地域の平和と安定ムードに挑む策動

地域の平和と安定ムードに挑む策動

地域の平和と安定ムードに挑む日本の反動勢力の策動が、極限に至っています。

憲法改悪策動が本格化する中、陸上自衛隊と海上自衛隊が初めて共同訓練を繰り広げました。陸上自衛隊所属の水陸機動団と第1ヘリ団、そして海上自衛隊武力の参加の下に展開された水陸両用車の発進訓練、上陸訓練、空中輸送訓練等は、明白に自衛で無い大陸侵略の性格を見せる訓練でした。これは日を追って露骨になる軍国主義復活策動の一環です。

日本が敗戦直後から、復讐と大東亜共栄圏の見果てぬ夢を果たす為、系統的に全面的に策動して来た事は秘密でありません。日本の社会全般に再侵略と復讐主義の狂気を吹き込む目的で過去の罪の否定と歴史歪曲に必死になる一方、軍国主義の復活を狙った法的制度的メカニズムの構築にも躍起になりました。

陸・海・空軍の武力とその他の戦争能力の不保持、交戦権の放棄を規制した言行の憲法を直し、日本を戦争が可能な国につくる為の憲法改悪策動は一層執拗になっています。分けても軍国主義戦争遂行で基本の自衛隊の関連法の整備と機構改編、物的強化の策動は周辺諸国の深い懸念を呼んでいます。

2016年3月、アメリカの庇護の下、自衛隊法、武力攻撃事態法、周辺事態法等が盛り込まれた安全保障関連法を発効させ、自衛隊武力は既に集団的自衛権行使の名の下、その活動範囲を海外へ大幅に拡大しました。

離れ島奪還専門部隊である水陸機動団を創設し、陸上自衛隊武力の指揮を受け持った陸上総隊を発足させる等、旧日本軍の軍種・兵種及び指揮システムをそのまま復活させています。

莫大な軍事費の支出で、アジア太平洋地域でアメリカに次ぐ海上武力を、イギリスの陸軍と海兵隊の兵力を合わせたものよりもっと多い陸上武力を保持し、もはや自衛隊は今からでも戦争が可能な正規軍と同じです。

これに基づき、これまで部隊別・軍種別でのみ行われた軍事演習が、今は各軍種・兵種の合同訓練として行われた事に、この度の訓練の危険性があります。日本の軍国主義の馬車は、今戦争直前の最終段階に入りました。

日本は誤算しています。20世紀、日本軍国主義によって多大な苦痛と不幸を強いられた朝鮮民族とアジア諸国の人民は、再侵略の機会を狙う日本の反動勢力を鋭く注視しており、絶対傍観しないでしょう。

朝鮮半島と地域の情勢緩和の流れに反する日本の軍国化策動が、日本国民と国際社会の反対と排撃に直面したのも決して偶然の事ではありません。

疾走する日本軍国主義の馬車の終着点は滅亡だけです。

（時事評論）