再び夢を広げる
姜成姫(カン・ソンヒ、カン・ソニ):写真の中の生徒は平川区域鳳鶴高級中学校の生徒キム・ジュミョンさんです。
昨年9月までジュミョンさんはほぼ1年半の間、酷い足の骨折の為登校も出来ませんでした。
ピョンチョン区域ポンハク高級中学校の校長カン・チュンシル
「登校もできず入院生活をしていて、その間、足の手術まで受けたとのことでした。親もこんなに松葉杖の身で、学校に通えるものかと話しました」
2023年9月、学校ではジュミョンさんの教育の事で教員協議会が行なわれました。
ジュミョンさんの為の授業の時間割りが作成され、科目別の教員が任命されて自宅での授業が始まりました。
担任教師キム・ヨンヒョク
「最初、ジュミョンさんを担任した時は家で安静していました。傷の痛みで生気がなく、とても憂鬱に見えました。立派なサッカー選手になる夢を抱いていたのが、長い間、学校にも行けず、家で治療を受けながら寂しい日々を送っていると思うと、気の毒でした。そんなジュミョンさんを力づけてやり、新たな夢を抱かせるのが、私たち教育者の本分ではないかと思いましてね」
ジュミョンさんの勉強の指導を受け持った教員は、唯の一日・一時間も授業を後回しにした事がありませんでした。
この日々、学校の美術教員はジュミョンさんから抜きん出た美術の素質を見つけ出しました。
医者リム・チョルサム
「ジュミョンさんのリハビリのため度々来ています。担当医です。今日もそのために来たわけですが・・・」
毎日ジュミョンさんを訪ねる担任先生とクラスメイトの真心に担当医も深く感動しました。
2024年10月1日、ジュミョンさんは登校し始めました。
「先生たちが毎日のように家を訪ねて、私の勉強をこまごまと指導し、新たな夢と希望を持たせました。将来、私は、この国の美しい姿を絵に託す人になるつもりです」
一人の生徒の未来の為に注がれる教育者の恩情によって、キム・ジュミョンさんの夢は果てし無く広がっています。
(文化―教育、保健医療)
2025.01.15 サイト動画の聞き書き、字幕抜き書き