スクリーンに映る空を飛ぶ娘たち

スクリーンに映る空を飛ぶ娘たち

―お母さん、鳩はどうして空を飛ぶの？
―翼があるからよ
―私も翼があれば空を飛べるの？
―飛べるとも、見てみなさい　これからヨンミにもきっと空を飛ぶ翼が生えるよ
―本当？
―きっとね

チュチェ98年（2009）、イギリスのコリョ観光社のニコラス・ボーナー社長*1が“朝鮮4月25日劇映画撮影所”を訪ねました。社長は『世紀の奇跡』という朝鮮の男子サッカーのドキュメンタリーを制作し、世界を朝鮮のサッカーブームに乗せた人です。

朝鮮4月25日シナリオ創作社作家キム・チョルさん。

「当時、ニコラス社長はモンテカルロ・サーカス祭典で朝鮮の空中サーカス『空を飛ぶ娘たち』を見て、びっくりしたとの話をしました。そして、毎度、国際サーカス祭典で最優秀賞を授かり、世界を驚かせるあの娘たちが、スクリーンを通じて世界の大空を勢いよく飛び回るようにしたら、という考えが浮かんだとのことでした。社長は、生活に根ざした純粋で素朴な映画を作って、偉大な金正日総書記にプレゼントするのが願いだと言いました」

 

チュチェ101年（2012）、朝鮮イギリス合作映画『キムさんは空を飛ぶ』が世に送り出されました。ヒロインのヨンミは炭鉱村に生まれ育ちサーカスに並外れた素質があります。青年建設チームに加わって平壌に来た初日も、何よりも先に平壌サーカス劇場を訪ねます。

受け持ちの仕事に熟達する為高い所での恐怖症から無くそうと努めます。青年建設者達は労働者芸術祭典にサーカスを持って参加する事にします。ユンミがサーカスの監督となって機材等必要なものを準備します。建設現場でサーカスが披露されます。

炭鉱夫等の娘であるヨンミは国立サーカス団に目され、正規の教育を受ける為平壌サーカス学院に移されます。

力に余って気が弱くなり動揺する時、同僚たちが叱咤激励します。ヒロインは「自分には翼がある」と答え皆を抱きしめます。

オーディションに落ちた時、お父さんと炭鉱の労働者、建設現場の同僚達等多くの人がヨンミを励ましてやります。

ついに成功するヒロイン。

国際サーカス祭典で金賞を授かったヨンミは飛行機の窓越しに、こう呟きます。

―お母さん、私に翼が生えたわ！

劇映画『キムさんは空を飛ぶ』は、人皆が助け合い導き合いながら睦まじく暮らす朝鮮の社会主義制度は、思う存分才能を伸ばしてくれる大いなる恩愛の翼である事を見せています。

この映画は第13回平壌国際映画祭で監督賞を授けられました。この映画は朝鮮についてのイメージを与える映画として、世界の多くの人の絶賛を博しました。

（今日の朝鮮）

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