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日本の過去朝鮮侵略の歴史には1879年の雲揚号事件も記録されています。
久しい前から朝鮮に対する侵略の機会を狙っていた日本は、1870年代の中頃になって露骨な武力徴発を頻繁に働きました。日本の反動政府は1879年4月、陽暦で5月から雲揚号等の日本の軍艦を朝鮮領海に投入して、スパイ行為と武力デモンストレーションをしました。しかしこれでは朝鮮侵略の足場を築こうとの目的を果たせなかったので同年8月、陽暦で9月に再び雲揚号を朝鮮沿海に侵入させました。
日本侵略者は航路測量の口実の下、朝鮮西海のカンファ島*1（江華島）近くに不法侵入し「飲料水を探す」といって8月21日、陽暦で9月20日に草芝鎮*2という砲台を占領しようとしました。当時江華島は朝鮮封建国家の都だった漢城、漢城は今のソウルの事ですが、漢城の主な関門で草芝鎮砲台はこの関門の軍事要衝でした。それで朝鮮封建政府の承認無しには勝手に出入り出来ない所でした
しかし朝鮮侵略に現を抜かした日本侵略者は、朝鮮封建政府から何の承認も得ずに侵略軍を草芝鎮砲台近くに侵入させました。草芝鎮の守備兵達は何の通告も無く攻めて来る侵略者に威嚇射撃をしました。それは当然の自衛措置でした。ところが日本侵略者は時とばかりに自分達の国旗と軍艦旗を掲げ、草芝鎮砲台目掛けて砲射撃を始めました。
これに憤激した守備兵達は一層猛烈な砲射撃を浴びせ侵略者の攻勢を破綻させました。草芝鎮から追われた侵略者は防備の弱い項山島*3と永宗島*4に侵入して砲台を破壊し、無辜の人民を野獣さながらに虐殺しました。日本侵略者は人民の財産を手当たり次第に破壊・略奪し、終いには火を放ち島を廃墟にしました。
これが他ならぬ歴史に記録された雲揚号事件のいきさつです。雲揚号事件はあくまで日本侵略者によって一方的に働かされた侵略行為であり、よって日本侵略者はこれに対して当然朝鮮封建政府に謝罪し責任を取るべきでした。
しかし日本侵略者は軍艦の給水の妨害・日本国旗の侮辱等と言い掛かりを付け、雲揚号事件の責任を取る事を朝鮮封建政府に迫り1876年2月、侵略的で不平等な条約を強圧的に締結しました。
雲揚号事件を機に朝鮮侵略の足場を築いた日本侵略者は、侵略をより露骨にして朝鮮を完全な植民地にしました。数10年間に及ぶ日帝の植民地支配によって朝鮮人民は計り知れない不幸と苦痛を強いられ、朝鮮民族には永遠に癒されない恨みの傷痕が残りました。朝鮮人民はこの恨みを必ず晴らすでしょう。
ちなみに日本ではこの雲揚号事件を江華島事件、つまりカンファ島（江華島）であった事件と呼んでいます。
（時事評論）
