労働党が革命隊伍の中心に確固と立っており、長期にわたる革命闘争の過程で党と生死、運命をともにし、あらゆる試練を克服してきた人民大衆が党のまわりに一心同体となってかたく団結しています。我々が主体の強化を確固と優先させ、人民大衆の政治的・思想的統一を強化し、人民大衆に主人としての責任と役割をまっとうさせたことは、社会主義革命と社会主義建設を成功裏に遂行させた基本的要因となりました。

社会のすべての分野を主体である人民大衆の自主的要求に即応して創造的に改造していくのは、人間中心の社会主義を建設する根本的方向です。我が党と共和国政府は、社会主義建設の全行程で一貫して自主的立場と創造的立場を堅持し、自主、自立、自衛の路線を貫いてきました。

我々は、社会の主人である人民大衆の政治的自主性を擁護し実現していく自主的な政治を実施するとともに、人民の物質的需要を自力でまかないながら独り立ちできる自立的な経済を建設しました。我々はまた、自力で国家の安全と革命の獲得物をしっかりと防衛できる自衛的な国防力を築きあげました。政治における自主、経済における自立、国防における自衛が確固と実現することにより、我が国はすべての分野で他国に従属したり依存することなく自分の力で不断の発展を遂げる、主体性の確立した自主的な社会主義国家に発展しました。

党と人民大衆が思想、意志のうえでかたく統一団結して朝鮮革命の強力で自主的な主体をなし、自主、自立、自衛の強固な基礎のうえにたえず強化発展するところに、我が国の社会主義制度の威力と不抜の源があり、いかに困難で複雑な環境のもとでも微動だにせず、社会主義の偉業を最後までなし遂げる確固たる保障があるのです。

我が国の社会主義制度の優越性は、人民の享受している幸せで希望にみちた社会主義的生活に明白にあらわれています。

社会主義的生活は、人民大衆が国家と社会の主人として享受する自主的で創造的な生活であり、互いに助け導きあって苦楽をともにする集団主義的な生活です。こんにち朝鮮人民は、誰もが社会的人間本来の要求と社会主義的理念に合致した政治生活と文化生活、物質生活を営んでいます。

物質生活は、社会生活の基礎をなす分野です。社会主義的物質生活は、人間の自主的要求の実現と創造的活動の保障に寄与する健全なものでなければならず、貧富の差がなく、すべての人がひとしく豊かに暮らせる平等なものでなければなりません。

我が国では、すべての人民が食・衣・住の権利とそれに必要な条件を国家と社会から実質的に保障されています。すべての勤労者が安定した職場で各自の能力に応じて社会と自分自身のための創造的労働に参加しており、労働の結果によって分配を受けているだけでなく、国家の人民的施策によって多くの恩恵をこうむっています。いま朝鮮人民は満ち足りた生活をしているとはいえませんが、生活についての心配を知らず、労働者、農民と事務員、都市と農村の住民をとわず、すべての人がひとしく幸せな生活を営んでいます。我が国では、人民の創造した物質的富が全面的に人民自身の福祉増進にふりむけられており、社会主義建設の進捗にともなって人民の物質生活はたえず向上しています。

社会的人間の尊厳と価値は、政治生活と文化生活に集中的にあらわれます。人間は裕福な物質生活と同時に、貴い政治生活と豊かな文化生活をともに営むとき、真の人間らしい生活をしているといえます。

人間は文化生活を通じて自主的な意識と創造的な能力をつちかい、気高い精神的・道徳的品格をそなえ、多様な文化・情操の要求を実現します。人間を堕落させ病ませる資本主義的文化生活と区別される社会主義的文化生活の本質的特徴は、精神的、肉体的にたえず発展しようとする人間本来の要求を実現させ、全人民を文化の創造者、享受者にするところにあります。

我が国では、無料義務教育制の恩恵ですべての人が完全な勉学の権利と自由をもち、生涯にわたって学びながら多面的に発達した新しいタイプの人間に育っており、無料治療制と各種の人民的施策によって健康と長寿を保ち、幸せに暮らしています。人民は、社会主義的文化と芸術の創造と発展において各自の知恵と才能を開花させており、豊かな文化・情操生活を思う存分楽しんでいます。人民は、自主的人間としての気高い道徳的品性をもって、みなむつまじく暮らしており、あらゆる社会悪から脱却し、生活にたいする誇りと未来への確信をいだき、希望にあふれて生活したたかっています。

人間の生活で最も重要なのは、国家と社会の主人として真の政治的自由と権利を享有し、貴い社会的政治的生命をもって、それを輝かせていく政治生活です。人間は社会主義的政治生活によって政治的自主性を実現し、個人の生命を集団の生命と結びつけることによって、集団の信頼と愛情のなかでとわに生きることができます。

こんにち朝鮮人民は、政権の真の主人として国家管理と社会・政治活動に自由に参加しており、誰もが一定の社会・政治組織に加わって政治・組織生活をしています。人民は、政治生活を通じて党と国家の政策樹立と実行に主人らしく参加しており、党を中心とする社会的政治的生命体との血縁的つながりを実現しています。我が国において政治生活は、社会の全構成員にとって一般化された日常生活となっています。朝鮮人民が営む政治生活こそは、自主性を生命とする社会的人間の最も高貴な生活であり、なにをもっても比べようのない最も貴く誇らしい生活です。

