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共和国にヨンプン科学者休養所があります。一幅の絵のように美しい湖のヨンプン湖*1の湖畔にあるこの科学者休養所で科学者、技術者は楽しい休養の日々を送っています。休養所の構内にブドウ園休憩所というのがあります。休憩所に花崗岩を削って作った背もたれのある石の椅子があります。
チュチェ103（2014）年10月のある日、敬愛する最高指導者金正恩委員長が完工したこのヨンプン科学者休養所を訪れました。休養所の各所を見た金正恩委員長はブドウ園休憩所にも寄りました。明るい笑みをたたえてブドウ園の中を歩いていた金正恩委員長は3番目の休憩所に据えつけられている石の椅子から目を離せませんでした。その椅子にはエレガントな座布団が置かれていました。
この椅子は、といわんばかりに金正恩委員長は周りの人たちに視線を向けました。同行の1人が、金正恩委員長がお越しになれば、少しでも疲れを癒してほしいという思いを込めて、建設者たちが数百キログラムもある花崗岩を採掘し、真心を込めて特別に造った椅子だと言いました。そしてアヒルの毛を入れ、絹糸で縫いこんだ座布団を作るなど誠意の限りを尽くした建設者たちのことを話して、少しでもお休みになっては、と進言しました。
その時でした。金正恩委員長は低いが厳しい語調で、これは玉座なのか、権力の座なのか、これは誰のためのものなのかと再度、聞きました。少しでもゆっくりくつろぐことを願う人民の思いが込められた椅子でしたが、金正恩委員長はそれを玉座、権力の座になぞらえたのでした。
自責の念に駆られている周りの人たちに金正恩委員長は、私はこのようなものを好んでいない、と言いました。人民のためには一番立派なものを造ってあげながら、自分自身のためのことはたとえ小さなことでも絶対に許さない偉人の風格に皆は深く感動しました。
休養所の休憩所に据えつけられた石の椅子はその日の感激を今に伝えています。
（今日の朝鮮）
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