ある言論人の追憶

ある言論人の追憶

チュチェ96（2007）年11月にあったことです。共和国の首都ピョンヤンで全国知識人大会が開かれました。この日、演壇に上って発言したある言論人がいました。

人民記者の称号を受けたトン・テグァンさんでした。トンさんは偉人の許で成長した日々のことを感慨深く話しましたが、その中には偉大な金正日総書記に会った栄光の日々のこともありました。

トンさんが初めて総書記に会ったのはチュチェ89（2000）年1月初めのある日のことでした。当時40歳だったトンさんに会った総書記は、トンさんがこれまで立派な記事を書いて人民を励ましたことを高く評価し、若くて才能のある文筆家に会って嬉しいと言いました。総書記に高く評価されて、トンさんは熱い涙を流しました。

トンさんはカンウォン道の山村に生まれ、小学校時代から作家や記者を夢見ました。少年の夢を大事にし、トンさんを大学に送り、卒業後は錚々たる言論人に育てたのは朝鮮労働党でした。トンさんは党と指導者の信頼に報いようとの一念で創作に精魂を傾けました。

チュチェ89（2000）年6月、金正日総書記はまたもやトンさんに会いました。トンさんが書いた「革命軍歌は血を燃やす！」という政治評論を評価した総書記は、とても立派なものだ、力があり、理路整然として哲学的深みがあると言いました。

実際のことを言いますと、この政治評論が成功したのは当時の朝鮮人民軍功労合唱団に対する総書記の指導の業績がじつに偉大なものであったからでした。トンさんは総書記の先軍革命指導の非凡さと業績をそのまま書いただけでした。

しかし、総書記は全ての成果をそっくりトンさんに回し、立派な記事を書いたトンさんを祝いました。総書記はその後も、トンさんにしばしば会って、広い視野を持つようにし、トンさんが書いた記事も見て、よりよいものを書くよう励ましました。

今もトン・テグァンさんは、偉人に対する大事な追憶を胸に秘め、創作に情熱を捧げています。

（偉人伝）