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ニョンビョン絹織物工場の職長キム・グムシルさんの手記です。
「毎年、6月ともなりますと、ニョンビョン絹織物工場の人たちは忘れられない思い出に浸ったりします。18年前のチュチェ89（2000）年6月21日、偉大な金正日総書記が前触れもなく工場を訪れました。とても蒸し暑い日で、昼の最高気温が34度もなりました。かんかん照りで熱するだけ熱した構内の道を歩いて各職場を見た総書記は、生産の状況について具体的に聞きました。
製織機に近づいて絹の質や色を計ってみ、織工たちの働く姿も見ました。製品見本室ではだんだら縞の布を始め色々な絹地を見て、女性たちが喜ぶだろうと言いました。この日、総書記は、人民が好む絹地の生産を大幅増やして、結婚する娘やチョンガー、60歳と70歳の誕生日を迎える年寄りたちに絹の衣服や布団を供給しなければならないといい、生産で困ったことを解決してやりました。工場を離れる前には生産を高い水準で正常化し、人民により多くの絹地を供給して、人民に愛される工場、人民に奉仕する工場になるよう念を押しました。人民という呼び名を何度も繰り返して、人民生活の向上のため腐心した総書記でした。
後日、知ったことですが、総書記が工場を訪ねようと思ったのは、その数日前、沿道でピョンヤン市民に歓迎された時でした。総書記は車窓の外に流れる数十万人の市民の姿を注意深く見ていましたが、絹地のチマチョゴリをまとった女性は少なく、殆どがナイロン製のチマチョゴリをまとっているのでした。それが気にかかって猛暑の中、工場を訪れたのです。娘にもっと美しい服を着せようと心を配る母の思いそのものでした。
その後、工場の設備が更新され、毎年、人民経済計画を指標別に上回って達成しています。ニョンビョン地区の自慢であるヤク山に咲き乱れるつつじの模様を施したヤク山ブランドの段だら縞の絹地やヤクサントンデのすそを流れるクリョン川のように穏やかな模様の綺麗な絹地が量産されています。総書記の熱い人民愛がそのまま絹地に込められているようです。絹のチマチョゴリをまとった女性たちや段だら模様の民族衣装を着た可愛い子供たち、商店に一杯の絹地の布団を見るたびに、18年前のその日のことが思い起こされ、目頭が熱くなります。
汗ぐっしょりの上着やしきりと眼鏡を外してハンカチで額の汗を拭っていた総書記の姿が偲ばれてやみません。人民により裕福な生活をもたらすため雨の日や雪の日をいとわず、総書記が歩み、また歩んだ道は延べ66万9844キロメートルに及びます。地球を17回近く回ったも同じ遠くも遠い道があったので、朝鮮人民の幸せな今があるのだと思います。それで朝鮮人民は総書記の一生の業績を合わせれば人民だけだと感動深く歌っているのです。正に、偉大な金正日総書記の心の中にはいつも人民がいました」
（今日の朝鮮）
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