祖国は人生のよりどころ

祖国は人生のよりどころ

ピョンヤン市*1モランボン区域*2のケソンと言う街*3に住むパク・チャンファンさんの手記です。

「国の解放の喜びに満ちて朝鮮人民誰もが声を限りに万歳を叫んだその時から、いつしか70年余りの歳月が流れました。日本帝国主義者に国を奪われ、数十年もの間、奴隷暮らしを強いられた朝鮮人民が感激の中、国の解放を迎えたチュチェ34（1945）年8月15日！　涙の中、喜びの中、万歳を叫んだ父と母の姿が今も目の前に浮かんできます。

それもそうでしょう。私はハムギョン南道*4クムヤ郡*5に生まれ育ちました。国の解放前、両親は野良仕事でやっと命を繋いでいました。私たちの住処と言えば、カマス*6を重ね合わせた小さな草葺の小屋でした。両親が一生懸命働いても、1日1食のおかゆもすすれないありさまなので、その顔から笑みと言うのは見出せず、いつも日陰で過ごしたことが思い出されます。天を戴き、踏む土地はあっても、よりどころがなかった朝鮮人民の生活は文字通り、犬畜生にも劣るものでした。このように涙と悲しみの中、暮らしてきた我が家にも解放の春の日差しが差し込み、生活は活気付きました。

土地改革法令の公布で、自分の土地を耕したい農民のたっての願いがかなえられ、我が家にも土地が分与されました。両親はいくら働いても疲れを知らないと言って、田畑に付きっ切りでした。そして私たちに一生懸命勉強して、新しい朝鮮のたくましい主人に育つようにと言いました。国の主人、土地の主人となった喜びと誇りを胸に、両親は農業に励んで新しい国づくりに尽くしました。国の解放は幼い私にも空腹を知らずに思う存分、学ぶ権利を与えました。

国の解放後の5年間は私にとって、真の人生を体験させた貴い日々でした。それで1950年代の帝国主義者の侵略を退ける祖国解放戦争の時、私は大事なこの国を守るため、人民軍に入りました。戦後、ファンヘ北道*7のポンサン郡*8にあるセメント工場で甲斐ある労働生活を送っていた私は、希望通り、大学を卒業し、国の重要機関に勤めました。そして今は参戦老兵として優遇され、余生を楽しんでいます。

国の解放前だったら農民の息子の私にこんな生活は考えも及ばなかったことでしょう。国の解放は私と私の家族だけでない、この国の全ての人々に生活の権利、人間の真の権利を与えました。それで私はいつも子達に言っています。偉大な金日成主席が奪われた国を取り戻し、真の人民の国を建てたので、私たちの今の幸せがある、とです。本当に祖国は生活の場、よりどころです」

（今日の朝鮮）