#author("2017-03-29T11:54:52+09:00","default:pop hok","pop hok")
*傷痍軍人の詩人 [#b9eb56ad]
朝鮮の文壇に歴然とした足跡を印している人の中には「''6月4日文学賞''」受賞者の''チョ・グァンウォン''さんもいます。傷痍軍人です。「6月4日文学賞」は専属の作家でなく、働きながら創作に携わる文学通信員に授けられる賞です。

20数年前、人民軍に服していたチョさんは、危険に陥った人々を救い出し、致命傷を負いました。軍医所で一週間めにようやく意識を取り戻したチョさんは胸の詰まる悲報に接しました。偉大な金日成主席が思いがけなくもなくなったという悲報でした。

痛恨事に見舞われ、チョさんは主席の霊前へ行こうと身を起こしました。しかし、思うままに動けないもどかしさのため身悶えしながらどっと涙を流したチョさんでした。涙に暮れる中、一時的に心が弱くなった自分を叱咤し、気を引き締めました。

はっきりした人生の足跡を印すことを心に決め、詩の創作を始めました。その時のことをチョさんは、創作と言うより、育ててくれ、見守ってくれた祖国への愛情の感情をそのまま歌い上げたかった、と言っています。生まれ故郷と母校、祖国の貴さを覚えさせた軍服務の日々への愛着は日増しに募るばかりでした。

わが身を捧げて手足となってくれる妻や国の計らいですくすくと育つ息子や娘、 傷痍軍人といって肉親のように面倒を見てくれる隣人、そして下手な詩の創作を助けてくれる朝鮮作家同盟中央委員会所属の詩人たち。

その人たちの熱い思いはチョさんの胸に行き届き、祖国への愛情で胸を燃やすチョさんの詩の創作の元手となりました。汗の結晶、左手で字を書けるようになったチョさんは習作や語彙の耽読に精を出し、創作妙技を身につけるため夜を明かしました。

また、創造と革新で躍動する工場、企業や建設現場を訪れるなど、現実に深入りして時代の息吹に心を合わせて行きました。熱い祖国愛と燃えるような情熱はそのまま詩想となり、詩語になりました。

朝鮮人民の不倶戴天の敵であるアメリカ帝国主義者への燃えるような敵愾心が溢れる詩抄「シンチョンの決算は終わっていない」、いかなる強風にも揺るがない人生の道を歩み続ける心が盛られた詩抄「ペクトゥ山よ、なれは私を引き起こした」など、チョさんが創作した詩に人々は強く胸を打たれました。

チョさんは今も、人々の間で''傷痍軍人の詩人''と呼ばれています。

RIGHT:'''2016年の記事'''
#br
----
#include(vok_navi01,notitle)
トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS