下地になる

下地になる

キム・ヒナムさんはピョンアン南道スンチョン市のソムン技術高級中学校で10数年間、美術の教師を勤めました。いつも美術クラブの生徒たちへの要求度を強めているキムさんですが、特に美術の基礎ともいえるデッサンに力を入れています。鉛筆の取り方、事象の陰影関係、正確な比例の把握などデッサンの完成の基礎動作についてこまごまと教えています。

ソムン技術高級中学校2年生のパク・フンさんとチョン・デチョルさんのお話を聞いて見ましょう。

「先生は私が絵を上手に描けないときは叱責したり、又教えたりします。絵描きを教える時の先生と言いますと、とても厳しいですね」
「1年の時は先生がやるせなく思われたこともありましたが、いざ、2年に進学してみますと、そうでなく、私たちのレベルを上げるためのことであったことが分かりました」

飾り気のないお話を通じて、美術の才能を持っている生徒たちにあくまで責任持つと言うキムさんの思いが窺われました。近年、産業デザイナーの後進を育成する国家的な措置によって、この学校にもそれを学ぶクラブが新設されました。

キム・ヒナムさんのお話です。

「私自身、最新科学技術に依拠したフォトショップや産業デザインの幅広い知識がなかったのでてこずったものです」

キムさんは昼夜の別なく熱心に本を読み、産業デザインの知識を広めていきました。分けても、最新科学技術に依拠したフォトショップのレベルを高めるために努めました。

努力の甲斐あって、教え子の中からピョンヤン美術大学などの入学生が多く輩出しました。国レベルの書道とデッサンの祭典、道の産業デザイン展で好成績を勝ち取った生徒たちも多く出ました。

キムさんはこう続けています。

「先ずは教員の資質を高めるのが基本で、その教員の資質によって生徒たちの実力が上がるのだと思います。これからも優れた素質と才能を持つ生徒たちをより多く探し出して、未来の栄える朝鮮に役立つ有能な美術家を育てるつもりです」

有能な美術家を育てる下地になろう、これがキムさんの思いです。

キム・ヒナムさんが教える生徒たちは将来を嘱望されるといっても良いでしょう。

（今日の朝鮮）