我が党の指導があり、人民に奉仕する共和国政権があるかぎり、朝鮮人民の社会主義的生活は日を追って、ますます立派に開花するでしょう。

我が国での社会主義をめざすたたかいは、国土が分断され、世界帝国主義の頭目であるアメリカと直接対峙している困難で複雑な状況のもとで進められた、苦難にみちたたたかいでした。朝鮮人民は社会主義をめざすたたかいにおいて、幾多の厳しい試練の峠をのりこえ、多くの血と汗も流しましたが、それは決して無駄にはなりませんでした。朝鮮人民は自己の運命の完全な主人となり、この地にいついつまでもゆるぐことのない社会主義の強固な土台を築きあげました。社会主義偉業の完成をめざす朝鮮人民のたたかいには、これからも難関と試練があるはずであり、敵の妨害策動もつづくでしょう。しかし、いかなる難関や試練も、敵のいかなる妨害策動も、朝鮮人民の革命的信念を崩すことはできず、我々の前途をさえぎることもできないでしょう。

我が党の指導思想であるチュチェ思想の偉大さ、主体性の確立した朝鮮人民の不敗性、チュチェ思想を具現した我が国の社会主義制度の優越性、これが社会主義をめざす朝鮮人民のたたかいの主なる総括であり、ほかならぬ、ここに朝鮮人民の大きな誇りと未来への確信があるのです。

**２ [#x3ed81fa]
同志のみなさん！

こんにち我々には、革命と建設を力強くおし進めて社会主義の新たな高峰をきわめ、我が国の社会主義の優越性を全面的に発揮させるべき栄誉ある課題が提起されています。

共和国政府は、人民政権を強化し、その機能と役割をたえず高め、思想、技術、文化の三大革命を力強くおし進めるという我が党の総路線をひきつづき堅持し、社会主義建設を力強く推進しなければなりません。

社会主義・共産主義偉業を完成するためには、社会主義制度が樹立されたのちにも革命をつづけなければならず、社会主義・共産主義建設の基本的な戦略的目標である思想的要塞と物質的要塞を占領しなければなりません。社会主義・共産主義建設の全行程で、共産主義の２つの要塞を占領するたたかいを同時に力強くおし進めなければならず、思想的要塞を占領するたたかいを先行させなければなりません。

共産主義社会を建設するためには、物質的要塞を占領しなければならないというのは誰にも明白な事実です。しかし、物質的要塞を占領するだけでは共産主義社会は実現しません。物質的要塞の占領はあくまでも共産主義社会の客観的条件をととのえる事業であり、思想的要塞の占領は社会の主人である人間を共産主義的に改造する事業、言いかえれば共産主義社会の主体をつくりあげる事業です。思想的要塞の占領は、共産主義建設の最も重要な内容をなし、つまるところ社会主義・共産主義建設の運命はこの事業をどうおこなうかにかかっています。

我々は思想的要塞の占領に第一義的な力をそそぎ、社会の全構成員を高度の自主的思想・意識と創造的能力をもった共産主義的人間に育て、全社会を同志的に結ばれた共産主義的集団にしなければなりません。

社会の全構成員を共産主義的人間に育てあげるためには、思想革命と文化革命をおし進め、全社会の革命化、労働者階級化、インテリ化を実現しなければなりません。

人間改造の見地からみれば、社会主義・共産主義建設の過程は、社会の全構成員を革命化、労働者階級化、インテリ化する過程であるといえます。社会が発展するほどすべての勤労者の社会的・経済的立場が労働者階級化され、すべての勤労者の文化・技術水準がインテリ化されるのは合法則的過程です。革命化、労働者階級化、インテリ化を積極的におし進め、すべての人を労働者階級化されたインテリ、インテリ化された労働者階級にするのがほかならぬ、社会主義・共産主義建設で遂行すべき人間改造の基本的方向です。

社会の全構成員を革命化、労働者階級化するうえで最も重要なのは、人びとをチュチェ思想で武装させることです。

チュチェ思想は、人間の自主性を立派に擁護し、自主性を完全に実現する道を科学的に示す真の共産主義思想です。チュチェ思想は、我々の時代が提起している民族解放と階級解放、人間解放を実現する正しい方途を明確に示しています。人びとは、チュチェ思想で武装してこそ、社会主義・共産主義社会の主人としての思想的・精神的品格を身につけ、世界の主人、自己の運命の主人としての責任と役割を果たすことができます。

我々はチュチェ思想教育をさらに深め、すべての党員と勤労者をチュチェの革命的世界観で武装させ、かれらがチュチェ思想の真理性と普遍性、チュチェ思想を具現した我が国の社会主義の優越性にたいする確信をもって、いかなる風が吹き荒れようとも動揺することなく社会主義偉業の勝利をめざして、あくまでたたかいぬくようにすべきです。

全社会のインテリ化は、社会の全構成員を高い創造的能力をもった共産主義的人間に育て、科学と技術の力によって社会主義・共産主義建設を成功裏におし進めるための重要な戦略的課題です。

