反侵略闘争の先頭に立った熱烈な愛国者

反侵略闘争の先頭に立った熱烈な愛国者

近世の朝鮮に名を残したキム・ウンウ先生は、偉大な金日成主席の曽祖父です。朝鮮人民の階級的教育の拠点である中央階級的教育館に人目を引く絵があります。松明をかざしてピョンヤンの人々を侵略者との戦いへと奮い起こすキム・ウンウ先生、その熱烈な愛国の精神が胸に伝わって来る絵です。

中央階級的教育館のリャン・ジョングムさんのお話です。

「久しい前から朝鮮に対する侵略の機会を狙っていたアメリカ帝国主義者は、1866年夏、『通商』、『貿易』の名目で『シャーマン』号に乗り込んでテドン川*1に侵入しました。そして、朝鮮から引き揚げることを求めるピョンヤンの官吏を拉致して抑留し、強盗さながらに千石の米と多量の金、銀、インサム、朝鮮人参を要求しました。『シャーマン』号はテドン川を遡り銃砲を乱射して住民を殺害し、財物を略奪したばかりか、婦女子に暴行を加えました。憤激したピョンヤンとマンギョンデの人々は『シャーマン』号を撃沈する闘いにこぞって立ち上がりました。その先頭にキム・ウンウ先生が立っていました」

国防力が弱い当時の朝鮮で、人々の手には火縄銃と矢、棍棒しかありませんでした。官庁はもとより、名のある将帥たちが侵略船撃退の方法を考えましたが、これといった案が浮かびませんでした。この時、キム・ウンウ先生が「火攻めの戦術」を打ち出しました。こうして柴を満載した小舟を何隻も繋ぎ合わせて火をつけ、「シャーマン」号に向けて流しました。「シャーマン」号は火炎に包まれ、火薬庫が爆発して沈没してしまいました。

「『シャーマン』号の撃沈は朝鮮人民の反米闘争で収めた初の歴史的勝利、民族史に特筆すべき出来事でした。その後、『シャーマン』号の行方を捜すとしてアメリカの軍艦『シナンドアー』号*2 がテドン川の下流に侵入し、殺人、放火、略奪をこととしましたが、キム・ウンウ先生の呼びかけで組織された義兵とそれに合わせた官軍により当然の懲罰を受けました。それから一世紀以上もの長い歳月が流れましたが、アメリカの侵略の野望は変わっていません。アメリカが歴史の教訓を忘れて再び共和国に侵略の足を踏み入れるなら、得るものは先代のものらと同じ死と破滅だけでしょう」

侵略者への怒りに燃えたキム・ウンウ先生は1878年10月4日、輝かしい生涯を閉じました。キム・ウンウ先生が灯した反米闘争の炎は今も激しく燃え上がっています。