初の戦時歌謡「祖国防衛の歌」

初の戦時歌謡「祖国防衛の歌」

「祖国防衛の歌*1」は、チュチェ39（1950）年からチュチェ42（1953）年までのアメリカの武力侵攻を退ける朝鮮人民の祖国解放戦争のとき、一番先に歌われた戦時歌謡です。チョ・リョンチュル*2作詞、人民芸術家リ・ミョンサン*3作曲の歌です。

この2人が祖国防衛についての歌の創作を思いついたのは、チュチェ39（1950）年3月のある日、仕事を終えて家に帰る途中でした。スピーカーの前に多くの人が集まり、その日の昼、敵軍が又もや共和国側地域を侵し、野蛮行為を働いたとの報道を聞いていました。憤激を抑えきれず、2人は約束でもしたかのように仕事場に踵を返しました。

金日成総合大学の教師であるペク・クァンミョンさんのお話です。

「二度と奪われてはならない大事な祖国への熱い思い、自分たちの生活の場を踏みにじる敵軍への人民の燃える憎悪の念がそのまま歌詞になり、メロディーになりました。こうして、『祖国防衛の歌』は、戦争が起きる3ヶ月前に作られました」

歌は、すぐさま人民軍軍人と人民の間に広まりました。

チュチェ39（1950）年6月25日、戦争が起きるとこの国の多くの息子、娘がこの歌を歌いながら前線へ向かいました。人民軍軍人は、この歌を高らかに歌いながら、敵撃滅の戦場で青春も生命も惜しみなく捧げました。そのときから歳月は遠く流れました。

しかし、戦争に勝った世代が歌った初の戦時歌謡「祖国防衛の歌」は、今も朝鮮人民の胸に1950年代の祖国防衛精神を深く植えつけています。

（文芸作品―音楽）