我々は新しい社会を建設する当初から、インテリを革命勢力の基本的構成部分の一つとみなして革命的に教育し、かれらの創造的熱意と才能を余すところなく発揮させる正確なインテリ政策を実施しており、社会主義建設において全社会を革命化、労働者階級化するたたかいとともに、全社会のインテリ化を実現するたたかいを力強く進めてきました。

全社会のインテリ化において基本となるのは、教育事業を発展させることです。

我々はチュチェ思想を具現し、全人民が学べる立派な教育制度をつくりあげました。我々は、社会主義教育テーゼを貫徹し、人民教育事業と民族幹部養成事業の質をさらに高め、我が国の社会主義教育制度の優越性を全面的に発揮させなければなりません。普通教育部門では教員の資質を向上させ、教育の内容と方法を改善して全般的11年制義務教育を円滑に実施し、高等教育部門では科学技術人材の養成に大きな力をそそぎ、有能で役に立つ技術者、専門家をより多く養成すべきです。

「革命家にとって学習は第一の任務である」　これは、我々が抗日革命闘争の時期からかかげてきたスローガンです。全社会に働きながら学び、学びながら働く革命的学習気風を確立し、すべての人が思想・意識水準と文化・技術水準をたえず高めなければなりません。

社会主義・共産主義建設の主体は個人ではなく、集団主義的原理にもとづいて同志的に結ばれた社会的・政治的集団です。人民大衆は党を中心に組織的、思想的にかたく結集してこそ、不敗の力をもった革命の主体となり、社会主義・共産主義建設を成功裏に推進することができます。

革命の主体を強化するうえで基本となるのは、党を強化し、党と大衆との血縁的つながりを強めることです。我々は、社会主義建設が進捗するほどチュチェ思想にもとづく我が党の統一団結をさらに強化し、党のまわりに大衆をかたく結集し、全人民が社会主義偉業の勝利をめざすたたかいで最後まで党と運命をともにするようにしなければなりません。

共産主義の物質的要塞を占領するための社会主義経済建設を力強くおし進めることは、こんにち朝鮮人民に提起されている極めて重要な課題です。

社会主義経済建設を力強くおし進めて生産力のすみやかな発展をはかり、物質的富の生産を増大させてこそ、社会主義・共産主義の物質的・技術的土台を強固に築き、社会主義の要求に即応して人民の物質・文化生活を高め、社会主義制度の優越性を全面的に発揮させることができます。

共和国政府は、社会主義経済建設における我が党の基本戦略である人民経済の主体化、現代化、科学化の路線を堅持し、これを貫徹しなければなりません。

我々が自力更生、刻苦奮闘して築きあげた社会主義の自立的民族経済は極めて威力あるものであり、それは人民の幸せな社会主義的生活と、我が国の自主的発展の強固な土台となります。我々は、人民経済各部門間の均衡を保ち、各部門の生産を高い水準で正常化し、これまでに築かれた経済的土台の真価を発揮させることに第一義的な力をそそぐ一方、第３次７か年計画の高い目標を達成するたたかいを力強くくりひろげなければなりません。

我々は、社会主義経済発展法則の要求に即応して人民経済の先行部門をすみやかに発展させると同時に、各部門を均衡的に発展させなければなりません。特に、採掘工業と電力工業、交通運輸部門に投資を集中して、これらの部門の現代化を積極的に実現し、生産能力と輸送能力を決定的に増大させなければなりません。

我々の建設した自立的民族経済を人民生活の向上にいっそう効果的に役立たせるためには、軽工業と農業の発展に大きな力をそそがなければなりません。

軽工業部門に提起されている中心的課題は、軽工業部門の工場をさらに現代化し、フルに操業させて一般消費物資の生産を大幅に増やすことです。軽工業部門では、あらゆる可能性を引き出して原料・資材供給の積極的な対策を立て、これとあわせて化学工業部門でビナロンなどの化学繊維と合成樹脂、基礎化学品を責任をもって生産、供給すべきです。軽工業部門の幹部と勤労者のあいだで、人民への忠実性と強い責任感を発揮して、軽工業製品の質を高める運動を積極的にくりひろげるべきです。

農業部門では、社会主義農村テーゼに示された技術革命の課題を完成する運動を力強くくりひろげ、我が国の社会主義農業経営制度の優越性を高度に発揮させなければなりません。我が国における農業生産増大の重要な潜在力は、農業をいっそう集約化して単位面積当たりの収量を高めるところにあります。農業部門では、国家的に大きな力をつぎこんで立派にととのえた潅漑施設を効果的に利用し、主体的農法の要求どおり農業を科学的、技術的に営んで、農業生産で新たな高揚を起こすべきです。

平壌市をはじめ、都市と農村に住宅を大々的に建設し、農村までセントラル・ヒーティング化、ガス化して、人民により文化的な生活をさせるべきです。

対外経済関係を発展させるのは共和国政府の一貫した方針です。我々は人民経済の各部門で輸出源を積極的に探求し、輸出品の質を高めて対外貿易を拡大発展させ、世界各国との経済・技術協力を活発におこなうべきです。

