朝鮮の国樹、松の木のバックアップ(No.2)

朝鮮の国樹、松の木

松の木は朝鮮の国樹です。松の木は、マツ科の常緑針葉樹で、朝鮮北部の高山地帯を除く標高800メートル以下の広い地域に分布しています。樹高は20～40メートルで、10年ほど育つと、花が咲き、実がなります。

土壌をえり好みせず、沃土や痩せ地だけでなく、砂地、野原、浜辺など、どこでもよく育ちます。遠い昔から、松の木は操と意志、男だて、そして長生きのシンボルとして親しまれ、よく植えられました。青い松林は人々の間で、自然風致の典型とされてきました。

朝鮮民族の心の中に大切にしまわれた松の風景は、よく画題とされ、詩などの文学作品のモチーフとされました。美術作品や装飾品には、長生きを意味する松の木がよく見られます。山地だけでなく、家の周辺にも、松の木はたくさん植えられました。

朝鮮民族が古くから、強い民族の気概を松の木になぞらえたのは、風雪に耐えながら青々と生い茂るその強い生命力のためです。冬にも緑色を変えず、寒さに耐えるそのひたむきさに、民族の意志と気概を表したのです。

松の木にまつわることわざを通しても、それがよく分かります。「冬来たりて松の青さを知る」のようなことわざには、折れることがあっても曲げない朝鮮民族の強い操が表れています。このように、朝鮮人民は昔から松の木を民族の気概と魂のシンボルとしてきました。

朝鮮民族の気概が宿る松の木は今も、人民に親しまれ、青々と生い茂っています。

（観光）

2018年の記事