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2012年の8月は雨がたくさん降りました。朝鮮人民軍最高司令官の敬愛する金正恩元帥は、その雨の中を連日、軍部隊視察を続けました。
金正恩元帥が、国中に柿の木の中隊*1と知られている人民軍の中隊を視察した日のことです。降っていた雨も上がり、いつになく晴れ渡った空に明るい太陽が現れました。夢の中にも会いたかった元帥を思いの外、中隊に迎えた柿の木の中隊の女性兵士たちは感激に泣いたり笑ったりで、元帥の所へ駆け付けました。
「元帥様！」
元帥を呼ぶ声が海の彼方へ響き渡りました。白い砂原のはまなすも赤く燃えるようでした。女性兵士たちを抱きしめた元帥の顔に明るい笑みが溢れました。元帥は寝室と食堂、教育室を順々に見ました。そして、満足の意を表し、柿の木の中隊は朝鮮労働党の先軍の歴史と共に広く知られている誇らしい中隊だといいました。
時間が経つほど兵士たちは、元帥と共にいる時間がいついつまでも続くことを願いました。元帥は別れを惜しむ皆の気持ちを察して、一人一人と共に記念写真を撮りましょうと言いました。あちこちから嘆声が上がりました。
（兵士たちみなと…？）
元帥と腕を組んで写真を撮る兵士たち。長い時間立っていながらも始終明るい笑みをたたえている最高司令官。まさに金正恩元帥は父そのものでした。翌日、兵士たちの故郷に伝わり、国中に知られて人々を感動させた元帥の前線視察のエピソードはこのように生まれました。
後日、記録映画で柿の木の中隊の兵士たちと共に写真を撮る金正恩元帥の映像を見た人民皆は目頭を熱くし、感動の声を上げました。
―あのような方を私たちは戴いている、
―あのような方の愛情と信頼の中に兵士だけでなく人民みながいる、と。