技術革命を力強く推進することは、社会主義経済建設を成功裏に遂行するための決定的な裏付けとなります。

社会主義経済建設は、とりもなおさず技術革命といえます。技術の発展を優先させずには、勤労者を骨のおれる労働から解放する問題も、国の資源を効果的に利用して人民経済の自立性を強める問題も解決することができず、人民経済のすみやかな発展をはかることもできません。

技術革命を力強く推進するためには、幹部のあいだで技術革命にたいする正しい観点を確立し、当面の生産にきゅうきゅうとして技術発展をおろそかにする傾向と強くたたかわなければなりません。すべての幹部は、技術革命の遂行が社会主義経済建設の生命線であるという観点に立ち、常に技術発展問題を第一として、すべての経済活動をおこない、国の科学技術発展と人民経済の技術改造のため積極的に努力しなければなりません。

我々は、社会主義建設の現実的要請と世界の科学技術発展の趨勢に即応して国の科学技術を早急に発展させ、機械工業と電子・自動化工業の発展に大きな力を入れて人民経済の現代化、科学化を積極的に推進しなければなりません。人民経済のすべての部門で集団的技術革新運動を力強くくりひろげて生産にたえまない高揚をもたらし、技術革命を人民大衆自身の創造的運動に発展させるべきです。

社会主義経済建設を成功裏に推進するためには、経済指導と企業管理をたえず改善しなければなりません。

我が党は、社会主義社会本来の要求にかなった経済管理原則を示し、最も科学的で合理的な経済管理システムであるテアン（大安）の事業体系を確立しました。経済幹部は、我が党の政策にたいするゆるぎない信念をいだき、高度の革命性を発揮してチュチェの経済管理原則をあくまで擁護、貫徹し、テアンの事業体系の要求どおり生産指導と企業管理に責任をもってあたるべきです。経済管理において、特に、計画化を改善し、厳格な規律と秩序を確立してすべての部門、すべての単位が人民経済計画を必ず遂行するようにしなければなりません。経済幹部は、党の政策を深く研究し、経済管理知識を身につけ、客観的経済法則と発展する現実の要請に即応して企業管理水準をたえず高めるべきです。

我が共和国政権は、人民に奉仕する真の人民の政権です。共和国政権が人民の政権としての栄誉ある使命をまっとうするためには、国家活動において社会主義的民主主義を立派に具現しなければなりません。

我々の社会主義的民主主義は、人民大衆が主人としての地位を占め、主人としての役割を果たす人民大衆自身の政治であり、それは個人の自主性と集団の自主性を密接に結びつけ、ともに円滑に実現できるようにする最もすぐれた民主主義です。我が国ではすべての人が、国家と社会の真の主人として平等で自主的な権利を行使しており、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という原則にもとづいて同志的に助け導きあい、創造的知恵と才能を開花させています。

いま帝国主義者は「自由」だの「人権」だのといって「民主主義」について喧伝していますが、それは一種の欺瞞にすぎません。権力と栄耀栄華をほしいままにする富裕な特権層と、失業と貧困に苦しむ勤労者大衆のあいだに平等はありえず、反動的な思想と不倫背徳が助長され、あらゆる社会悪がはびこる帝国主義諸国では真の自由と人権について語ることはできません。人間を黄金の奴隷、精神的不具、政治的文盲にする張本人はほかならぬ帝国主義者であり、資本主義社会のあらゆる腐敗した現実は帝国主義者の反人民的・反民主主義的政治の所産です。国家権力と生産手段、そしてすべての思想・文化手段をごく少数の特権層が独占している帝国主義諸国に、人民大衆に主人としての地位と役割を保障する真の民主主義はありえません。

人民大衆の自主性を擁護し実現するためには、「民主主義」と「人権擁護」の看板をかかげて帝国主義者が強行している反社会主義的策動を徹底的に粉砕しなければなりません。人民に奉仕する社会主義政権は当然、不健全な思想と文化の浸透から人民を保護すべきであり、人民の利益と社会主義偉業を侵害するあらゆる傾向に反対し、人民大衆の自主的要求と共通の利益をあくまで擁護しなければなりません。

共和国政府は、帝国主義者と人民の敵の反人民的・反社会主義的策動と断固たたかい、社会生活のすべての分野で社会主義的民主主義を全面的に発揮させなければなりません。

社会主義的民主主義は、社会主義制度によって保障されます。我々は政治、経済、文化の各分野で人民大衆の自主性と創意がより立派に発揮されるよう社会主義制度をさらにうちかため、たえず発展させなければなりません。

社会主義制度を強固にし、社会主義的民主主義を実施するうえで重要なのは、法律制度を完備し、社会主義遵法生活を強化することです。我々は社会主義建設の成果をふまえて、社会主義的民主主義をより立派に保障できるよう法規範と規定を制定してたえず完成し、全人民が高度の遵法意識をもって国家の法を自覚的に守るようにすべきです。

