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ピョンヤン市*1マンギョンデ区域*2のクムソン第2洞*3と言う町に住むチェ・ハクミンさんの手記をお送りします。
「普通、幸福が大きければ、思い出も美しいと言われています。その言葉の意味をかみしめるほど、過ぎし日々のことが胸熱く思い起こされます。一般的に孤児と言いますと、不幸と哀れみの対象とされています。しかし、共和国には両親に死に別れた子供はいるにせよ、悲しみと孤独、苦痛のなかで彷徨う孤児はいません。私たち兄妹も両親を失ったものの、多くの人たちの愛情と関心の中で成長し、今は父と母になりました。
当時、親戚の世話になろうとしていた私たちを優しく引き止めたありがたい人たちのことを今も忘れられません。父が勤めていた工場の党活動家たちでした。その人たちは私たちのために工場の寮に個別の部屋を設け、私たちの面倒を見るよう手配しました。私たちには本当に多くの『母親』がいました。炊事担当の母親、理髪担当の母親、洗濯担当の母親などなど。また、祝日ともなりますと、私たちを訪ねて来て一緒に過ごし、誕生日には祝いの膳を作り、ノートや文房具もたくさん持たせたありがたい人たちがどれほど多かったか知りません。
1年、2年と歳月が経ち、工場の党活動家たちも転勤し、『母親』たちも人は変わったものの、私たちを気遣ってくれるその思いには変わりはありませんでした。時には厳しい父となり、時には優しい母となるその愛情の中、私たちは心配事を知らずに育ちました。妹が中学校を卒業して大学生になったときは国から新しい住宅まで与えられました。大学を卒業した私は父が勤めていた鉄道部門で働き、朝鮮労働党にも入党しました。希望通り、朝鮮体育大学に入学した妹は在学中、朝鮮の青年の最高の栄誉である金日成青年栄誉賞を受け、マスゲームの専門家に成長しました。
このように親がいないという悲しみや孤独を知らず、『われらの父は金日成元帥、わが家は党の胸』と言う幸せの歌を歌いながら育った私たち兄妹でした。年を取るほど、私たちは偉大な母なる党、朝鮮労働党を離れて幸せな今がないという真理を悟りました。正に、私たちのよりどころは自然の風雨だけを防ぐ家ではありませんでした。いかなる風波のなかでも私たちの運命を守り、未来をも受け持つ偉大な朝鮮労働党でした。労働党はもっとも偉大な暖かいゆりかご、朝鮮人民みなが抱かれる家なのです」
（今日の朝鮮）
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