夜明けに訪ねたわけ（ポトンガン・ショップ）

夜明けに訪ねたわけ

偉大な金正日総書記が新築されたポトンガン・ショップを訪ねたその次の日であるチュチェ98（2009）年8月中旬のある日のことです。夜明けのショップの前に車が止まるので、ショップの人が出てみると、敬愛する最高指導者金正恩委員長が車から降りるのでした。

思いがけないことなので、挨拶の言葉もろくろく申し上げられないショップの人に優しいまなざしを送った金正恩委員長は、昨日、金正日総書記がショップを見て回ったそうだが、そのコースに沿ってショップを見物させていただきたいと言うのでした。金正日総書記が見たとおりにショップを見物しようというその言葉の意味を把握できないまま、例の人は先に立って金正恩委員長を案内しました。

1階の果物の売り場に寄った時でした。陳列ケースにある包装されたままの果物を見た委員長は、果物は包装しないと言いました。次いで階段を上がった委員長は、ショップにエスカレーターがなければ、来客が2つか、3つの買い物入れを手にして、階段を上がりくだりしなければならないので苦労するだろう、そうなってはならない、と言いました。

どこへ行っても、何か1つを見ても常に人民のことをまず思う委員長なので、2階の食肉の売り場でも不便な点はないか、詳しく見ました。色々な食肉とその副産物の加工品に見入っていた金正恩委員長は、1羽の七面鳥の重さがどれぐらいなのか聞いてみました。5キログラムから14キログラムのものまであるという答えに、委員長はそんなに大きな七面鳥を買ったら、運んでいくのが大変だろう、と言って、来客が買ったものを運ぶことにまで気を配りました。

ショップの人は来客の便宜に無関心だったことを悔いました。そして前日、ショップを訪ねた金正日総書記が言ったことが思い起こされました。

総書記は年寄りたちと女性たちが買い物入れを手にして階段を上がりくだりするのがつらいだろう、ショップに階段だけをつくっておいたのは人民への思いやりがないものだと指摘したのです。その時になって初めて、ショップの人は夜明けに訪ねてきた金正恩委員長の意図が分かりました。

金正恩委員長は人民に些細な不便も与えてはならないという総書記の思いを汲んで、夜明けにショップを訪ねたのです。

（今日の朝鮮）