社会主義的民主主義を円滑に実現し、社会主義制度の優越性を高度に発揮させるためには、党の指導を確固と保障する一方、革命的大衆路線を貫かなければなりません。

党の指導的役割を強め、大衆路線を貫徹してこそ、正しい戦略と戦術にもとづいて人民大衆の根本的要求と利益を一貫して擁護、貫徹することができ、官僚主義と主観主義を一掃し、人民大衆の創造力を余すところなく引き出して革命と建設を成功裏におし進めることができます。党の指導を保障し、革命的大衆路線を貫徹するのは、社会主義・共産主義建設において堅持すべき根本原則です。

各級人民政権機関は党の指導に忠実に従い、党の路線と政策に依拠してすべての活動をおこない、革命的大衆路線を具現して活動体系と方法をたえず改善しなければなりません。

我が党によって創造されたチョンサンリ（青山里）精神、チョンサンリ方法は、党の指導と革命的大衆路線を正しく結びつけた最も革命的で民主主義的な大衆指導原則であり活動方法です。政権機関の活動家は、チョンサンリ精神、チョンサンリ方法の要求どおり常に大衆のなかに入り、政治活動を力強く展開して人びとを党のまわりにかたく結集し、大衆の力と知恵を引き出して党の路線と政策を実行していかなければなりません。政権機関の活動家は、人民への熱烈な愛と献身的奉仕精神をもち、人民と苦楽をともにしながら人民のためにすべてをささげてたたかう真の人民の忠僕となり、誠実なしもべとなるべきです。

勝利におごらず継続革新、継続前進するのは、朝鮮人民の誇るべき革命的気質です。我々の闘争目標は明白であり、我々には社会主義偉業を最後までなし遂げるための正しい路線と方途があります。全人民は、高度の革命性と集団的英雄主義を発揮して、社会主義建設に新たな転換をもたらす大進軍運動を力強く展開しなければなりません。

**３ [#saec84c3]
同志のみなさん！

祖国の自主的平和統一を実現することは、共和国政府と全朝鮮人民に課されている最もさし迫った民族的課題です。

国土が分断されてからこんにちにいたる朝鮮民族の歴史は、断ち切られた民族の血脈を一つにつなぎ、祖国の統一を実現するための民族あげてのたたかいの歴史でした。祖国の統一をめざすねばり強い闘争の過程で民族共通の統一綱領が定まり、統一運動は全民族的運動に発展しました。

北と南が共同で合意し、内外に宣言した自主、平和統一、民族大団結の三大原則は、全民族の英知と意志を結集して祖国統一の前途を明示した偉大な統一綱領です。自主、平和統一、民族大団結の三大原則にもとづいて我が共和国政府が示した高麗（コリョ）民主連邦共和国創立方案は、北と南に相異なる思想と体制が存在している状況のもとで、誰が食うことも食われることもなく、公正に、国の統一を自主的に、平和的に実現できる最も正当かつ現実性のある統一方案です。高麗民主連邦共和国創立方案は、祖国が統一されたのち、我が国がほかの国の衛星国にならず、いかなる政治的・軍事的同盟やブロックにも参加しない中立国となることを予見しているので、それは全朝鮮民族の自主的要求に合致するばかりでなく、周辺諸国と世界の平和愛好人民の念願にも合致するものです。

共和国政府と全朝鮮人民は自主、平和統一、民族大団結の旗を高くかかげて、高麗民主連邦共和国を創立して祖国を統一するたたかいをひきつづき力強くくりひろげなければなりません。

民族分裂の悲劇に終止符を打ち、祖国の統一を実現するのは、これ以上遅らせることのできない朝鮮民族の死活的な要求であり、自主化の歴史の潮流が提起する時代的課題であります。

こんにち南朝鮮人民は、過酷な弾圧がつづく状況のもとでも、反米自主化、反ファッショ民主化、祖国統一のスローガンを高くかかげて、民族の自主権と国の統一をめざす聖なる闘争に立ち上がり、いかなる犠牲をも恐れず勇敢にたたかっています。南朝鮮の青年学生と各階層人民が屈することなくくりひろげている正義の闘争は、朝鮮民族の強い自主精神とくじくことのできない統一の意志をはっきりと示しており、これは世界の進歩的人民のあいだで大きな共感を呼び起こしています。

内外の分裂主義者の妨害策動は依然としてつづいていますが、統一運動は全民族的規模で日ましに高揚しています。

全民族のさし迫った念願どおり一日も早く祖国統一の偉業を実現するためには、つぎのような問題を正しく解決しなければなりません。

第１に、朝鮮半島の緊張を緩和し、祖国統一のための平和的環境をつくりだすべきです。

朝鮮半島の緊張を緩和し平和を保障することは、我が国の統一を平和的に実現するためになによりも優先的に解決すべき重要な問題です。

緊張を緩和し平和を保障するためには、北と南が互いに相手側を侵略しないという不可侵宣言を採択し、朝米間に平和協定を締結するとともに、北と南の兵力を大幅に縮小し、南朝鮮から核兵器と外国軍隊を撤収させなければなりません。

