勝利を宣言した歴史的な放送演説

勝利を宣言した歴史的な放送演説

チュチェ39（1950）年6月25日、アメリカは南朝鮮のリ・スンマン*1傀儡集団をそそのかして共和国に対する侵略戦争を起こしました。共和国が創建されてまだ2年にもならないときでした。

戦勝革命事績館のチャン・オクピョルさんの解説です。

「朝鮮戦争は創建されたばかりの国と数々の侵略戦争で太るだけ太った横暴なアメリカとの対決で、あまりにも対照的な戦争でした。当時、世界の多くの国の通信、放送がアメリカの威張っていることをそのまま信じて戦争の明白な結果を予測したのも無理からぬことでした。しかし偉大な金日成主席は強いと言うアメリカのことは気にもしませんでした。あえて挑んでくるアメリカに朝鮮人民の気概を思い知らせるべきだというのが主席の胆力で意志でした」

金日成主席は戦争が起きた日の緊急閣議で「断固たる反撃によって武力侵略者を掃討しよう」という歴史的な演説を行いました。主席の強い胆力をそのまま見せる演説でした。ここで主席は侵略者の攻撃を挫折させ、即時の断固たる反撃に移り、武力侵略者を掃滅することを命令しました。

主席の命令はアメリカ侵略者に下した滅亡の宣告で、アメリカの「勝利の歴史」に終止符を打つ朝鮮人民の意志の表れでもありました。人民軍の各部隊は強力な打撃集団を組んで､即時の反撃に移りました。「電撃戦」によって､朝鮮全土を一気に占めようとしたアメリカの妄想は出鼻を挫かれてしまいました。

戦争初の日が暮れかかりました。一日中、前線を指揮していた主席は夜遅くまで休まず、静かに机に向かい合いました。昨日までも新築される工場と農村、街と住宅を設計し、人民をもっと幸せにする構想を練っていた机でした。主席は人民を正義の抗戦へと呼び起こす歴史的な放送演説の原稿を書きました。

チャン・オクピョルさんの解説を続けて聞いてみましょう。

「チュチェ39（1950）年6月26日、主席の歴史的な放送演説が世界中に響き渡りました。『親愛な同胞の皆さん。愛する兄弟姉妹の皆さん。人民軍の将校、下士官、兵士諸君。共和国南半部で活動しているパルチザン諸君。私は朝鮮民主主義人民共和国政府を代表して皆さんに次のように訴えます』金日成主席は歴史的な放送演説で,人類の歴史は自由と独立を目指す闘いに死を賭して立ち上がった人民は常に勝利することを教えています、勝利は必ず朝鮮人民の側に輝くでしょう、祖国と人民のための我々の正義の闘いは必ず勝利するものと私は確信しますと述べました」

大きな力と勇気を与え、人民を戦争勝利へと呼び起こした主席の放送演説「すべての力を戦争勝利のために」は正義の戦争に奮起した朝鮮人民と人民軍軍人を励ます闘争の綱領でした。主席の放送演説に接して80万人の青年学生が先を競って前線へ志願し、労働者は戦時の増産運動を力強く繰り広げて前線に軍需物資を送るための大衆上げての運動を展開しました。

主席は「すべてを戦争勝利目指して」というスローガンを示して人民軍の反撃作戦を勝利へと導く一方、後方で党と国家のすべての活動がいち早く戦時体制に移るようにしました。世界の戦争史は敵の不意の攻撃を受けた国は当然はなはだしい損失を受けて混乱に陥り、一定の期間、不利な状況におかれるということを見せています。

しかし共和国は金日成主席の正しい導きによって敵の不意の総攻撃に少しも揺るぐことなく、即時反撃に移ることが出来ました。英雄的な朝鮮人民軍部隊は敵撃滅の勢いよく南へ南へと進撃しました。まだ勝利の日までは3年という期間がありました。

戦争3年間、アメリカは他の国が考えていたような強い国ではなく、さらにアメリカの「強大さ」の神話の代わりに朝鮮人民の強大さについての新しい神話が生まれて世界を驚嘆させるようになるとは想像もできませんでした。