花の真価

花の真価

花は美のシンボルです。限りなく情感豊かで優しかった偉大な金正日総書記は、花をとても愛しました。中でも、特別に愛したのが綿の花でした。

チュチェ58（1969）年9月のある日、総書記はある地方の綿畑を訪れました。同行した人たちは、綿の花は素朴なので気に入る、オキナグサに似ていると言って珍しがりました。

総書記は、その人たちにどの花が好きかと聞きました。ツツジ、スズラン、バラなどと、面々、花の名を挙げました。総書記は、もちろん、美しく芳しい花を好むのが常だが、それらの花よりもっと美しい花がある、それが他ならぬ綿の花だ、自分は綿の花が一番好きだ、と言いました。

その日の夕暮れ、ひとりの女性活動家が花瓶にバラの花を挿すのを見た総書記は、あなたはバラの花が好きかと聞きました。その女性はバラの花が大好きでした。総書記は、普通、女性はバラの花が好きなようだ、それで、化粧品にもバラの花のラベルを貼っているようだ、と言いました。

その女性は気兼ねなく、総書記に綿の花を好むわけを聞きました。総書記は、綿の花はバラの花より芳しくも華やかでもないが、人間に木綿を与える、けなげな花だが、存在を隠さんばかりにうつむき加減に咲いている、そのため、自分は綿の花になおさら目をかけている、と言いました。

人間に有益なことをしながらも自慢しない花！

人民を一番大事にする総書記の花に対する美的感覚は並々ならぬものでした。

（偉人伝）