雲陽号事件

「雲揚」号事件

「雲揚」号事件は朝鮮封建王朝時代の1875年8月、日帝が軍艦「雲揚」号をカンファ島に侵入させて武装挑発を起こした事件です。日本で言う江華島事件で江華島というのは、今の朝鮮西海の島で、朝鮮語でカンファ島*1と言います。

日帝は朝鮮に不平等な「条約」を強要することを当面の目標とし、その口実を作るためこうした武装挑発行為を働きました。艦長イノウエが率いる「雲揚」号は不法に朝鮮沿海に侵入して水深測量と武力示威を行い、朝鮮南海を経てカンファ島へ向かいました。

カンファ島は当時の朝鮮封建王朝の都であったソウルの主な関門、軍事要塞として封建政府の承認なしには朝鮮の船も自由に接近できない所でした。ところが侵略船「雲揚」号はウォルミ島*2の沖を過ぎてチョンサン島*3沖に侵入しました。

艦長は何の通告もなく偵察と挑発を目的にして20数人の武装人員をカンファ島のチョジジンというところの砲台*4に接近させました。砲台を守っていた守備兵が侵略者へ向かって警告の発砲をしました。すると「雲揚」号は待っていたとばかりにチョジジンの砲台に砲射撃を加えました。しかし守備兵の猛烈な対応砲撃によってこれは粉砕されました。

すると侵略者は比較的、防備の弱いチョンサンという島に侵入し、その後はヨンジョンという島*5に侵入して砲台を破壊し、多くの住民を殺しました。これだけでなく手当たり次第に略奪し、破壊し、さらには島を焼き払って廃墟に作りました。

このように日本侵略者は久しい前から朝鮮侵略の機会を虎視眈々と狙って計画的に、また露骨に武装挑発行為を絶えず働いた朝鮮人民の百年の宿敵です。