戦時歌謡をアンコールする

戦時歌謡をアンコールする

チュチェ102年（2013）6月のある日の事です。ある工場を訪れた敬愛する最高指導者金正恩元帥は、工場の革命事績館を見ました。

工場に秘められた偉大な金日成主席と金正日総書記の指導の業績を、増産で輝かせるようにと工場の人達を励ましていた元帥は、展示されている所縁の物にに見入りました。歌詞と楽譜でしたが、この工場がテーマの歌でした。

元帥は工場の人達に「歌を一度歌ってみなさい」と言いました。光栄にも元帥を工場に迎えたこの上ない喜びに包まれていたその人達は、立ち並んで歌を歌い始めました。一同、約束でもしたかのように歌の一番だけを歌いました。元帥の尊い時間が少しでも遅滞してはと、思ったからです。元帥は明るい微笑を湛えて、「この歌は工場の労働者の精神が込められた良い曲だ。歌を最後まで歌わなければ」と言いました。結局、元帥からアンコールされたも同じでした。工場の人達は力を込めて、歌を最後まで歌いました。元帥は拍手して「上手に歌った」と評価しました。同行した人達には初めての歌でした。

1950年代初めのアメリカの侵略を退ける祖国解放戦争の時、工場の労働者達は坑道*1で生産を続けましたが、当時、作家と作曲家が労働者と共に働いて創作した歌でした。工場の労働者達はこの歌を高らかに歌いながら、弾丸を作って前線に送りました。

戦時に次いで戦後も工場を訪れた金日成主席は、戦時の功績を評価し、労働者達の歌等も見ました。演目の中にはその歌もありましたが、主席は喜んで拍手しました。その時から半世紀が過ぎたチュチェ98年（2009）5月のある日、この工場を訪れて芸能宣伝隊の公演を見ていた偉大な金正日総書記は、「その歌を歌うように」と言いました。そして歌が終わると一番先に拍手しました。元帥もその歌を忘れず工場の人達が歌うようにし、素晴らしいと評価したのです。実に所縁のある戦時歌謡でした。国レベルの公演にも披露された事が無く世にも殆ど知られていない歌でしたが、不世出の偉人達の記憶の中に残っていました。

戦争での偉大な勝利の歴史を今に伝えるその歌は、聞く人達を深く感動させ力づけています。

（芸術）