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朝鮮では国のために血を流して戦った戦争参加者を尊敬し、暖かく見守るのが一つの社会的風潮となっています。祖国解放戦争勝利記念館で解説係を勤める共和国英雄称号の受賞者チョン・グガンさんはみなに尊敬される戦争参加者の一人です。
チョンさんの家をいつも大勢の人たちが訪ねていますが、その中にはピョンチョン区域*1のセマウル第1洞*2という町の第1居住人民班*3に住むソク・ミョンファさんもいます。ソクさんがチョン・クガンさんに初めて会ったのは3年前のことでした。
小学校に通う息子を連れて祖国解放戦争勝利記念館を訪れたソクさんはチョンさんの解説を聞くことになりました。年を取ったチョンさんが見学に来る人たちに祖国解放戦争のとき、直接参加した戦闘のことも話し、前の世代が国を守ってどのように血を流して戦ったか、その精神を新しい世代の胸に植えつける姿にソクさんの胸は強く打たれました。
ソク・ミョンファさんはこう話します。
「あの時、戦争参加者の解説係の胸に輝く英雄のメダルを眺め、深く思いました。今、私たちが味わっているこの幸せが他ならぬあの人たちの命と取り替えたものであることを痛感しました。私たちの今はその英雄的偉勲と切り離して考えられないものです。それで決心しました。私がこの人の娘になって、労わってあげよう、と。もちろん、チョンさんにも親孝行の子息がいるのは分かっています。でも私も実の娘になって労わってあげたかったのです。これは私の義務のようなものであり、また息子にも譲り渡すべきことだと思いました」
そのときからソク・ミョンファさんは戦争勝利の日はもちろん、機会あるごとに息子を連れてチョンさんの家を訪ねました。補い薬や栄養食などを持って行き、チョンさんの健康と生活を親身になって顧みました。ソクさんの息子はチョンさんに歌も歌ってあげ、喜ばせました。
ソクさんの毎日はチョンさんの家に電話を掛け、安否を尋ねることから始まります。チョンさんの誕生日にはなおさら誠意を尽くしました。チョンさんの子息たちは言うまでもなく、隣近所の人たちみながソクさんを「戦争参加者の娘」と親しく呼んでいます。この呼び名には国のために命もためらうことなく捧げた戦争参加者を労わるソクさんの熱い思いがそのまま映えています。
ソクさんはこの呼び名にこのうえない誇りを感じ、戦争参加者に真心を尽くしています。