共和国政府は、北と南の兵力を段階的に縮小して10万以下にし、それにともなって南朝鮮から核兵器とアメリカ軍を撤収すべきであることを主張してきました。

我々が朝鮮の統一問題を平和的に解決するという真の念願から、北と南の兵力を大幅に縮小することを提唱しており、世界的にも外国軍隊の撤収が一つの趨勢となっている状況のもとで、アメリカ軍が南朝鮮に居座りつづける口実はなにもありません。アメリカ軍が南朝鮮から撤収するのは、平和と緩和へと進む時代の潮流にも合致し、アメリカ人民の利益にも合致することです。

南朝鮮からのアメリカ軍の撤収は早ければ早いほど朝鮮の統一を促進することになり、朝鮮人民と世界の平和愛好人民から歓迎されるでしょう。アメリカが南朝鮮駐留アメリカ軍を一度に完全撤収できないならば、段階別に分けて撤収してもよいでしょう。

第２に、分断の障壁をうちこわし、北南間の自由往来と全面開放を実現すべきです。

国土と民族を分断している障壁を取り除き、北南間の自由往来と全面開放を実現することは、民族の和解と団結をなし遂げ、国の統一を実現するための根本条件となります。分断の障壁をうちこわし、北と南の同胞が自由に往き来し、対面して同胞愛の情を分かちあい、北と南の現実を目のあたりにするならば、人為的に分断された三千里錦繍江山を一つに統一して祖国の輝かしい未来を切り開こうという意志をかため、統一運動にいっそう力強く立ち上がることができます。

我々は、南朝鮮の広範な人民と各界の人士が北を訪問するのを熱烈に歓迎するとともに、南から訪れる同胞を血肉の情であたたかく迎え、かれらの身辺安全を確固と保障するでしょう。我々はまた、共和国北半部の人民が南を訪問することにたいしなんの制限もせず、積極的に保障するでしょう。

いま南朝鮮当局者は、自由往来と全面開放を歓迎するといいながらも、南朝鮮人民と各界の人士が北に来るのを阻んでおり、崇高な統一念願をいだいて北を訪問した人びとを罪人扱いにして処刑しています。南朝鮮当局者が心から民族の和合と祖国の統一に貢献しようとするならば、かれら自身が築いたコンクリート障壁からうちこわすべきであり、祖国統一のための接触と対面に障害となる悪法を廃止し、自由往来と全面開放を実現する実際的な措置を講じなければなりません。

第３に、北と南は、祖国の自主的平和統一に有利な国際的環境をつくりだす原則に立って対外関係を発展させるべきです。

朝鮮問題は、歴史的に国際関係と深いつながりをもっています。朝鮮の分断は国際関係によって生じたものであり、朝鮮の統一が遅延しているのも外部勢力の干渉と妨害策動がつづいていることと関係しています。北と南が対外関係をどのように発展させ、関係諸国が朝鮮問題にたいしてどのような立場と態度をとるかは、朝鮮の統一問題の解決において原則的な意義をもちます。

北と南は対外関係において常に民族共通の利益を第一とし、分断の固定化を防ぎ、祖国統一の促進に有利な国際的環境をつくりだせるように対外関係を発展させるべきです。北と南は、国際舞台で民族の尊厳を傷つけ、外部勢力に漁夫の利を与える対決と競争をしてはならず、民族共通の利益を守り、民族の栄誉を輝かすため互いに協力すべきです。

朝鮮問題に関係のある諸国も、朝鮮で分断の悲劇が持続していることについて責任を感じ、朝鮮問題の解決に相応の寄与をすべきです。アメリカは朝鮮問題に直接の責任がある当事者として、朝鮮の統一を実現するうえで当然肯定的な役割を果たすべきであり、ほかの関係諸国もアメリカの分裂主義政策に追従したり、まきこまれることなく、朝鮮の統一に助けとなる原則的立場を堅持すべきです。

こんにち、日本がアメリカに追従して朝鮮の統一を妨害しているのは、かつて朝鮮民族にたいして犯した罪業を反省しておらず、朝鮮問題において再び歴史的誤謬を犯していることを示すものです。我々は、朝鮮人民とアジア諸国人民にはかりしれない不幸と災難をもたらした日本軍国主義の復活と再侵略の野望に警戒心を高めなければなりません。

平和と正義を守る使命を担っている国連は、朝鮮問題の平和的かつ公正な解決を助けるべきであり、国連の舞台が朝鮮の統一の遅延に利用されるのを許してはなりません。共和国政府は終始一貫、国の分断に反対し、統一を実現する念願から、統一された一つの朝鮮として国連に加盟することを主張してきました。北と南がそれぞれ国連に加盟するならば、国際舞台において朝鮮の分断は合法化され、祖国統一には新たな障害と難関が生じるでしょう。もし朝鮮の統一が実現する前に北と南が国連に加盟する場合は、二つの議席としてそれぞれ加盟するのでなく、統一偉業に有益に一つの議席で共同で加盟すべきです。

第４に、祖国統一のための対話を進展させるべきです。

全民族の意思を結集して国の統一問題を平和的に解決する唯一の道は、対話を進展させることです。これまで進められてきた北南対話の全過程は、どちらか一方だけの努力では対話で成果をおさめることができず、双方が共同で真剣に努力するときにのみ対話で結実をもたらすことができることを示しています。

