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幼稚園の一日が始まります。ピョンヤンのチャンジョン通り*1にあるピョンヤン音楽学院付属のキョンサン幼稚園も子供たちを迎え入れました。日差し明るい窓辺に響き渡る歌声、文読む声、楽器の音に引かれて我知らず幼稚園の正門をくぐりました。
楽しい気持ちで玄関に入ると、敬愛する金正恩元帥がキョンサン幼稚園の子供たちと一緒に撮った記念写真が目に入りました。音楽神童を多く育てて名が知られている幼稚園が、元帥が訪れたことで一層有名になったとリ・ガンジュク園長はとても嬉しそうです。
「この幼稚園が早期音楽教育を始めてから30年以上も経ちました。国では沢山の楽器と通学バスも送ってくれました。現在、幼稚園には楽器が十分で、レッスン室、生活室など、就学前の子供の早期音楽教育の条件が充実しています」
2階にあがりますと右側通行のしるしとして階段に描かれた小さな足模様や天井にぶら下がっている赤い星、壁の両側を飾っている小さなかわいいお人形などがメルヘンの世界を作っています。
共和国の幼稚園は低い年と高い年の2年で分けられています。 今、低い年の第3組では童話の時間です。少しもじっとしていられないいたずら盛りの5歳の子供たちが、大人しく座って先生のお話に耳を傾けています。童話の内容を話すのもなかなか上手です。
今度は子供たちに一番人気だという総合遊び場に行きました。冬に付き物のツララや雪達磨さんもあり、都会では滅多に見られない稲穂や藁の巣を守っている雌鳥、赤い唐辛子や真ん丸いかぼちゃを始め、何でもあります。いろんな遊びに興じている子供たちのかわいい姿に思わずその童心の世界に引きずり込まれていきます。
3階の廊下は壁の両側を楽譜の絵で飾り付けました。廊下を通るとソルフェージュ*2を教えるところです。子供たちが3和音も正確に聞き取っているのが驚くほどです。テンポに合わせて手拍子をとる姿はほんとうにかわいいです。先生のお話によりますと幼稚園の高い年になると7和音までも正確に聞き取り、採譜や作曲まで出来る子供もいるとのことです。
また一階上がると天井には子供たちの折り紙の作品を彷彿させる飛行機やボール、籠、鉛筆などの模型が吊り下がっています。運動室を見たあと楽器の専門教育を行う各部屋を見ました。幼稚園ではカヤグム*3やオウングムなどの民族楽器やバイオリンも教えていますが、そのための部屋が数十もあるといいます。
ピアノ教室の第8号室に入りますと小さな女の子が両手をいっぱい広げても届かないほどの長い鍵盤の上で小さな手を自由に躍らせています。
「パン・ユギョンと言います。高い年の五組です。練習に励んでナンバーワンになります」
どの部屋に行ってみてもみなが一人前の演奏家のように才能を披露しているのがとても偉いと思われました。幼稚園のどこへ行っても子供たちの明るい姿が目に入ります。幼稚園のすべてが子供たちの気に入るよう整えられていました。こんなにりっぱな幼稚園でこの世に羨むことなく育っている子供たち。その子供たちにこう言ってあげたいです。
「恵まれた子達、もっと明るく笑い、もっと綺麗に咲き誇れ、敬愛する金正恩元帥さまはあなたたちを一番かわいがっているんだよ。ありがたいこの国があなたたちを見守っているんだよ」
