思い出の記念写真

思い出の記念写真

誰にも思い出があります。思い出の中でも指導者への思い出が最も大事で美しいのではないでしょうか。キムチェク工業総合大学に勤めている私には、一枚の思い出の写真があります。代を次いで伝える家宝にしている写真です。毎日毎日、敬虔な気持ちで見るこの写真は、50年余り前の中学時代に偉大な金日成主席と一緒に取ったものです。

私がピョンアン北道*1ピョクトン郡*2のトンジュ*3という中学校1年生であった1957年10月のある日のことです。授業が終わった頃、私たちは金日成主席がピョクトン郡を現地指導しているとの話を聞きました。その時、主席は川向こうの丘にいました。私と数人の子供たちは主席に会いたい一念から、さっそく船に乗って川を渡り始めました。

力一杯櫓を漕ぎながら歓呼をあげる私たちを見た主席が足を止め、手を振って応えました。私たちは船が岸に着くのも待たずに慌てて飛び降りました。そんな私たちに主席は、慌てないで、うっかりしちゃ水におぼれるよ、ゆっくり、ゆっくり、私がこうして待っているじゃないか、といいました。我先にと挨拶をあげる私たちの肩を優しくなでていた主席は、学校の勉強は終わったのか、家で親の手伝いをしているのか、希望は何かと、一つ一つ聞きました。

大きくなったら人民軍に入隊します、大学にも行きますとの答えを聞いた主席は、熱心に勉強してみなが国の立派な担い手になるんだよ、といいました。いつの間にか時間がたって日が暮れかかりました。別れを惜しむ私たちの気持ちを察して、主席は一緒に記念写真を撮ろうと言いました。私たちは歓声を上げながら主席の周りにぴったりくっついて座りました。主席は子供たちの顔がよく写るよう撮りなさいといって、手ずからカメラの焦点も合わせてやりました。こうして私たちは光栄にも金日成主席とともに記念写真を撮ったのです。

写真を送ってくださいという私の願いを聞いた主席は、写真はきっと送ってあげるから一生懸命に勉強するんだよ、といい、またもや現地指導の途に着きました。その後、私たちは主席の恩情こもる意義深い記念写真を受け取りました。生涯子供たちを愛し、子供たちの喜びと幸せを一番大事にした金日成主席の偉大な思想が、この一枚の記念写真にも込められているのです。

いつも未来を愛した主席の高い志は今、敬愛する金正恩同志によってそのまま引き継がれています。それで朝鮮の子供たちの未来はバラ色に輝いているのです。