北南間の対話は、分裂を持続するための対話でなく、統一問題を実際的に解決するための対話となるべきであり、当局や特定の階層の意思だけを代弁する対話でなく、すべての政党、大衆団体と各階層の人民の意思を民主主義的に反映する全民族的な対話とならなければなりません。対話の双方は互いに協力し団結して国の統一問題を解決しようという誠実な立場と姿勢で対話にのぞむべきであり、対話の雰囲気をにごらしたり、対話に人為的な障害をつくりだすようなことをしてはなりません。

共和国政府は、現在中断状態にある北南対話が再開されて立派な結実がもたらされるようにし、朝鮮の統一のための対話をいろいろな形でさらに拡大発展させるため積極的に努力するでしょう。

第５に、祖国統一のための全民族的な統一戦線を結成すべきです。

祖国統一の偉業は朝鮮民族の自主性を実現するための全民族的偉業であり、祖国統一の主体は全朝鮮民族です。朝鮮民族は、北と南、海外のいずれに住むとにかかわりなく、また労働者、農民、青年学生、政治家、経済人、文化人、宗教家のいかんをとわず、すべての人が祖国統一の主人として各自の力と知恵をささげて祖国統一の偉業に寄与すべき崇高な民族的義務を担っています。

祖国統一偉業の成否は、北と南、海外の同胞と各階層の人民がいかに団結してたたかうかにかかっています。全朝鮮民族は、階級の違い、思想と政見、信仰の違いを問うことなく、ひとえに民族共通の利益を優先させる原則に立って団結すべきです。どの階級や階層も、階級的利益を民族的利益に優先させたり、社会的・階級的利益のための闘争を祖国統一のための闘争と対立させてはなりません。

祖国統一のためにたたかうすべての団体と組織は互いに協力し、連合を実現する方向に進むべきであり、北と南、海外のすべての政党、大衆団体と各組織各階層の人士を結集する全民族的な統一戦線を結成しなければなりません。

祖国を統一するための聖なる偉業にささげられた各階層人民の愛国至誠と貢献は、今後統一された祖国の名で高く評価されるであろうし、全朝鮮民族は祖国が統一されたのちも繁栄する新しい祖国の建設をめざして最後までともに手をとりあって進むべきです。

外部勢力によって人為的に分裂した民族が一つに統一されるのは歴史的必然性です。北と南、海外のすべての同胞は希望と確信をいだいて一つにかたく団結し、力強くたたかうことによって、1990年代を歴史的な祖国統一の年代にしなければなりません。

**４ [#aa495edb]
同志のみなさん！

こんにち、国際舞台では社会主義と帝国主義、進歩と反動との深刻な対立と闘争がつづいています。

世界制覇の野望を実現しようとする帝国主義者の狡猾で破廉恥な策動によって、世界の各地域では予見できなかった複雑な事態があいついで起こり、諸国人民の社会主義偉業は重大な挑戦に直面しています。これは、正義と人類の未来を大切にし、自主性を志向する世界の進歩的人民のあいだに深い憂慮をかもしだしています。

いま帝国主義者は力の政策を堅持しながら、社会主義を瓦解させるいわゆる「平和的移行」戦略を追求しています。かれらは思想的、文化的に浸透して人民の革命意識を麻痺させ、「援助」をえさにして経済的に買収し、反社会主義分子をそそのかして社会的・政治的混乱を引き起こす方法で社会主義諸国を資本主義に逆もどりさせようと策動しています。

帝国主義者は「社会主義の危機」について喧伝しながら歓声をあげていますが、これは笑止千万なことです。こんにち不治の病におかされているのは、ほかならぬ帝国主義であり、帝国主義者こそぬきさしならぬ危機に追いこまれています。自分の時代を生きつくした帝国主義が人民の運命を決定することはできず、歴史の流れを逆行させることもできません。

歴史の反動である帝国主義者が追求するのは、人間による人間の搾取と抑圧の支配する旧社会を維持しつづけることであり、歴史の主体である人民大衆が志向するのは、搾取と抑圧がなく、すべての人が国家と社会の主人、自己の運命の主人として自主的で創造的な生活を営む新社会を建設することです。社会主義へ進むのは歴史発展の主流であり、この道こそが人類の進むべき道なのです。

十月社会主義大革命によって開拓され、勝利の前進をつづけてきた社会主義は、数千年のあいだ持続してきた旧社会を一掃し、人民の新社会を創造する歴史の推進力となり、自主性をめざす世界各国人民のたたかいを励ます人類解放の旗印となりました。

社会主義への道は前人未到の道であるため、社会主義が前進する過程には予見できなかった難関に直面することもあり、一時的な紆余曲折をへることもあります。また、社会主義を建設する方法を変化発展する現実に即応してたえず改善していかなければなりません。社会主義を建設する過程で欠陥があらわれたときは当然、教訓を酌み取り、ためらうことなく是正すべきです。批判と自己批判が、社会主義社会発展の推進力であることは公認された真理です。

