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チュチェ103（2014）年の朝鮮の優秀な発明家の中にはキムチェク工業総合大学金属工学部の分析器具研究所所長のリ・ジュンギさんもいます。功労科学者の称号を受け、博士、助教授のリさんは、共和国で初めて近赤外線スペクトル分析器を設計し、製作しました。
燃料工学が専攻のリさんが分析器の製作を試みたのはチュチェ94（2005）年のことです。
「10年前、ある工場で外国産の分析器が誤動作をし、手を焼いていることを見ました。現場で分析器を調べたところ、共和国の実情に合わないことが分かりました。値段の高い設備なので、惜しい気がしてなりませんでした。これを自力では作れないのか、国に足しになってこそ科学者ではないかと思いました。それで思い切って共和国の実情に合う分析器の開発に取り掛かりました」
他人に言われてでなく、進んで乗り出した仕事でしたが、容易なことでありませんでした。早くも中学時代に自作の増幅器やラジオを組み立て、燃料工学が専攻で化学の基礎も固めたリさんでしたが、思うままにはなりませんでした。
リさんは現地に赴いていろいろなタイプの分析器を把握し、外国文献にも読み耽って炭素硫黄分析器を製作しました。ところが、まともに作動しませんでした。製作に加わっていた人たちはやる気を失いました。
でも、リさんは一部の系統を共和国の実情に合わせて改作するのに成功しました。この成果を踏まえ、リさんはさらに高い目標を立て、発光スペクトル分析器と原子蛍光分析器、近赤外線スペクトル分析器を次々と開発し、導入しました。
近赤外線スペクトル分析器は、トゥダンアヒル飼養工場に導入され、家畜の飼料の栄養分の分析に利用されています。近赤外線スペクトル分析器は、畜産に限らず食品工業とプラスチック日用品工業部門で各種有機物質の含量を迅速かつ正確に分析できますが、全く試薬を使わないのがメリットです。分析タイムは2分程度で正確度もとても高いと言います。
近赤外線スペクトル分析器は昨年の第13回全国発明及び新技術展覧会で金メダルを受け、リさんはチュチェ103（2014）年の共和国の優秀な発明家の一人に選ばれました。
「高い実力、熱い愛国心があれば不可能なことがありません。これから分析器の性能アップと共和国の実情に合う新型分析器の開発に尽力するつもりです。それで経済の各部門が実益を得るようにします」
