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優れた医者に見てもらいたいのは、患者一般の心理です。ピョンアン北道*1チョンジュ市*2人民病院の外科医であるキム・ミョンハクさんも、多くの患者にとってかかりつけの名医です。
キムさんのお話です。
「外科医と言えば、大体、救急患者を相手にすることが多いですが、そんな患者に対して適切な応急の手当てができないなら、もう手遅れです。そのたびに患者たちが実の親、兄弟のように思われて、速やかに、正しく診断して治療しなければ、という思いに駆られます」
この2月初め、病院に意識不明の患者が担ぎこまれました。患者の治療のためのカンファレンスが張り詰めた雰囲気の中、行われました。その時、キムさんのきっぱりした話が場内の重苦しい沈黙を破りました。
―患者のオペを私に任せてください―
重症の腹膜炎で血圧と脈拍などの生命指標が皆無と言っていいほどの患者が手術で助かるだろうか、という心配の色が他の医師たちの顔によぎりました。しかし、キムさんの決心はゆるぎないもので、カンファレンスは手術することに合意しました。
こうして、キムさんの執刀で手術が行われました。まかり間違えば人体の他の臓器を傷つけかねない危険な手術でしたが、キムさんはついに患者を蘇らせました。豊かな臨床経験と高い医術をもった熟練の執刀医にのみ許される難しいオペでした。
術後、キムさんは高価な強壮剤も用意し、患者が一日も早く元気を取り戻すよういろいろと心を尽くしました。努力の甲斐あって、患者は20数日目に全快して退院しました。
このように、キムさんの助けを求める患者は一人や二人ではありません。10数年の間に、数百人の重患が健康を取り戻しました。
周りの人たちはキムさんを名医と親しく呼び、その秘訣について聞きますが、そのたびに、キムさんはこう答えています。名薬は真心だ、と。
（今日の朝鮮）
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