問題は、前進途上の難関をいかに克服し、社会主義偉業をいかにひきつづき前進させるかにあります。集団主義にもとづく社会主義は、個人主義にもとづく資本主義とは根本的に異なる原理にもとづいて発展する社会であり、社会主義は資本主義とは比べようもない優越性をもっています。社会主義を建設する過程で難関につきあたるからといって社会主義の原則を放棄し、資本主義的方法によって問題を解決しようとするならば、難関を克服することができないばかりか、社会主義に固有な優越性を麻痺させ、混乱状態に陥り、血をもってかちとった革命の獲得物さえ失うことになります。

社会主義は、もっぱら社会主義の原則と社会主義的方法によってのみ建設することができます。社会主義建設で提起されるすべての問題は、あくまでも社会主義的原理にもとづき社会主義の優越性を発揮させる原則で、そして革命の主体である人民大衆の底知れない創造力を引き出す方法で解決しなければなりません。革命的な諸国人民は、情勢が複雑をきわめ、反動層の攻勢が強まるほど革命的原則を堅持し、社会主義の旗をさらに高くかかげて進まなければなりません。

自主、平和、親善は、我が共和国の対外政策の基本理念であり、これは全世界の自主化の要求に即応して国際関係を発展させるうえで普遍的意義をもっています。共和国政府は、今後も終始一貫、自主、平和、親善の対外政策を貫いていくでしょう。

自主性は自主独立国家の生命であり、すべての国際関係の基礎です。すべての国は、国際社会の平等な構成員であり、ひとしく自主権をもっています。世界には大きい国もあり小さい国もありますが、地位の高い国、低い国というのはありえず、したがって、諸国間の関係では自主性にもとづく完全な平等が保障されなければなりません。

共和国政府は自主的立場を貫き、朝鮮人民の利益と世界の進歩的人民の共通の利益に即して対外政策をうち立て、いかに複雑な環境にあってもかわることなく自主的な対外政策を貫いていくでしょう。我々は、あらゆる形態の侵略と内政干渉に反対し、帝国主義と植民地主義、人種主義を排撃し、国の自主権と民族的・階級的解放をめざす諸国人民のたたかいを積極的に支持するでしょう。

戦争に反対し平和を守るのは人類共通の志向であり、諸国人民は平和な環境が保たれてこそ、自主、繁栄の新社会を成功裏に建設することができます。

戦争を防止し平和を守るためには、軍縮を実現し、核兵器を完全に廃棄すると同時に、他国にある侵略軍と侵略的軍事基地を撤去しなければなりません。世界の平和愛好人民は、帝国主義者が「軍縮」と「緩和」の看板のもとに社会主義諸国を武装解除し、力の優位を占めようと策動していることに警戒心を高めるとともに、他国にたいする帝国主義者の武力干渉と軍事的侵略を許してはなりません。平和は、帝国主義者に哀願したり、一方的に譲歩する方法ではなく、帝国主義者の軍備増強策動と戦争政策に反対する原則的な闘争によってかちとらなければなりません。

共和国政府は、帝国主義者の侵略と戦争政策を粉砕し、朝鮮半島を非核地帯、平和地帯にするためにたたかうとともに、世界各国人民の反戦・反核平和運動を積極的に支持声援するでしょう。

全世界を自主化するたたかいは、世界各国人民の共同の偉業であり、このたたかいの主体は自主性を擁護する世界各国の人民です。世界各国人民間の友好と団結を強化してこそ、帝国主義者の妨害策動をはねのけ、全世界の自主化を成功裏におし進めることができ、個々の国の自主的発展をはかることもできます。自主性を擁護する世界の進歩的人民は、帝国主義者の分裂・離間策動に団結の戦略で対抗しなければなりません。「自主性を擁護する世界の人民は団結しよう！」　これがまさに我々の時代の提起する国際主義的スローガンです。

共和国政府は、社会主義的原則と同志的協力の精神で社会主義諸国との団結と連帯を強化するとともに、非同盟運動の統一と団結を強め、我が国と非同盟諸国、発展途上諸国との友好・協力関係を発展させるため積極的に努力するでしょう。我々は集団的自力更生の原則で、政治、経済、文化の各分野にわたって南南協力を発展させていくでしょう。共和国政府は、我が国の自主権を尊重する資本主義諸国とも善隣関係を結び、平等と相互尊重の原則で経済・文化交流を発展させるでしょう。

人類の自主偉業、社会主義偉業は、前進途上の障害と難関を克服して、必ずや勝利するでしょう。歴史の前進を阻もうとする反動層の悪らつな策動は、こんにちになってはじまったのではありません。人類の歴史は、常に反動層との熾烈なたたかいのなかで前進してきたし、時代の潮流に逆行する反動層の策動は常に失敗の運命をまぬがれませんでした。正義の偉業への信念と未来への確信をいだき、楽観をもってたたかう人民の前途には必ず勝利と栄光が輝くでしょう。

朝鮮人民は、チュチェ思想の旗を高くかかげて自主の道、社会主義の道を成功裏に切り開いていくべき栄誉ある使命を時代と歴史にたいして担っています。

みなともに、我が党と共和国政府のまわりにかたく団結し、社会主義の完全な勝利と祖国の自主的平和統一を早めるために力強くたたかいましょう。

'''出典：「金日成著作集」42巻'''

RIGHT:'''（小林よしおの研究室）'''
#br
----
#include(vok_navi01,notitle)