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先日、取材先のピョンヤン靴下工場で模範労働者のリュ・ソンファさんに知り合いました。その時、リュさんは双子の娘さんのアコーディオンの腕を自慢しながら機会があれば自分の家に寄って聞いて見てはどうかと言うのでした。
それで、日曜日、ピョンヤン市*1ピョンチョン区域*2のプクソン*3という町にあるリュさんの家を訪ねました。丁度、耳慣れたメロディーが聞こえて来ました。喜んで迎え入れるリュさんと共に部屋に入って見ますと双子の娘さんがお婆さんの前でアコーディオンを弾いていました。
顔の形だけでなく演奏する時の体の構えもまったく同じでした。頼もしげに見つめていたリュさんは昨年5月、マンギョンデ学生少年宮殿を訪れた敬愛する金正恩元帥の前で娘たちが「われら幸せ歌う」という曲を披露したと言うのでした。
演奏を済ませた孫娘たちを両脇に抱えてお婆さんのファン・ジョンスクさんは言いました。
「孫娘が帰ってきて金正恩元帥に見えたと言ってるじゃないですか。とても信じられなくてね。テレビで放映されたときは嬉しくて嬉しくて涙が出るほどでした」
今もその日の感激を忘れていないお婆さん。その日、お父さんやお母さんも目を潤ませ、周りの人やクラスメートもとても羨ましがったとのことです。
娘のソンミさんとソンヒャンさんのお話です。
「私たちが双子だということを聞いた敬愛する金正恩元帥はいくつで、誰がお姉さんなのかと聞きました。そして私たちのアコーディオンの演奏を聞いて、将来も祝ってくれました」
「その日のことが忘れられず、私たちのアコーディオンを弾く姿を絵に描いてみました」
妹のソンヒャンさんが描き、姉のソンミさんが題名をつけた「響けアコーディオン」という絵を見ました。上手ではなくても双子の幸せそうな姿がそのまま映されていました。共和国の他の子供たちと同じく、この双子の姉妹も生まれたときから何うらやむものなく幸せに育ちました。
幼稚園の先生たちは親も見出せなかった双子の天性を見つけて音楽の才能を伸ばしてあげました。高級中学校にあがってからは放課後にマンギョンデ学生少年宮殿のアコーディオンクラブに通いました。そして、宮殿に通い始めて2ヶ月足らずで、金正恩元帥に見えたのです。
このことを話すリュさんの目頭も熱くなりました。リュさんは、国で子供たちの宮殿をもっと立派に改築してくれるというので、時間を割いて作業用手袋などを用意して建設現場を訪れると言うのでした。双子の姉妹も熱心に宮殿の自慢話をするのでした。
「私たちは今より素晴らしい宮殿でアコーディオンを習うことになります」
「宮殿を訪れる金正恩元帥に見ていただこうと一生懸命練習しています」
2人はアコーディオンを弾きました。リュさんはこう話します。
「一日の仕事を終えて帰宅しては双子の演奏に聞き入るのが一家の楽しみですね。演奏の水準が目に見えて高まるのを見ると母の私も驚くばかりで、えらい、というしかありませんね。労働者の息子や娘がお金一銭払わずに才能を思う存分伸ばしているのですから、ありがたいこの国への感謝の念で胸がいっぱいになります。仕事にもっと励もう、又、娘たちを国の将来の担い手に立派に育てよう、と思っているだけです」
恵まれた双子の姉妹、今だけでなくこれからも私たちの前途には幸福だけが待っている、明るい表情でアコーディオンを弾く双子の姿に感心させられるばかりでした。
